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休むことをサボってると思ってしまうこと

お世話になっております。若林です。

僕は休んでるとサボってる気になります。
っていうかいつも、何かを怠けてるような気がしてます。

たぶん原因は漫画のために他のことを犠牲にしてきた生き方にあるんじゃないかと思っています。

僕は中学生の頃に「漫画家になる」と決めてから、周りが普通にやってる受験勉強や就職活動を適当にやり過ごしながら生きてきました。
学生のうちは「漫画家になるから大丈夫」と根拠の無い自信で走ってこれたんですけどね。
社会に出て、他の同年代が真面目に働いてるのを見てると「漫画家になれなかったら今までの自分の生き方って…」と不安になるようになりました。

「漫画を描くために生きてきた」のではなく「漫画家になるために生きてきた」のが、そもそもの間違いだったと思います。

じゃあ漫画家になったらそれが無くなったかというと、そんなこともないんですね。
漫画家になっても、自分の怠惰な生き方が気になります。
今はそんなに怠けてるつもりないですし、生き方に正解なんて無いはずなんですけども。

漫画で成功できないと自分の生き方を肯定できないみたいなところがあります。

休みの日に遊んでると「こんなことをしてる場合じゃない」という焦燥感に駆られますし。
他の作家さんががんばってるのを見ると「自分には努力が足りない」と自己嫌悪しますし。
漫画が売れないと「自分には価値が無い」と落ち込みますし。
漫画が売れても「でももっと売れてる漫画あるし…」と落ち込んだりしますし。

漫画を描くことが自分への罰で、罰を受けることで救われてるみたいな感覚さえあります。

ちなみにこの問題と原因に思い当たったのは、自分に子供ができた頃でした。
小さい頃から将来の選択肢を変に減らして他のことを犠牲にしてると、そういう価値観になるのではと。
なので自分の子供には、なるべく選択肢を広げるようにしてあげたいと思います。

大学も行って他の職に就いたっていう人でも、似たような病気してる人が世の中にはいますね。
若い頃に「漫画家になる」という夢を心の中に刻んでしまったのでしょうか。
でもその夢が自分を苦しめるなら、それはもう呪いですね。

自覚してからは、僕も考え方を変えるようにしています。
売れることへのこだわりを捨ててみたり、描くこと自体を楽しむようにしたり。
運良くそれがしやすい時代でもありますしね。

そんなしょうもないことで悩んてる自分も面白いじゃん、くらいに思うようにしてます。

なかなか根深い価値観なので、もしかしたら治らないのかもしれません。
それならそれで、ゆっくり付き合っていこうと思います。

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