見出し画像

リアルオリエンテーリング②

大分県大分市で児童養護施設や母子生活支援施設、里親等で生活したことがある中学生以上の方の居場所作りをしています。

この記事は、2021年12月24日に投稿した記事の続きです。

「リアルオリエンテーリング」とは、わたしたちのスタッフの1人が作った造語です。

社会に出て仕事を始めると、決められた時間内でいくつもの用件を遂行しなければならない場面に絶えず遭遇します。こうしたいくつかの用件を決められた時間内で遂行していく社会人の姿がヒントになり、わたしたちは児童養護施設の高校生対象に実体験型のフィールドワークを実施しています。このフィールドワークをわたしたちは「リアルオリエンテーリング」と呼んでいるのです。

大分市内のホルトホールやコンパルホールといった公共施設を起点に、グループで与えられたミッションをクリアして定められた時間内に戻ってくるというものです。

ミッションの内容は
①金融機関の窓口での口座開設等の模擬体験(九州労働金庫大分支店様にご協力いただいています)
②大分市役所での住民票の写しの取得(*おおいた広域窓口サービス…大分県では一部を除き、「おおいた広域窓口サービス」に参加する市や町に住民登録があれば、「住民票の写し」「戸籍謄・抄本」など各種証明書をこのサービスに参加する大分県内のどの市役所や町役場の窓口でも交付を受けることができます)
③児童養護施設退所後の相談機関である児童アフターケアセンターおおいたと居場所作りをしている一緒に歩こう会居場所サロンわかばハウスへの訪問
④必ずグループのメンバー全員一緒に昼食をとる

⑤バスやJRなどの公共交通機関を利用する

などです。ミッションの内容については、児童養護施設の自立支援担当の職員さんの要望を取り入れながら、決めています。

異なる児童養護施設の初対面のメンバーでグループを編成し、困ったときにはひとりで問題を抱え込まずに、初対面のメンバーの間でも助け合いの体験ができるような場面を作ります。なお、各グループには、グループのメンバーが在籍していない児童養護施設の職員さんに観察者として同行していただいています。他の施設の子どもたちの様子や普段生活を共にしている子どもたちの施設以外での様子を観察して、日々のお仕事に役立ててほしいという思いからご協力をお願いしているのです。


以前のリアルオリエンテーリングの様子です↓↓

画像1

事前に、参加する児童養護施設の子どもたちに、印鑑や身分証明書(保険証や学生証)を持参するようには伝えません。金融機関や市役所での手続きには印鑑や身分証明書が必要なこと、おおいた広域窓口サービスに参加している市や町に住民登録がなくて住民票の写しを取得できなかったということを知ることが学びだと、わたしたちは考えているからです。
リアルオリエンテーリングについては、折りにふれて、noteに綴っていこうと思っています。

☆居場所活動に関するお知らせ
わたしたちが活動している大分県も「まん延防止等重点措置」が適用されることとなりました。今度の活動については、facebookをご確認下さい。





一緒に歩こう会 居場所サロンわかばハウスの活動は、記事を読んで下さったみなさんからのサポートで支えられていますm(__)m