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冬スイーツに変貌、かき氷

昔から氷が好きだった。
冷たい飲み物を飲み干しグラスに残る程よいサイズになった氷をガリガリ食べ尽くすのが大好きだった。貧血だとこういう傾向があるとかないとか…ともかく好きだった。
そんなことでかき氷も普通に好きだった。黄色や緑、赤や時々ブルーのシロップしかかけるものが無かった頃から好きだった。ちょっと大人になってからはあれば宇治金時を選び、更にあるなら練乳やアイスを追加するようになっていた。

私がかき氷専門店なるものの存在を認識したのは2015年頃だ。2011年、谷中にすでに誕生していたひみつ堂さんがその頃には普通に行列を生み出すようになっていた。(数年遅れで認識したのは当時私生活がパンパンでそんな余裕がなかったからだろう。)

ひみつ堂さんを初体験したのは、2016年。それも冬。夏は数時間どころでない待ち時間になっていたのであえて冬に行ったのだ。それでも台帳に記帳して入店までに3時間はかかった。

かき氷って夏の風物詩だったんじゃ?
なのに真冬に並んで食べようとしている自分がいた。

その後、熊谷初訪問のきっかけになった、今や完全会員制の慈げんさんにも足を延ばした。こちらも真冬、寒いぞ熊谷!状態だった。
未だに記憶しているのが、食べる杯数を最初に決めないといけないというお店の決まりだ。

?かき氷って何杯も食べるものだっけ?それも真冬に?

赤とか緑のシロップとかじゃなく、その頃には自家製フルーツシロップをベースに複数のトッピング、的なかき氷が提供されていたので、どれを何杯食べるのかもー烈に悩んだ。
お店の方の「1杯でいいですか?」の一言に頭が混乱しつつ、かき氷を2杯食べるという考えさえなかったその頃の私は「はい」と答え、ずんだミルクという魅惑のかき氷を頼んだのだった。そして食後に知ることになる。

あ、もう一杯いける…

SNSにこの体験を投稿すると「冬にかき氷って美味しいの?」的なコメントがくる。ですよね〜だ。

その数ヶ月後、巣鴨を散歩しててたまたま見つけた雪華さんでライチのかき氷を食べ、思わず呟いた。
いつから日本は一年中かき氷が食べられるようになったんだ…。

2017年にはその年食べたかき氷の写真をまとめてSNSにアップするように。その年は8つ。
ただその頃、私のかき氷巡りは基本行き当たりばったりだった。暖かい季節に汗をかき、たまたま見つけたかき氷を頂くスタイルだ。それが一番美味しくかき氷を食べられるとおもってたし。

激変したのが昨年半ば。単独行動増に伴い激増していたかき氷専門店巡りが計画的にできるようになったからだ。更に一度に2杯食べるのも解禁してしまった。本腰のいわゆる"ゴーラー"さんの足元には及ばないものの結果37杯食べている。

かき氷はどんどん進化していて今や寒い時期でもほっこりと味わえる(酒粕、チーズ、ミルク系、栗芋かぼちゃ系とかたまらん!)冬スイーツ化している。季節のフルーツを使ったものはもちろん、季節感のあるフレーバー(クリスマスにはクリスマスケーキ風、バレンタインにはチョコ度を高くなど)や食事系、野菜系などお店ごとに展開され、いくらでも楽しめる。
氷自体も天然系、ふわふわ系、ザクザク系、ふわザクなどこちらも様々。
更に溶けるので(なんなら店内が暖かい冬の方が早かったり)一心不乱に集中して食べることになるのが冬スイーツとしての醍醐味だったりする。

加えて真夏には並ぶことになるお店も、冬だと朝ちょっと頑張って早く行けばすんなり食べられたり、予約が取れる確率も高くなる。(夜もやっているお店では客が私1人のことも何度かあった。)そんなこんなですでにカウントは15杯。

今はせいぜい散歩がてらに東京、神奈川のお店を巡っている程度だが、昨年末、栗スイーツ狙いで行ったはずの茨城県笠間市で、四季と六花さんというお店の夢のような濃厚ダブルピスタチオというかき氷を食べ、ちょっと怖くなった。

他の県に手を広げてしまったら一体どうなる…

くーっ。写真だけでもうっとり。

関西には関東にはないデコラティブなかき氷の存在があることは知ってるし、九州にもフルーツ系のパワフルなものや、北関東でさえも地元の食材を使ったナイスなものがあっていいなぁと思ってはいるが。

はまりそうな自分を制御しつつ、かき氷は冬に楽しみ、夏には別の趣味を見つけようと思う今日この頃なのである。

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