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日本人が知らない日本人No.8

バングラディッシュで頑張る日本人、
竹内僚さん
(グッと!地球便)出演。

世界一辛いといわれる唐辛子の加工に人生を賭ける竹内僚さん。

 18歳で日本を飛び出し、8年間バックパッカーとして世界を放浪。

13年前、バングラディシュのノルシンディ県ポラシュで唐辛子の加工会社を立ち上げた。

僚さんが扱うのは2007年、ギネスに世界一辛いと認定された唐辛子・ジョロキア。
タバスコの200倍ともいわれる辛さで、触れるだけで皮膚が痛くなり、その汁は兵器にも使われるほど。

そのため加工の工程は危険だらけ。
僚さんと従業員たちはゴーグルをし、完全装備で作業に臨む。

 実はこれまでこの国でジョロキアの加工に成功した人はいなかった。

1年間、調査と研究を重ね、誰も成しえなかった加工に初めて成功したのだ。販売先は日本の大手企業で、カレーの原料やスパイスとして使われている。

 加工は洗浄、スライス、乾燥、粉砕の工程を経るが、ジョロキアは水分が多いため、湿度の高いこの国で乾燥させるのは非情に困難。

それが現地で誰も加工に成功しなかった理由だという。

それを可能にした乾燥施設は、僚さんが独自で考案したものだという。 

さらにもっとも過酷なのが乾燥させた実の粉砕だ。

危険と隣り合わせの作業だが、現地従業員たちも、これまで誰も成功しなかったことを今、自分たちが成し遂げているという面白さと誇りを感じているのだ。

 

実は4年前、巨大サイクロンの被害を受け、僚さんは工場と畑をすべて失った。

現在の工場は企業や銀行、そして両親にも頭を下げ、多額の借金を背負って始めた2度目の挑戦なのだ。

僚さんは「やめようとは思わなかった。意地ですね。災害が原因だったので、それに対する知識とやり方さえあれば克服できると思った」と当時の思いを振り返る。

やりたいことが見つけられず、8年も世界を放浪して悩み続けた僚さん。
ジョロキアは僚さんにとってやっと見つけた"本気になれるもの"なのだ。
だからこそ一度ぐらいの失敗では諦めることができないという。

 

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