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中小企業の生き抜き方②~ネットゲーム理論~

みなさん、ネットゲームはやったことがありますか?

「あれは時間泥棒だ!そんなことより本を読んだり英語の勉強をした方が良いに決まっている!子供にもやらせたくない!」という声も多いでしょう。

確かにその通りだと思います(笑)

そんな僕は大学時代にドハマりしていた時期がありました。ハタチ前後のころですかね。1日10時間以上やっていたこともありました。

あの時間を英語に費やしていたら・・などと思ってしまうこともありますが、せっかくですのでその経験を応用できないか考えてみることにしましょう。

中小企業の戦略というよりは、「個人」戦略の方が大きいですね。

ネットゲームと言えども、いろんなジャンルがありますので今回はファンタジーゲームを例にとっておはなししましょう。

まずプレイヤーは「個人」です。仮に「若旦那」としましょう。

各プレイヤーは「職業」を選択し、冒険の旅に出かけます。

行く先々でモンスターを倒したり、洞窟を探検したり、クエスト(依頼)をこなしたりしています。

職業にはいろいろあります。

力自慢の「戦士」。魔法が使える「魔術師」。仲間を回復できる「僧侶」。鍛冶師である「アルケミスト」。商店を開ける「商人」。探査に強い「シーフ」。弓が使える「アーチャー」などです。

冒険は基本的にソロプレイです。各々活動をしています。

ソロプレイヤーとしてレベルを上げていって、モンスターが強い場所へ行っても倒れないようにコツコツがんばるのも一つの楽しみ方です。

「面白いな」と思ったのが、仲良くなった人と「パーティ」を組むことが出来ることです。

例えば僕が「シーフ」だったとしましょう。

探査することは得意ですが、モンスターとの戦いは苦手です。

そんなときに「戦士」の友達や「僧侶」の友達がいれば一緒に出掛けて助け合うことでいわゆる win-win の関係を築けます(搾取の関係になければ。ドラえもんのジャイアンみたいな方だと良い関係を築けません。)

とはいえ、いつも同じメンツだけの関係だけだと限界があります。日程が合わなかったり、バランスが悪くなったりと。

その先に「ギルド」という発想が産まれます。

ギルドはいわば登録制の「軍団」です。より多くのメンバーがいて大きな仕事をする際に向いています。

「若旦那」は個人でのクエスト(仕事依頼)もするし、パーティでのクエストもこなします。また、軍団のクエストもします。大切なのは若旦那が今「どの立場としてクエストをしているのか」を理解していることです。

あと、基本的に仕事をして具体的な成果がなければ報酬は得られません。

しかしドラゴンのような強敵に立ち向かって、たとえ勝利をすることは出来なくても与えたダメージの量によってはちょっとだけ報酬(ドラゴンの鱗)などは回収出来たりはします。が基本的にはクエストを達成できたかできないかがポイントになります。

さて、ここからが要点です。

「軍団」は何だか現代的に言うと「会社」っぽいですね。

でも圧倒的に違う点があります。軍団に所属しているだけでは報酬は得られません。あくまでも登録先です。

軍団が受けた仕事を受ける「権利」は有していますが、個人で実際に軍団から受注をうけなければ大きな仕事のオファーも受けることは出来ません。

想像してみてください。強力なドラゴンを討伐する仕事に行く際に「誰でも参加することが可能」ということにしておいても大したメリットや効果は得られません。たとえば能力が著しく低いキャラクターが参加したところでかえって統率を乱すようなこともあり、目的遂行の妨げになることもあるからです。

良い報酬を得られるためには、どうしたらよいでしょうか。逆算して考えてみましょう。

まず、相当規模の軍団に所属する必要があります。また、良質の仕事を受注できるスキル・経験をソロプレイや仲の良いプレイヤーと協力して共同クエストをこなして高めていく必要があります。

実力や経験がないプレイヤーは、経験豊富なプレイヤーと仲良くしておくと無条件にクエストに連れて行ってくれて経験を積ませてくれたりもしますからおススメです。むしろついていかない手はありません。

のんびりプレイしたい方は、自分の出来る範囲でのソロプレイや気の合う友達とまったりプレイするのも一つの手です。
が、報酬や軍団からの処遇面で、とやかくいうことは出来ません。

現代の「会社」では他の軍団の仕事はできませんが、ネットゲームでは制約は少ないです。(軍団同士争っていたら別かもしれませんが)

むしろベースがあくまでも「個人」ですので、パーティを組む分なら別の軍団でも構わないわけです。

そうですねえ、三国志でいえば軍団ベースでは魏・呉・蜀で争っているけど、パーティとして蜀の関羽と魏の徐晃が山族退治を一緒にやっていると考えると膝をうって理解できる方もいらっしゃるでしょう。

そこで個人として徐晃と仲良しであれば、
「今度、関羽と山賊退治に行くんだけど一緒に来る?」みたいなお誘いも来たりします。そこで他軍団の要人である関羽と知己になることも出来るし、関羽から息子の関平を紹介してもらえることだってあり得るわけです。楽しいでしょう?

さて、これはパーティベースでも起こりえます。中小企業はいわば「小軍団」と言えるでしょう。特徴のある小軍団であれば、難しいクエストに難儀する軍団から仕事の受注を受けることもあるでしょう。

ですので、中小企業(小軍団)リーダーであれば、あるジャンルについてはどこにも対抗できないくらいの特化型組織として深堀していった方が良いクエストに関わる可能性は高まります。ただし期間限定です。

現在の「会社」と言われる組織の多くは、「組織あり」で動いてしまっています。また業種によっては多様性も見受けられません。

戦士ばっかりいる軍団。魔術師ばっかりいる軍団など。もちろん特化型の組織にすることは間違いではありませんが、意思決定をする際に横のつながり(他軍団とのつながり)がない組織だと限界があります。

また、軍団ルールにも厳しく、乗り気もしないクエストに強制参加させられたりもしばしば。軍団の運営を脅かされるようなクエストでなければ強制参加は辞めた方がいいですよね。

「魔王軍団が大挙して襲ってきて、対抗できなければ奴隷もしくは殺される」などのクエストであれば全員参加の理由にはなりますね。

今の会社という組織は、組織構成メンバーに「所属時間」という枠組みで一定の報酬を配布するシステムです。これはネットゲームでは異なります。

貢献度によって報酬を割り振るほかに逆に構成メンバーが軍団側に「運営費」を寄付して運営することもあり得ます。

先ほどもお話させていただいた通り、良い報酬を得るためには一定の規模の組織になる必要があります。「一定規模の組織維持のため」に軍団員が少しずつ寄付するのです。

これは、現代でいうところの「オンラインサロン」型組織と同じ発想ですね。西野亮廣さん。鴨頭嘉人さんなどは先行して実践されています。

おそらくこれから今まであった「会社」は溶けていき、前述のオンラインサロン型組織に切り替わっていくと僕は考えています。

デジタルトランスフォーメーションはその動きを加速していきます。

このNOTEをご覧になっている方たちは、SNSに関心のある方たちかと思いますので問題ないかと思いますが「これからもデジタルコミュニケーションツールを使わない」と決めている方たちは「仕事をしたくない」「経済活動に参加しない」という意思の表れなのかなあとどうしても考えてしまいます。

「なんだか難しそうで始められない」「情報を抜き取られそうで怖くてできない」とかまだ参加できていない友人がいるという方がいらっしゃいましたらお早めにお誘いしてみてください。

遅かれ早かれ、国家として情報管理は始まりますが、早いに越したことはありませんので。


ひとつの組織に所属する意識が高すぎる日本人にとっては、精神的な違和感を引きずる方も多くなるでしょう。わかります。

ただし本来、あなたという個は一人だけです。
あなたはあなたの人生をあなたの責任で歩まなくてはいけません。

理念や考え方に賛同する組織に、あなたが出来る能力で参加すればよいのです。
どれかひとつであってもいいし、そうでなくてもよいのです。

ただ、様々な組織に属してみれば比較検討も出来るようになるし、変わったスキルを身に着ける機会もあるでしょうから渡り歩いてみた方が楽しいと思います。

みなさんの冒険譚を楽しみに僕も頑張りますね。


埋もれてしまっている宝石がたくさんあるように思います。文化だったり、製品の場合もあるけれど一番は人間の可能性です。見つけて、発信してよりよい世界を共に生きましょう。