見出し画像

リアルオリエンテーリング(高校生3年生対象)実施しました

大分県大分市で児童養護施設や母子生活支援施設、里親等で生活したことがある中学生以上の方の居場所作りをしています。

「リアルオリエンテーリング」とは、わたしたちのスタッフの1人が作った造語です。

社会に出て仕事を始めると、決められた時間内でいくつもの用件を遂行しなければならない場面に絶えず遭遇します。こうしたいくつかの用件を決められた時間内で遂行していく社会人の姿がヒントになり、わたしたちは児童養護施設の高校生対象に実体験型のフィールドワークを実施しています。このフィールドワークをわたしたちは「リアルオリエンテーリング」と呼んでいるのです。

大分市内のホルトホールやコンパルホールといった公共施設を起点に、グループで与えられたミッションをクリアして定められた時間内に戻ってくるというものです。グループは、異なる児童養護施設のメンバーで編成し、さらに、グループのメンバーが在籍していない児童養護施設の職員さんに観察者として同行していただいています。

2月20日(火)
わたしたちは、卒業を目前に控えた高校3年生を対象に、リアルオリエンテーリングを実施しました。

今回のミッションの内容は

①ハガキを書いて必要な金額の切手を買って貼って投函する
リアルオリエンテーリングに出発する前に、私製はがきに、必要な内容(今回は高校3年生だったので、卒業後の進路を書いていただきました)と宛名(居場所サロンわかばハウス宛)を記入。その後、ハガキに必要な切手を購入してポストに投函。最近は、大人でもハガキを書く機会がめっきり減っています。高校3年生からは、「切手を買う場所がわからない」「ハガキを送るのに必要な切手の金額がわからない」「ポストが見つからない」といった声がきかれました。

②金融機関の窓口での口座開設等の模擬体験
(九州労働金庫大分支店様にご協力いただいています)

わたしたちは、あえて、事前に、参加する高校3年生に、印鑑や身分証明書(保険証や学生証)を持参するようには伝えていません。金融機関での手続きには印鑑や身分証明書が必要なことを知ることが学びだと、考えているからです。

③必ずグループのメンバー全員一緒に昼食をとる
スターバックスに行きたい!」「ガッツリ食べたい!」「時間がないから素早く済ませたい!」などなど、グループ内で意見を出し合いながら、昼食の内容を決めています。ちょうど、大分駅の商業施設「アミュプラザおおいた」が休館日だったこともあり、高校3年生が知恵を出し合っている姿を見ることができました。

リアルオリエンテーリングのミッションの内容については、児童養護施設の自立支援担当の職員さんの要望を取り入れながら、決めています。異なる児童養護施設のメンバーでグループを編成し、困ったときにはひとりで問題を抱え込まずに、メンバー間でも助け合いの体験ができるような場面を作ることを目指してます。なお、グループには、グループのメンバーが在籍していない児童養護施設の職員さんに観察者として同行していただいています。他の施設の子どもたちの様子や普段生活を共にしている子どもたちの施設以外での様子を観察して、日々のお仕事に役立ててほしいという思いからご協力をお願いしています。

リアルオリエンテーリング終了後には、これまでのソーシャルスキルトレーニングで学んだ内容や施設を退所した後に必要となる情報をまとめたファイルと卒業記念品(体温計)を手渡しました。ファイルと卒業記念品(体温計)は、この日のソーシャルスキルトレーニングに参加できなかった大分県内の児童養護施設で暮らす高校3年生全員にお届けしています。

それから、、、
わたしたちの活動のもう1つの柱である
社会的養護出身者のための居場所づくり活動も継続しています。

☆活動日時

☆活動場所

☆Facebook
主に参加者さん向けの情報発信をしています。
https://www.facebook.com/wakabahouse.aftercare/
こちらもどうかよろしくお願いいたします。


一緒に歩こう会 居場所サロンわかばハウスの活動は、記事を読んで下さったみなさんからのサポートで支えられていますm(__)m