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【長編戯曲】49

49

登場人物
唐紙 きよ
唐紙 和幸/閻魔王/鬼A
唐紙 恵 /宗帝王・五官王
唐紙 知広/懸衣翁/変成王
由紀 香 /泰広王
石島 洋子/初江王/鬼B /倶生神


暗転。

きよ あれ。どこここ。うっそっ。なになに。え。え。ちょっと。なにこれ。

きよの周りにだけ薄暗い明かりがつく。

きよ ここどこ。なに。

遠くから獣のようなうなる声が聞こえてくる。

きよ なになに。なんなの。

フードをかぶった人影(鬼A)が現れる。

きよ きゃっ。

きよ、鬼の様子をうかがっている。
鬼A、木材をひきずっている。
それを容赦なくきよに向けて振り下ろす。

きよ きゃあ。

きよ、鬼Aから逃げる。
鬼Aが消えた。
反対側から再びフードをかぶった鬼Bが現れる。

きよ 助けて。

鬼B、ふたたび角材でなぐりかかってくる。
あわてて逃げるきよ。
何度か鬼A・Bが現れては消え、きよは逃げ回る。
少し明るくなる。
座っている秦広王(しんこうおう)が現れる。

泰広王 よおおこし。
きよ 助けて。
泰広王 もう大丈夫よ。おちつき。
きよ ほんと?
泰広王 ほんまほんま。座りよし。
きよ どうも。(座る)
泰広王 ほな始めましょか。
きよ え。

鬼Bが現れ泰広王に資料を渡す。

泰広王 (資料を見る)カラカミキヨさん。
きよ ……。
泰広王 あれ。違う。
きよ そうだけど。誰。
泰広王 覚えてないとはいえひどいわ。あんさんと会うんは何百回目やのに。
きよ 何百回。
泰広王 まあまあ。自己紹介しましょう。うちは泰広王(たいこうおう)いいます。
きよ タイコ王。
泰広王 タイコウオウね。神様なんよ。
きよ 神様。
泰広王 申し訳あらへんけどうちも急がしさかいな。ほな始めましょか(資料を読み込む)
きよ 始める。なにを?
泰広王 (資料をめくる)そう。今回そうなんやね。あなた死にました。
きよ 死んだ?
泰広王 ご愁傷様です。気を落とさずにね。
きよ 死んだ? 私が?
泰広王 そうそう。
きよ どういうこと。
泰広王 あんさん極悪人じゃないよね。
きよ 極悪人? 私が。
泰広王 そうなの?
きよ 違うわよ。
泰広王 連続殺人とか大量虐殺とかしてへん。
きよ してるわけないでしょ。
泰広王 ほうほう。別段すんごいえらくもええ人ってわけでもなさそうやし、次いきましょか。

泰広王、鬼Bに資料を渡す。

きよ なにいってんの。ねえ。
泰広王 今回はそこも説明いる感じ。
きよ 全然意味が分からないだけど。死んだ? 私が。
泰広王 そうです。あんさんは死にしました。
きよ うそ。
泰広王 そこは受け入れとこ。受け入れた体にしとこ。話すすまんから。私もいそがしんよ。
きよ はあ。
泰広王 あんさんはこれから7日ごとにこうやって審査されるの。
きよ 審査。
泰広王 そこで天国に行くか生まれ変わるかもしくは地獄行きか。分からなければ次へ次へ。あんさんも「シジュウクニチ」いう言葉ぐらいやったら分かるでしょう。
きよ 葬式の後のやつ。
泰広王 そう。あんさんは旅をする。7日ごとに7回。こうやって生きてきたことを振り返りながら。
きよ 旅。
泰広王 そしてこれが最初の審査。残念ながらわたしには判断つきません。ほなお次へどうぞ。お嬢さん。
きよ ちょっと待ってよ。
泰広王 次の人どうぞ。

鬼Bが現れてきよを羽交い締めにする。

きよ 死んだなんて納得いくわけないでしょ。

きよ、鬼Bに連れ去られていく。

泰広王 あんじょうおきばりやす。
きよ ちょっとまってよ。

暗転。


座卓が一つ。
テレビ番組の音。
恵が手紙を書いている。
部屋着の知広がテレビのリモコンをいじっている。
恵、ため息をつき肩を回したり目を手で抑えたりする。

知広 大丈夫?
恵  お父さん? 
知広 いや。
恵  ちょっとづつね。最初の頃に比べたら全然。
知広 お母さんも。
恵  私?
知広 あきらか顔色悪い。
恵  そう?
知広 うん。
恵  大変よね葬式って。葬式が終わってからが大変って聞いてたけどここまでとは。
知広 お母さんまで倒れたらどうしようもないし。
恵  そうねぇ。(ため息)

パジャマ姿の和幸が入ってくる。

和幸 おはよう。
知広 ん。
恵  おはよう。
和幸 おお。もう昼か。
恵  大丈夫。
和幸 んん。
恵  まだ眠れないの。
和幸 大丈夫大丈夫。ちょっと夜型になっちまった。
恵  会社明日からよね。
和幸 そうだったっけ。
恵  そうでしょ明日で7日目よ。
和幸 そうだっけ。
恵  いける?
和幸 大丈夫大丈夫。一週間も仕事休みなんて初めてだからな。ちょっと調子狂ってんだ。
恵  うらやましい。
和幸 感謝してるって。本当助かったよ。
恵  (小首をかしげる)
和幸 おなかすいた。
恵  はいはい。

恵、ハケる。
和幸、リモコンでテレビのチャンネルを変える。

和幸 知広も明日から仕事か。
知広 俺はもうとっくに行ってるし。今日は昼から。
和幸 そうだったか。
知広 今忙しいし。
和幸 そうか(その時期のイベント)か。
知広 うん。
和幸 そうか。修羅場ってやつか。
知広 うん。
和幸 めしは。
知広 食べた。
和幸 そうか。(リモコンを持ち、チャンネルを変える)お、徹子。昼か。

知広の携帯電話が鳴る。

知広 はい。うん。え? ちょまって。

知広、電話しながら去る。

和幸 徹子もええ年やなぁ。
恵  ねえ、
和幸 ん。
恵  会社への香典返しっているのかしら。
和幸 ああ、いらないいらない。
恵  そう。
和幸 そういうの最近あれだよ。やらないんだよ。
恵  じゃあいるのは小倉のおじさんと稲本さんと。あとは?
和幸 後で調べるよ。
恵  そう。早くしてね。
和幸 はいはい。(おおきなあくびをする)

後ろをきよが通る。

きよ おはよう。
和幸 おはよう。

きよ、そのまま通り過ぎる。
和幸、少ししてハッとなり後ろを振り返る。

和幸 え? おいおい。
恵  はいはい。ちょっと待って。
和幸 おいって。おい。
恵  私はおいって名前じゃありませんよ。
和幸 違う。今。

恵、入ってくる。

恵  どうしたの。
和幸 いまおふくろが。
恵  え?
和幸 いま後ろ通った。
恵  大丈夫?
和幸 いや。
恵  やっぱり変よ。
和幸 そうかも。もうちょっと寝るわ。

和幸、去る。

恵  ……。

暗転。


河の音がする。

きよ もうやだ。

薄く明るくなる。

きよ なんでこんなところに川があるのよ。川? 三途の川? 渡っちゃったよ。あちゃぁ。

下卑た笑いを浮かべた人影が現れる。懸衣翁(けんえおう、以下「翁」)である。

きよ きゃっ。なに。
翁 おなごよ。おなご。
きよ きもい。近寄るな。
翁 服よこせ。
きよ はぁ?
翁 脱げ。
きよ なにいってのよ。
翁 脱げはよ脱げ。
きよ なにすんだよ。

きよ、おもいっきり翁を蹴り上げる。

翁 ありがとうございま。

悲鳴を上げて倒れる翁。

きよ なめんなよ。こら。
翁 ひぃひぃ。
きよ もう一回けったかしたろか。
翁 いいんですか?
きよ 気持ちわる。

きよに擦り寄ろうとする翁。
それから逃げるきよ。
その先に初江王(しょこうおう)が現れる。

初江王 どうしたどうした。
翁 助けてください。このおなごが暴力を振るうんです。
初江王 暴力?
きよ また変なの出た。
初江王 変ってなんだお前は。
きよ 今はさすらいの旅人みたいな。
翁 かっこいい。
初江王 おい。
翁 しゅいませしぇん。
初江王 お前死人だな。
きよ そうらしいわね。
初江王 なんとふてぶてしい。おい。
翁 はいぃ。

翁、書類を取ってきて初江王に渡す。

初江王 ったく最近のやつはどうなってんのよ。ほんとに。ちゃんと座れってんだよ。
きよ またあれ?
初江王 審査だ審査。
きよ またかよ。
初江王 ちゃんとしないと地獄に落とすぞ。
きよ それは困る。
初江王 ほら座れ。
翁 座れ座れ。
きよ おい。
翁 ひぃ。
初江王 翁をいじめるな。

翁、初江王の後ろに隠れる。
きよ、きちんと正座する。

きよ はいはい。で、あなたは。
初江王 なんだお前私の事しらないのか。
きよ 知らない。大体なんなのこのシステム。やたら広いし川じゃずぶぬれになって気持ち悪いし変なのにからまれるし。意味わからない。
初江王 なんだお前は。神に向かってそういうことを。私は初江王だぞ。
きよ 初潮王。「多い日も安心」
初江王 うん。「ローリエ」って生理用品じぇねえよ。ショ、コウ、オウ。
翁 (笑う)
きよ しらないしそんな人。
初江王 人じゃないってんだろ。神だぞ神。もう地獄行きだ。
きよ いやいや困る。
初江王 しるか。
きよ いいの? 神様がなんかそんな適当なことして。
初江王 うっ。
きよ ほらさっさと審査して天国つれてって。
初江王 むぅ。(書類に目を通しながらぶつぶつと)だいたい神様だってのになんで私の知名度いまいちかな。三途の川の方が有名ってどういうことだよ。川に負けてんのかってんだよ。ゲ。
きよ ゲ。
翁 (笑う)
初江王 むぅ。
きよ 天国。天国。
初江王 わからん。
翁 (踊って笑う)
きよ わからんって神様でしょ。
初江王 よくもこうせせこましい罪ばっかりだな。なんだこれ。鉛筆借りパク。消しゴム借りパク。10円借りパク。で20円借りパク。お前せこいな。
きよ なによ。ついつい忘れんのよ。それぐらい普通でしょ。
翁 せこい♪せこい♪
きよ (翁をにらむ)
翁 (再び隠れる)
初江王 いいこともろくなのがないし。良いも悪いもわからない。どうしょうもねえな。次だ次。
きよ なんでよ。そんなにたいしたことないでしょ。
初江王 たいしたことある。はい次。
きよ 納得いかない。弁護士呼んで弁護士。
初江王 弁護士なんかいるか。ここはあの世だぞ。
きよ そうだった。異議あり。
翁 おおかっこいい。
初江王 はい却下。さっさと次いけつぎ。
翁 初江王さま。あれはせんでええのけ。
初江王 しー。
きよ あれ。
初江王 しー。はい次の王までいってらっしゃい。
きよ なんかあるんでしょ。
翁 (初江王の顔色を伺う)
きよ さっさと言いなさいよ。(翁を捕まえて蹴る)
翁 もっとー。
きよ はきなさい。(蹴る)
翁 もっとー。
きよ ほら。(蹴る)
初江王 やめろ。
翁 きたー(恍惚の表情で)
初江王 なにやってんだよ。お前。
きよ ほらしゃべりなさい。
翁 あれです。地上の家族があなたのことをちゃんと弔ってれば生まれかえれるんです。
きよ そうなんだ。
初江王 (知らぬ顔)
きよ こら初潮王。
初江王 初江王だよ。
きよ いいのかな神様がそんなことして。ひどくない?
初江王 別に。今から言うとこだったし。
きよ さっさとしてもらおうか。ま、私愛されキャラだから余裕ですけどみたいな。
初江王 そうかな。
きよ なによ。
初江王 どうせ無駄だと思うけどな。
きよ そんなのわかんないでしょ。
初江王 まあ、いいだろう。
きよ ……。

暗転。


座卓の前に和幸がぼーっと座っている。
和幸、ぞくっとして後ろを振り返るが、誰もいない。
和幸が後ろを振り向いている間にきよが入ってきて座卓の横に座る。

和幸 (きよに気づき驚く)誰。
きよ いやねもう。母親の顔忘れたの。
和幸 はひ?
きよ あんたちゃんとしぃやぁ。
和幸 その声しゃべり方。おふくろそっくり。
きよ くりそつって本人よ。
和幸 そうなの?。
きよ そうそう。
和幸 というと幽霊?
きよ そんなもんね。
和幸 若いな俺より。
きよ せっかくだから若くなりたいじゃない。そこらへん自由よ。
和幸 便利だな。
きよ 一度は死んでみるもんね。
和幸 そう。
きよ 意外とすんなり受け入れるのね。わが子ながらがっかり。
和幸 ごめん。
きよ みんなは?
和幸 恵は買い物。知広は仕事。
きよ あんた仕事は。
和幸 いや。ちょっと。
きよ ちょっとなに。
和幸 体調が悪くて。
きよ 仮病か。あんたまた。
和幸 ちげぇよ。ほんとだって。
きよ あんたはいつもなにかあるとすぐ仮病つかうんだから。
和幸 うるせえなあ。
きよ 親にむかってなんて口きくんだい。
和幸 そんな若い感じで言われてもどうしていいかわかんねえよ。
きよ あんたいい歳してなにいってんの。
和幸 なにしに出てきたんだよ。
きよ なにって。まずい。あんたちゃんとするんだよ。いいね。
和幸 なに。ちゃんとって。

きよ、慌てて出て行く。
ドアチャイムがなる。

和幸 ん?

和幸出てすぐに戻ってくる。
少し遅れて洋子が入ってくる。

洋子 和幸、あんた仕事は。
和幸 いや。ちょっと。
洋子 ちょっとなに。
和幸 体調が悪くて。
洋子 仮病かあんたまた。
和幸 ちげぇよ。ほんとだって。
洋子 あんたはいつもなにかあるとすぐ仮病つかうんだから。
和幸 うるせえなあ。
洋子 姉にむかってなんて口きくの。
和幸 あれ。
洋子 なに。
和幸 デジャビューってやつか。
洋子 でぶ? なんてぇ。
和幸 違うって。デジャビュー。
洋子 デビュー。あんたなんかはじめるの。
和幸 もういい。姉貴母さんそっくりになってきたな。
洋子 よしてよもう。
和幸 今日は? 法要までだいぶあるけど。
洋子 形見分けよ。形見分け。
和幸 形見分け?
洋子 そう。真珠のネックレスあったでしょ。あと着物。
和幸 さあ。
洋子 さあってどこにあるの。
和幸 しらね。
洋子 恵さんは。
和幸 買い物。
洋子 そう。母さんの部屋かしらね。どこ母さんの部屋。
和幸 ないよ。
洋子 ない。
和幸 今は知広が使ってる。
洋子 そこにあるんじゃないの?
和幸 あるかもだけど。
洋子 知広は。
和幸 仕事じゃないか?
洋子 じゃ勝手に見せてもらうわよ。
和幸 いや。

洋子、和幸の言うこと待たずに行く。
恵が帰ってくる。

恵  ただいま。香典返し贈ってきました。
和幸 ああ。
恵  誰か来てるの。
和幸 姉貴が。
恵  え(嫌な顔をする)お姉さん。
和幸 うん。
恵  なにしに。
和幸 形見分けだって。
恵  形見分け?
和幸 真珠のネックレスやら着物やら。
恵  で?
和幸 でって。
恵  今どこ。隣?
和幸 知広の部屋。
恵  知広の部屋。なんで。
和幸 自分で探すって。
恵  いいって言ったの?
和幸 いや。
恵  信じられない。どういうこと。
和幸 まあ。
恵  ちょっと言ってよ。そういうの。おかしいでしょ。
和幸 うん。
恵  どういう神経してるのか。
和幸 形見ってあるのか。
恵  ないわよ。そんなのとっくに。
和幸 おふくろの物ほとんど?
恵  そうでしょ。入院代やらなんやらで借金してるのに。
和幸 売った?
恵  ええ。
和幸 (まずいな)
恵  なによ私が悪いっての。大変なのよ。ただでさえお姉さんがうるさいから葬式もすごいことになって。借金増えたのよ。あんたがもっとちゃんと言えばいいのに。全部うちが払ったのよ葬式代。なんであの人払わないの。そういうの言ってるの。
和幸 うるさいなぁ。
恵  うるさいってなによ。
和幸 ちゃんとするから。
恵  いつよ。
和幸 いつって。
恵  やだやだ。

知広が入ってくる。

知広 ただいま。
恵  私顔合わしたくないから出てくる。
和幸 出てくるってどこに。
恵  どこでもいいでしょ。
和幸 ああ。
知広 どうかした。
恵  おかえり。

恵、去る。

知広 なに。
和幸 別になんでもない。
知広 母さん?

知広、去る。
和幸、ぐったり座り込む。

和幸 ああ。

女(香)が一人入ってくる。

香  あの。
和幸 え。
香  どうも。
和幸 どうも。
香  えっと。
和幸 誰。
香  あの。
和幸 駄目だ。
香  え。

和幸、後ろに倒れた。
香、慌てて和幸にかけよる。

香  大丈夫ですか。だ誰か。

暗転。


暗いままきよがぶつぶつ聞こえる。

きよ はあ情けない。こう死者を弔う気持ちってないものかしら。親の顔がみてみたいわよって私か。育て方失敗したかな。全然追善供養してないし。和幸だめだ、ったく。ってよく考えたら、今って49日ぐらいしかやんないじゃないの。それって最後までいかないといけないってことじゃない? なにそれ。もうすぐ3週目だからあと4週間もあるじゃない。やってらんないわよ。なんで死んでまでこんなところでぶらぶらしないといけないのよ。

とぶつぶつの途中から薄く明るくなる。

そこへ一昔前の公務員のような、まじめないでたちの宗帝王(そうていおう)が現れる。
きよ、宗帝王には気づいていない。

宗帝王 ちょっと止まってもらえますか。
きよ え?
宗帝王 じゃバンザイして。
きよ え?
宗帝王 はい、バンザーイ。
きよ (つい手を上げてしまう)
宗帝王 そのまま動かないでくださいねぇ。
きよ なになに。

宗帝王、服屋が使うようなメジャーを使って次々ときよの肩幅や腕の長さ胸囲ウエストなどをてきぱきと測っていく。

きよ ちょっとなにすんのよ。ウエストは。
宗帝王 おなか引っ込めないでくださいねぇ。
きよ うえっ。
宗帝王 (計った数字を書類に書いていく)可もなく不可もなくですね。
きよ なによ失礼ね。
宗帝王 次どうぞ。
きよ は?

宗帝王、消えた。

きよ なに今の。

五官王(ごかんおう)が現れる。といっても先ほどの宗帝王とまったく同じ外見。(同じ役者)
五官王の前には体重計らしきもの。

五官王 はい次の方どうぞ。
きよ あなたさっきからなんなの。
五官王 さっき?
きよ あなた今私の体勝手に計ったでしょ。
五官王 違いますよ。多分それは私の双子の兄の宗帝王ですね。私は五官王です。
きよ そうなの? じゃこれももしかして。
五官王 そうです審査ですよ。はい、ゆっくり乗ってくださいねぇ。
きよ 体重はちょっと。
五官王 体重? 違いますよ。罪の重さを量るんです。はい乗って。
きよ はあ。(体重計に乗る)
五官王 (体重計の数字を書類に書く)可もなく不可もなくですね。はい次どうぞ。
きよ 次ってちょっとちょっと。

五官王、消える。

きよ なんなのこれ。

暗転。


知広と香がいる。

知広 ごめんごめん。
香  どうしようかと思ったわよ。
知広 本当悪かった。この通り。
香  はあ。
知広 ま、よかったよな。これで親父の印象ばっちりだって。
香  そう?
知広 なんたって命の恩人だぜ。
香  そっか。
知広 親父はもともと大丈夫だったろうけど。おかんがな。
香  そうなの?
知広 かなり興奮してたから。
香 興奮してた?
知広 喧嘩してたみたい。
香  別の日にしようか?
知広 そだなぁ。

洋子が来る。

洋子 こんばんわ。
知広 ども。
洋子 どちら様?
知広 彼女。
洋子 どうも知広の叔母です。
香  初めまして。由紀香です。
洋子 きれいなひとねぇ。あんたもやるわね。
知広 いやぁ。
洋子 ほんで和幸は。
知広 お父さん?
洋子 どこ。
知広 倒れたって。
洋子 倒れた?
香  今奥で寝てます。
香  お医者さんがいうには過労だろうって。
洋子 過労て仕事休んどったんやろ。
知広 そやけど。
洋子 ほんまあかんたれやわ。そうや知広。あんたおばあちゃんのネックレスしらんか。
知広 ネックレス。
洋子 真珠のやつ。
知広 さあ。
洋子 しらんか。どっかにある思うんやけどな。
知広 おかあさんに聞いたら分かるかもしらんけど。
洋子 おかあさんは。
知広 しらん。
洋子 もう遅いのに。かえらんの。
知広 うん。
洋子 はぁ。

恵がばたばたと駆け込んでくる。

恵  あ。
洋子 こんばんわ。
恵  どうも。
香  どうも。
恵  どうも。
洋子 あのね。
恵  お父さんどこ。
知広 奥で寝てる。
洋子 ネックレス。
恵  奥ね。

恵、そのまま奥へ行く。

洋子 ちょっと。

洋子も奥へ行く。
奥から声だけが聞こえてくる。

恵  やめてくだい。
洋子 あんた売ったってどういうこと。
恵  全部。全部うちなんですよ。
洋子 それとこれは別でしょ。
恵  今それどころじゃないんです。
洋子 あんたいつも私の電話でえへんやないの。
恵  出てってください。
洋子 なんなんあんた。

和幸がふらりと奥から現れる。

知広 おやじ。大丈夫か。
和幸 大丈夫ちゃうなあ。あれは。
知広 そうか。

和幸、そのまま出て行こうとする。
洋子が現れる。

洋子 ちょっと和幸なんかいうたらどないなん。

和幸、いきなり洋子の頬をたたく。

洋子 あんた。
和幸 でてってくれ。
洋子 なん?
和幸 出口はあっちや。
洋子 あんた。絶縁や。
和幸 どもども。

洋子、出て行く。
恵が現れる。

恵  ありがとう。
和幸 後で大変やな。
恵  大丈夫?
和幸 あかん。
恵  ちょと。
和幸 寝るぞ。
恵  はい。

和幸、奥へ去る。
恵も後をついていく。

知広 なんかごめん。
香  とりあえず今日は帰ろうかな。
知広 そやな。

恵  寝るって。こんなところで。

奥からブラジャーが飛んでくる。

知広 え。
香  うそ。

奥から服が飛んでくる。

知広 まじかよ。
香  失礼しました。
知広 ちょと待ってくれ。

香、知広、慌てて出て行く。

溶暗


きよが非常に行儀悪く寝転がっている。
倶生神(ぐしょうしん)が、仰々しく鐘を鳴らす。
きよ、顔だけそちらを向く。

倶生神 どうしました。
きよ どうにでもして。
倶生神 これから閻魔様でてきますんで。ちゃんとしてもらえます?
きよ 閻魔様。
倶生神 知ってるでしょあの有名な。
きよ はいはい。
倶生神 そうですあの閻魔様。
きよ 牛タン好きな人。
倶生神 そうそうってちがうこともないけど。閻魔大王牛タン好きですけど。地獄の裁判官。ほら嘘をついたら舌を引っこ抜く方の。
きよ (あっかんべーをする)
倶生神 なにをっ。ああきちゃったよ。しりませんからね。

倶生神、鐘をもう一度派手にたたく。

倶生神 閻魔大王様のおなぁりぃぃ。

仰々しく現れる閻魔大王(えんまだいおう)。

閻魔 世が閻魔大王である。
きよ ……。
閻魔 (咳払い)世が閻魔大王である。
きよ ども。
閻魔 (小声で)倶生神、倶生神。

きよ、そっぽをむいてごろり寝たまま。
閻魔、手招きで倶生神をよび耳打ちをする。
倶生神、きよの所へくる。

倶生神 あの。
きよ ん。
倶生神 すいません。ちゃんとしてもらえますか。
きよ なんでよ。
倶生神 閻魔様ですから。
きよ だからなによ。
閻魔 世が。閻魔大王である。
きよ はいども。
倶生神 お願いしますよ。うるさいんですよあの人。
きよ ちっちゃ。
倶生神 ちょっと。
閻魔 ちっちゃい。

閻魔、倶生神を手で呼ぶ。
倶生神、耳打ちをされてきよの元へ。

倶生神 あの分かってます? どういう状況か。
きよ 審査でしょ。
倶生神 そうです。ここ一番重要なところなんですよ。
きよ ふん。
倶生神 ここで地獄とか修羅とか極楽とか行き先決めるんですよ。
きよ ちゃっちゃとしてよ。
閻魔 世があ。閻魔大王であぁぁる。
きよ わかってるよ。
閻魔 むぅ。

閻魔、倶生神を手で呼ぶ。
倶生神、あきれた様子で耳打ちをされてきよの元へ。

倶生神 あの。
きよ もういい。

きよ、飛び起きる。
倶生神、引き下がる。
閻魔、結構びっくりする。

きよ もうどうでもいい。
閻魔 どうでもいい。
きよ もう長いのよ。もったりもったり。今はスピードの時代なの。あんたら完全に時代遅れよ。
閻魔 時代遅れ。
きよ 今はこうよ。(バーコードを読み取るマネ)ピッピッピッ。
閻魔 ピッピッピ。
きよ 効率よ効率。
閻魔 効率。
きよ ぐちゃぐちゃしたのいいから。どうなの私。
閻魔 いやえっと。
きよ 遅い。
閻魔 えっとどうしよう。
きよ ピッピッピッピ。
閻魔 とりあれずあれ持ってきて。

倶生神、大きな鏡をもってくる。

きよ 鏡。なにこれ。
倶生神 浄瑠璃(じょうるり)の鏡です。これで過去が丸見えなんです。
きよ 過去まるみえ。
閻魔 これより浄瑠璃の儀をはじめる。えぇ、まずはぁ、経文を唱えぇぇ。
きよ そういうのいいからどうしたのいいの。
閻魔 しかし。
きよ ピッピッピ。
閻魔 むぅ。ではその鏡をのぞきなさい。
きよ これみればいいのね。

きよ、鏡の前に立つ。

閻魔 よがあぁ。閻魔であぁぁぁぁる。

閻魔が消える。
鏡もなくなる。

きよ なになに。


香が布団にくるまっている。
彼女はこの場では過去のきよである。

香  めぐみさん。めぐみさん。

恵が入ってくる。

恵  お義母さん。どうかしました。
香  私のネックレスどうしたの。
恵  ネックレスって。
香  真珠の。あなた触った?
恵  あれは売ったじゃないですか。
香  売った? どういうこと。
恵  おかあさんが入院費にあてていいって。
香  私そんなこと言わないわよ。
恵  そんな。
香  泥棒。出て行け出て行け。
恵  落ち着いてください。
香  出て行けこの泥棒。
恵  すいません。落ち着いてください。
香  なにあなたそんな顔したって、許しゃしませんからね。自分が世界一不幸だなんて思ってるでしょ。

恵、そのまま去る。

香  ちょっとどこいくの。戻ってきなさい。この人殺し。

きよ 嘘。 これ私? そんな。

和幸が現れる。

和幸 おふくろ。どうしたんだよ。
香  あんた誰。
和幸 なんだよそれ。
香  でてって。めぐみさんめぐみさん。変な男がいるの。助けて。
和幸 騒ぐなってよ。
香  助けて。近づくなあ。

きよ お願い。やめて。

暗転。


きよが、とぼとぼと歩いている。
変成王(へんじょうおう)がゆったりと座っている。

変成王 どうしましたかお嬢さん。
きよ ここは地獄なの。
変成王 いえいえ私が地獄の鬼に見えますか。
きよ いいえ。いい男ね。孫に似てるわ。
変成王 それはどうもどうも。どうしましたか。浮かない顔をしてらっしゃる。そんな顔は似合いませんよ。
きよ ここはどこ。
変成王 ここは冥界。まだあなたは審議の途中です。
きよ 地獄の方がましよ。こんな所。
変成王 おやおや地獄を知っているのですか。
きよ 分かるわよ。まだ痛いだけのほうがいいって言ってんの。
変成王 おやおや。得てして裁かれるということはかなりの苦痛をともなうものです。安心してください。もうここと次で最後です。
きよ そう。あなたは?
変成王 紹介が遅れました。変成王と申します。僭越ながらあなたのこれからを決めさせていただきます。
きよ 紳士なのね。
変成王 ほかのやつと一緒にしないでください。私はこの仕事に誇りをもっているのです。
きよ どうも。
変成王 審議を始めましょうか。
きよ さっさとして頂戴。もうこんなのまっぴら。
変成王 そんな悲しい顔をしないでください。あなたには次の人生が待っているのです。前のことなど忘れて新しい人生を楽しめばよい。そうじゃありませんか。
きよ そうね。
変成王 ここではあなたのこれから生まれ変わる場所を決めるのです。
きよ 場所。
変成王 あなたの次の人生の出発点です。場所によって人の一生は大きく変わりますからね。
きよ そうね。私が生まれたときはひどかったもの。戦争は二度といいわ。
変成王 すいませんでした。あなたのような素敵な方をそんな場所に送ってしまうとは、私の手違いでした。お許しください。
きよ いいわよ。それなりにいい人生だったから。
変成王 それはそれは。
きよ じゃあどうしようかな。
変成王 どうしたいでしょうか。
きよ とびっきりの美人でスタイル抜群でお金もたくさんあって、後。
変成王 後。
きよ 後幸せな家族がいいわ。
変成王 それはいい。
きよ よろしく。
変成王 残念ですがそれはできません。
きよ なんでよ。
変成王 決めるのはあなた自身です。
きよ 私。
変成王 この先の道が見えますか。
きよ 道が三つに分かれてる。
変成王 ええ。これからあなたは三つの道から一つを選ぶのです。
きよ 選ぶの。
変成王 そうです。
きよ 一番いいのはどれ。
変成王 それは教えられません。
きよ なんでよ。
変成王 どれがいいかなんて誰にも決められないでしょう? 人の人生や価値観がそれぞれなように。
きよ そうね。
変成王 大丈夫。あなたがいままで生きた人生が無駄ではない限り間違うことはありませんよ。
きよ そういわれても。
変成王 新しい人生でもたくさんの分かれ道を経験することでしょう。これはその最初の一歩なのです。
きよ そう。
変成王 人それぞれ幸せの形が違います。誰一人として同じ人生を歩むものはいません。ここで選ぶあなたの道はあなただけのものなのです。
きよ 私の道ね。
変成王 さあお選びください。
きよ じゃあこの道にするわ。
変成王 あなたの人生に輝きがありますように。
きよ ありがとう。
変成王 次が最後です。
きよ そう。
変成王 次こそはこの輪廻の輪からあなたが解脱することを祈っています。では。

変成王、消える。
きよ、目をつぶってゆっくりゆっくりと歩き進める。

10
暗い

きよ いよいよ最後ね。

シーンとしたまま。

きよ すいません。すいません。

反応が帰ってこない。

きよ あれ。すいません。誰か。最後の神様。私来ました。

座卓が浮かび上がる。

きよ ん?

徐々に明るくなると、そこは唐紙家の居間。
喪服をきた和幸と恵が入ってくる。

きよ 和幸。ねえこれどういうこと。あれ?

二人にはきよが見えていない様子。

きよ なんなのもう。

恵  49日終わったわね。
和幸 うん。
恵  足しびれてどうしようかと思ったわ。
和幸 はは。

喪服を着た知広がやってくる。
ちょっと気まずい親と子。

和幸 ありがとうな。いろいろ。
知広 うん。
和幸 これでひと段落だな。
恵  そうね。
知広 ちょっといい。
和幸 なんだ。
知広 ちょっと会ってほしい人おんねんけど。
恵  なに。
和幸 会ってほしい。
知広 今来てるねんけど。
恵  ちょっとどういうこと。
知広 とりあえず連れてくるわ。
和幸 うん。

知広、去る。

恵  ちょっと会ってほしい人って。
和幸 言ってたなあ。
恵  それって。
和幸 かもなあ。
恵  かもなあって。
和幸 会ってからだな。
恵  どうしたらいいの。
和幸 落ち着けって。
恵  なんで落ち着いてるのよ。

知広、入ってくる。

知広 連れてきた。

香が入ってくる。

恵  あなた。
香  この前は失礼しました。
和幸 ああ。こちらこそありがとうございました。え? 
香 どうも。
和幸 まあどうぞどうぞ。
知広 ん。(座る)
香  失礼します(座る)
和幸 ん。
知広 今付き合ってる「ゆき香」さん。
和幸 どうも。この前はとんだ。
恵  (会釈)
香  はじめましてじゃないですよね。挨拶していいか。
知広 んで、お父さんお母さん。
和幸 どうもって感じで。
香  はい。

長い沈黙。

恵  お茶入れてくる。
香  大丈夫ですから。
知広 あの。
恵  (座る)
知広 結婚したいおもてる。
恵  へ。
和幸 ふむぅ。
香  すいません。
知広 なんであやまんねんな。
香  49日の日にどうかとは思ったんですけど。
知広 おれが今日でええいうたんよ。
恵  結婚。
知広 うん。
和幸 そうか結婚するのか。向こうには。
恵  あなた。
知広 まだ。
和幸 そうか。
恵  ちょっと早いでしょ。まだ25歳よ。
知広 もう25だよ。
恵  あなたいくつなの。
香  25です。
和幸 そうか。同い年ですか。
香  はい。
恵  まだ。
和幸 まあ。
知広 あの。それで。
和幸 ん。
恵  まさか。妊娠してる?
香  はい。
知広 そういうこと。
恵  あんた。なにやってんの。
知広 んだよ。
和幸 そうか子供か。
恵  ちゃんと説明しなさいよ。
知広 だから今言った通り。
恵  なんであんたそんな大事なこと。
知広 だって葬式の最中じゃよ。言いにくいだろ。49日終わってから話しようかなって。
和幸 なるほど。そりゃそうだ。
恵  なるほどなぁって。
和幸 で結婚か。
知広 うん。
恵  ああ(めまいを起こす)
香  大丈夫ですか。
恵  大丈夫。
和幸 ちょっと落ち着けよ。
恵  だって。
和幸 すいません。ちょっと急だったもんでね。驚いちゃって。あの。(自分の黒のネクタイに気づきはずす)喪服だったな。すいませんけど着替えていいですか。なあ。
恵  え。
和幸 こんな話の時に喪服っていうのもな。
恵  まあ。
和幸 お前も着替えろよ。
知広 うん。
和幸 ちょっと待っててもらえますか。
香  すいませんタイミング悪くて。
知広 俺が悪いんだから。
和幸 じゃすいません。
知広 悪い。すぐ戻るから。
香  うん。

香以外立ち上がって去る。
和幸、去るときにきよとすれ違う。

きよ (和幸を見送る)そう。何がいいたいか分かったわよ。私は忘れさられて消えていく。そういうことでしょ。やな感じ。

きよ、一人残されて困っている香を見る。
香、もじもじしだす。

きよ トイレは玄関の横よ。
香  ありがとうございます。え?

香、きょろきょろする。そして、慌ててトイレに行く。

きよ あと一年生きたかったわねぇ。残念。

きよ、去る。
和幸と恵が戻ってくる。

恵  あら。
和幸 いないな。
恵  知広と内緒話でもしてるんじゃない。
和幸 鬼姑だな。
恵  なによ。
和幸 怖い怖い。
恵  だって。
和幸 あいつもそういう歳なんだよ。
恵  もう。
和幸 いいことじゃないか。そうだ。
恵  なに。
和幸 喪服クリーニング出さないとなぁ。
恵  え?
和幸 白いネクタイも買わないとな。たしか、なかったよな。
恵  そうね。
和幸 今度買いに行くか。
恵  私もドレス買うわよ。
和幸 そんな金ないよ。
恵  冠婚葬祭ってなんでこんなにお金かかるのかしら。
和幸 そういうもんだよ。

暗転。
《了》

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使用許可について

基本無料・使用許可不要。改訂改編自由。作者名は明記をお願いします。
上演に際しては、観に行きたいので連絡を貰えると嬉しいです。
劇団公式HP https://his19732002.wixsite.com/gekidankita

劇作家 松永恭昭謀(まつながひさあきはかりごと)


1982年生 和歌山市在住 劇団和可 代表
劇作家・演出家
深津篤史(岸田戯曲賞・読売演劇賞受賞)に師事。想流私塾にて、北村想氏に師事し、21期として卒業。
2010年に書きおろした、和歌山の偉人、嶋清一をモチーフとして描いた「白球止まらず、飛んで行く」は、好評を得て、その後2回に渡り再演を繰り返す。また、大阪で公演した「JOB」「ジオラマサイズの断末魔」は大阪演劇人の間でも好評を博した。
2014年劇作家協会主催短編フェスタにて「¥15869」が上演作品に選ばれ、絶賛される。
近年では、県外の東京や地方の劇団とも交流を広げ、和歌山県内にとどまらない活動を行っており、またワークショップも行い、若手の劇団のプロデュースを行うなど、後進の育成にも力を入れている

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