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雑談:投資は身の丈からゆっくりで

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで。

 たまたまお昼に見ていたニュース番組で投資の特集をやっていたのですが、それを見て私はマッチョ気質は投資特集をなにかプラスになるのかなぁ?と思いました。今回はそのへん含めて書いてみますね。

1.気持ち悪いマッチョ気質な投資ごり押し

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 上記画像は、日本ファイナンシャルアカデミー株式会社が主催したイベントに参加した男女497名に対し「個人の投資意識」に関する調査を実施した結果の中で、「投資に対するイメージ」という質問に対しての投資経験者の回答と投資未経験者の回答をグラフ化したものです。投資未経験者が投資のイメージとして回答したトップ2は、恐らく多くの日本人が投資に想うイメージである一方で、番組の中で日米比較としてアメリカ人へインタビューした映像の中でお金に働いてもらう事で所得を増やすことを言っていました。これは、投資経験者の投資に対するイメージの回答上位3つと相関関係がありそうな気がします。

 また、番組内で厚切りジェイソンさんが投資を進めるポイントとして複利を挙げていました。複利は投資や預金等で得た収益を当初の元本にプラスして、運用して得られる利益(参照: https://line-sec.co.jp/media/column/42.html#01 )で、お金に働いてもらうという事の仕組みの根幹を成しています。確かに複利の効果は投資を考える上では大切な要素である一方で、投資をする上で選択する金融商品は必ず預け入れた額を上回る確証はありませんし、複利は金利とリンクするため金利が変わればお自ずと思った通りの増え方をするとは限りません。だから、リスクを負ってでも投資をというマッチョみたいな雰囲気で投資を推し進めようとする論調は日本(人)の文化や雰囲気には似つかわしくないと思いますし、投資が世の中に浸透していくとは正直思えません。

2.まずは身の丈の下辺りから初めてみましょ

 経済小説に『貯金兄弟』という作品があります。大卒で広告マンになった金遣いの荒い兄と高卒で消防士になった貧乏性の弟という2人を主人公に、給与・生命保険・借金,ローン・家・貯金をキーワードとして考え方の違いをストーリー化した作品です。これを読んでみると、人生で待ち構えるリスクは何も投資をする時のリスクだけではないという事は理解できると思いますし、読者の中にもし社会人の方がいましたら肌感覚で分かる部分があるかもしれません。だからこそ、ゴリゴリ投資をプッシュする論調は私は好きになれません。しかし、それでも投資にチャレンジをしてみたいと思う人に私がアドバイスをするとしたら、身の丈の少し下ぐらいから初めてみましょうとアドバイスをします。

 例えば金額は申し上げませんが、私も少額でつみたてNISAをしています。金融庁のHPからの引用ですが、つみたてNISAの概要は下記の通りです。

つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタート)。つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。この非課税は購入した年から20年間で、仕組みを金融庁のHPに挙がっていた図を下記に記しておきます。

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 例えば値動きは激しくは無い金融商品を選択して、それに月額2000円を投じれば年額で24000円となります。24000円というと東京~名古屋間の新幹線が往復で約22000円だそうなので、東京~名古屋間の旅行を1回我慢するという選択や例えば外食に月3000円使っている人であれば2000円分を我慢してそれを投資に充てるといったみたいに、身の丈の少し下辺りの金額から初めてみるのが一興かもしれません。

3.投資はお金だけではない

 以前上記のnoteでも書いたことがあるのですが、投資を考える上で投資はなにもお金だけではないという部分にもフォーカスを当てる事も必要だという事です。厚切りジェイソンさん的な投資観というのは、恐らくラットレースからの卒業を図っていく上での下準備としての投資を指しているのかな?という印象を持ちます。作家の木暮太一氏によると、資本主義社会における会社と労働者の関係性は、会社は労働者と契約を交わしてその日1日分の労働力を買い取って労働者を1日働かせる権利を持つことができるということだと言っています。(参照:『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』pp121~122)この構図を定年まで続けていくと、多少は役職のアップで給与は上がるかもしれませんが、ハムスターがゲージでぐるぐる回るだけの構図(これをラットレースと言います)に似てますね。

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 これを脱け出すための一歩としてお金に働いてもらう→投資という構図なんだと思うのですが、その投資の元手となる手元のお金を確保するためには、資本主義の構図である会社に労働力を売るという選択を多くの方はする必要があると思います。提供する労働力をより新鮮なものとするつまり万全な体調で労働をするためには体調を整える必要があります。そのために費やす睡眠時間やあるいは身体のメンテナンスに病院やリラクゼーション施設等に行くという選択をすればそれに時間を割く必要があるように、投資というのはお金だけでは無いという事です。投資家の藤野英人氏は、著書で投資の定義を次のように述べています。(引用:『投資家が「お金」よりも大切にしていること』pp193)

「投資とは、いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しを頂くこと」

 例えば睡眠にエネルギーを使って体調を万全にするという未来からのお返しを頂くことができるという要素がまさしくそうです。だから、投資がお金一辺倒になるような風潮の投資論は、日本人に投資不安論を根強くさせてしまう可能性があると私は思います。

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