見出し画像

投稿コンテスト「旅する日本語」

現在、noteで作品を募集している「旅する日本語」コンテストですが、若宮も2つほど投稿してみました。

#礼遇  #差添い

旅行と日本語をコンセプトに11のテーマから作品を書くのですが、このテーマが面白いんです。

「#礼遇」(れいぐう)・・・礼を尽くし、丁寧にもてなすこと。
「#碧空」(へきくう)・・・青空。晴れ上がった美しい空。
「#昧爽」(まいそう)・・・夜明け方。あかつき
「#炎節」(えんせつ)・・・暑い季節の意。夏、盛夏。
「#幸先」(さいさき)・・・何か事を始める最初に、その事がうまく行きそうな感じを与える出来事。
「#生ひ優る」(おいまさる)・・・成長するに連れて素晴らしくなる。美しく成長する。
「#寸景」(すんけい)・・・日常生活に見える風景、人物の姿態などを撮った写真。
「#奇偉」(きい)・・・比類なく立派である・こと(さま)。
「#差添い」(さしぞい)・・・人を助け守るために付き添うこと、まさその人。
「#涼飇」(りょうひょう)・・・涼しい風。
「#恋草」(こいぐさ)・・・恋の思いが激しく燃え上がる様子を、草の生い茂るのにたとえていう。 


元々有る日本語なんですけど、全然知らなかった。こんな言葉があるんですね。


「#礼遇」(れいぐう)・・・礼を尽くし、丁寧にもてなすこと。
一つはこれをテーマに文章を書きました。本当に冷遇かと思った。
同じ音なのに、真逆の意味なんですね、会話では間違えそう。
待遇の遇の字ですけど、もてなすというイメージが無かった。偶然と誤解しがちだけど、人偏とシンニュウなんですね。

「#碧空」(へきくう)・・・青空。晴れ上がった美しい空。
めっちゃポエマーな言葉だと思ったけれど、造語じゃないんです。
碧い空、というとてもシンプルだけど綺麗な言葉。青、蒼、藍、碧とたくさん漢字がありますけれど、どれも微妙にニュアンスが違いそうで、碧ってどんな色なんだろう。

「#昧爽」(まいそう)・・・夜明け方。あかつき
まず読めないよね。読んだとしても「爽やかな味?」って思うじゃない。良く見ると味じゃないんですね。曖昧の昧です。
調べてみると、「昧」には暗いという意味、「爽」には明るいという意味があるそうです。し、知らなかった・・!
変換でも出ないから、本当に普段つかわない言葉なんだね。
より暗い「昧旦」まいたんという言葉もあるそうです。

「#炎節」(えんせつ)・・・暑い季節の意。夏、盛夏。
まさに今年の夏って感じの言葉ですね。Twitterなどで暑い夏を表現する言葉が日本にはたくさんあると話題になっていましたが、炎暑、大暑、暑熱などなど、見ているだけで暑くなる。
炎夏、酷熱まで来ると、言葉を作った人、よっぽど暑かったんでしょうね。昔から日本の夏って暑いんだなあ。
今年の猛暑もある意味思い出になるのかなぁ。

「#幸先」(さいさき)・・・何か事を始める最初に、その事がうまく行きそうな感じを与える出来事。
これは知っている! このテーマの中で数少ない身近な言葉。幸先が良いはみなさん使いますよね。
字も意味もとてもハッピーな言葉だと思います。

「#生ひ優る」(おいまさる)・・・成長するに連れて素晴らしくなる。美しく成長する。
美しく成長するって素敵ですね。「ひ」を「い」って読むのは古語的な読み方なのかな?
この読み方を知ったのはジブリ作品の「おもひでぽろぽろ」だった。

「#寸景」(すんけい)・・・日常生活に見える風景、人物の姿態などを撮った写真。
若宮は日常を少し切り取った、という言葉のイメージなのですが、noteには画像を投稿される方もいますから、このタグで素敵な写真がたくさんアップされていました。
なんの変哲も無い日常の写真、みたいな作品が好きなので、みなさんもっとアップしてください。

「#奇偉」(きい)・・・比類なく立派である・こと(さま)。
再び同音異語。奇異かと思えば真逆の意味。偉いという字は分かりますけど、奇というのは他と比べてという意味なのだろうか。
これも漢字を見ないと誤解しそうだけれど、とても素敵な言葉だと思う。比類なく立派って、とてつもなく立派ですよね。

「#差添い」(さしぞい)・・・人を助け守るために付き添うこと、まさその人。
もう一つをこのテーマで書きました。字はシンプルですけど、とても優しい言葉ですよね。
添うという字が遠慮がちで、奥ゆかしさを感じます。

「#涼飇」(りょうひょう)・・・涼しい風。
いや読めない、これは読めないって。環境依存文字で潰れちゃってて、どの変換が正しいか分からないよ。
鎌鼬的な言葉かと思った。風に犬を三つ書いて「飇」ですね。つむじ風の事だそうです。
草原をわんこが走っているイメージでしょうか、爽やかでなんだか可愛い。

「#恋草」(こいぐさ)・・・恋の思いが激しく燃え上がる様子を、草の生い茂るのにたとえていう。
和歌に登場しそうな言葉。平安人が好きそう。
こんな若者向けの何かなかったっけ? と思ったら恋空でした。
雅や古式ゆかしくも使える言葉だと思うけれど、ちょっと使い方を間違えるとチープになりそう。
日本語って難しいね。


この募集を見てなにより、日本語って本当にたくさん有って、知らないなぁと思いました。

言葉の意味もそうですけど、どんな漢字か、どんなイメージを持つか、どんな場面で時代背景で生まれたんだろうか、想像が膨らみますよね。

新しい言葉もたくさん生まれて行くけれど、昔からの言葉を掘り起こしても良いんじゃないかな?

素敵な日本語がたくさんあると思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?