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どこにでもある「ふつうのお店」にも学ばないと経営が危ない!?

今日、30年以上、淡々と「ふつうの」パン屋さんを続けてこられた個人経営者(60歳)から、今後の事業計画についてご相談いただきました。

この経営者の方との出会いは、別のクライアントさんから「手伝ってあげて」と言われたことがきっかけで、もう5年以上になります。

出会った頃の私は、売れているパン屋さんの観察から、VI、CIやブランディング、具体的な販売促進まで、様々な提案をしてきたのですが、本質的には受け入れてもらえず、頑固な職人気質の経営者らしいなぁと思って、最近はあきらめて小さなお手伝いに留めていたんです。(それでも節目節目でお仕事いただけてる・・・)

・・・そのような折、ふと、気がついたことがありまして。


いわゆる「ふつうの」パン屋さんって、学校給食や企業への販売ルートをお持ちなんですよね。これが経営上、非常に重要な売り上げをあげています。

そのこと自体は、当然知っていたのですが・・・

そういった取引先がまず求めるのは「変わらない日常」「安定供給」なのですよね。よって、奇をてらうことをせず、ただ「ふつうの」パンが最適解なのです。

独自性を狙うがあまり、また、こだわりを求めすぎたばかりに、市場から解離してしまう「いまどきのお店」を横目に「なるほどなぁ」と思ったのです。

きれいなブランディングも、流行りの商品も不要。
欲しいのは、変わらず安定したソリューション

・・・というわけ。

これから起業する方も、すでにお店をお持ちの方も、「いまどき」のお店を追求しすぎて苦しんでいるってことないですかね?

確かにイマドキのパン屋さんに行列があるのも事実。

でも、この昔ながらの「ふつうの」パン屋さんにも、変化を好まず「ふつう」を求めるお客様が今日も訪れているのも、案外事実なんですよね。

最悪なのは、イマドキの追求しすぎて「顧客の求めに応じる」という基本を忘れてしまっているお店ですね。

かくいう私もその一味(だった)かも知れません。お互い気をつけましょう。

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