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もし、私がヒューマンドラマを撮影するのであれば、撮影地を尼崎にするだろう

だいぶおまたせしてました(もはや待っていないかもですが)
6月に尼崎を訪問させてくれてありがとう。
自分の処理能力を超えていたので、消化できずに筆を置いてました。
でも拙くても、尼崎で感じたことを残さねばと思い、今回公開します。

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尼崎へ行くと決めたのは4月中頃。実際の訪問する6月中頃だったので約2ヶ月近く準備期間がありました。
正直全く知らない土地だったのでなにか情報を得て安心したいと思い、藤本くんに「尼崎はどんな感じなのか?」を何度か質問したことを記憶しています。ただ返答が「そんな気負わんでいいよ」だったので、結局ネットで拾った情報やたまたまお話を伺えた尼崎に行ったことある方々からのちょっと怖い街をイメージしつつ落ち着かないまま尼崎にいく当日を迎えました。

まな板の上の鯉。なすがままいこう、と不思議なテンションで新幹線に乗ったため、最初からヒートしそうなくらい緊張していたことは感覚として残っています。
そしてそんな私の予想を超えて、人にぐいぐい食い込むような2日間を過ごしました。

■あまがさき縁側会議

まず、尼崎駅に到着したその足であまがさき縁側会議へ参加。
GRID(東京)での取り組み紹介するゲストとしてお話をしました。

参加者は何に興味があり足を運んだのか。どんな経歴の人たちかがつかめていなかったので、イベント開始前は少しでも多くのひとに話しかけてみようと結構意気込んでいました。

嬉しかったのは、最初に声をかけたコメディアンであり役場で勤めている方が、自己紹介はもちろん、会場に入ってくる人を順次を紹介してくれて、結果として、自分から声をかけずともいらっしゃっている方の半数くらいとイベント前に挨拶できたことです。

お医者さんや神主さん、いつもお世話になっている会社の大阪支店の方等。
経歴が異なる方々の集合知でいい感じに混沌だと把握ができたので、なるようになるだろうと安心。
あとは私はIT業界の病-ナンデモヨコモジ-の重度患者かつ人に噛みつきやすい性格なので、受け入れてもらえるか不安でしたが、夢をみせるようなことは言いたくなかったので、引かれるほどリアルな話をすると割り切った軸を持ってお話をしました。

途中サーッと会場が引いた音が聞こえかけたけれど、
回答できないくらい共感やら疑問やらを投げかけてもらえたことに感謝しかなかったです。

「これからなにかをしたい」「どんなことが他県では起きているのか知りたい」という好奇心があり、その好奇心を発露してもいいんだよという空間ができているからこそ、受けきれないほどのコミュニケーションが生まれた。
そう思うと、このイベントが醸成され今後なにかが生まれそうだとワクワクしました。

スコールに近い雨の中、お越しいただきありがとうございます。

■イベント打ち上げという名の人生相談

イベント後、ご飯を参加していた学生ちゃんと藤本くんの3人で食べに行きました。
学生ちゃんは今日が初めてのイベント参加、藤本くんとも出会って2回め?くらいだったとのこと。

つまりほぼハジメマシテ。だったのですが、最初からぐいっとプライベートな話をしました。
どれくらいプライベートかというと、私がもし学生ちゃんだったら、速攻話をはぐらかすくらい、人に聞かれてもあまり話さない内容です。

最初は、はぐらかしを許さない勢いで切り込む藤本くんが正面にいて、逃れられなさそうな学生ちゃん。
そしてどうすればいいかわからず学生ちゃんの横でわたわたしている私。
というなんとも奇妙な構図だったのですが、学生ちゃんが徐々に必死なり、話そうとしていく様子をみて、こうやって言語化をしていくことも大切な時間だなと思いました。
そして彼女の姿をみて、悩んでいることに向き合うことを応援したい気持ちが湧き上がりました。

ちなみに藤本くんが学生ちゃんをご飯に誘ったのは、彼女の周りの空気がつんつんしてると感じたからとのこと。
よく人生相談するのときいたら「そやで」と言っていて、自己開示の心とはこれか、と感心しました。

■傾奇者集落と野球観戦

次の日。
前日に人生にふれるような話をしたあとだったため、浮遊感のある脳みそのまま2日目を迎えました。
朝ごはんににゅうめんセットがあることで知らない土地にきたと実感させてくれた喫茶店で、トーストを食べてから噂のKABUKIMONO VILLAGEへ。

事前にココらへんみていたのでついにきたという気持ちをもちつつ見学しました。
https://www.facebook.com/amagasakikabukimonovillage/
https://www.amanokuni.jp/

ただ記事で読んでいた分知っている気になってしまい、アグレッシブに質問しにくかったです。事前情報なしのがフィルターなくてよかったなと後悔しました。

そして藤本くんが仕事とのことでその後よしなに分かれて街散策。

2日目の夕方までは近くの草野球を観戦したり、能面の本が置いてあるかわいいお店でランチしたり、商店街の中にあるカラオケバー?で店員が観客の様に座っている中カラオケしたりと尼崎生活を疑似体験しました。

■中島らもと教育の世界

18時からは再び藤本くんと合流し、島根在住の元小学校の先生だった石倉さんとご飯を食べました。石倉さんもこのときが初めてお会いしたが、すごく笑顔の素敵な方で、過去同じイベントですれ違っていたことが発覚しすぐに打ち解けられました。

そして島根に移住した経緯や教育業界についてはなしました。
この時すごい中島らも押しのご飯屋だったからか、らもさんの「いいんだぜ」がひたすらループ&ループ。

石倉さんは実体験を伴ったやったるわ精神があふれていて、途中から中島らもイズムがこの人には生きている、いい店でいい人に出逢ったなあと会話から離脱してしみじみしてました。

■薬剤師との距離

石倉さんとさよならした後、あまがさき縁側会議に参加されていた薬局のオーナーさんたちと飲むことに。
調剤薬局を街に開いた開放的な場所にしたいという思いで動き始めた方々で、あっつく語り合っていたいた中に合流させていただきました。

私は薬剤師のしごとをしている方と飲むのは人生で初めて。
何を話題にしようかと逡巡しましたが、山登りやライブ等、趣味を話されていて親近感が湧きました。
それと同時に人柄を知ること自体、新鮮と思っている自分がいて、
調剤薬局を無機質な機関だと思いすぎていたなと反省もしました。

また、私が長年悩んでいた低血圧について漢方を教えてくれたり(今飲んでます麻黄)薬膳料理の話をしてくれたりと、やっぱり薬の近くで働かれている人たちだなと実感する話題も。
知れてよかったと思う情報ばかりで、薬剤師と気軽に話せる場の構想は、
カラダだけでなく精神的にも健やかになれる場所になりそうだと胸が高鳴りました。

いままでの調剤薬局のイメージをひっくり返すようなことをしているので、
絶対に苦労をすると思いますが実現することを求めているひとは多くいるのだろうと思い、進捗を随時知っていこうと思います。

▼ちなみに藤本くんがこんなの書いていました
https://www.facebook.com/ryo.fujimoto.0410/posts/1633696046759695

■尼崎で自分の中に入ってきたことは何だったのか

一日の締めで銭湯に。その前に自転車で新地を通過し、寝静まった工場地帯を通過し、尼崎にはいろんな面がある。人と歴史が息づくまちだな、とふと思いました。

銭湯の柔らかい光と番頭さんのおかえりと言わんばかりの優しさにふれつつ、尼崎滞在記が終了。時間でいうと40時間くらいの滞在でしたが、すごく濃密な時間でした。

この時間で知ったこととかは、正直咀嚼がやっぱりできておらず、
まとめられないのですが私の中の尼崎は、危うさと安心感が同時にあるような空気感がすごく印象に残っています。

安心感だけではない。ヒリヒリっとする部分もある。
けれど、見て見ぬふりをするのではなく笑って覚悟をもっているからこそ、
魅力的な土地や人柄なのだなと思っています。

なんか自分の中で腑に落ちたときにまた、更新するかもです。

ほんとに尼崎をしれてよかったと思います。
藤本氏、ありがとう!!


山口若葉さんと藤本遼さんの期限付き(6月に行うイベント当日までの)交換日記。コミュニティやらデザインやらソーシャルやらについて、うだうだと語ります。