そして離婚する

友人や職場の信頼できる先輩に散々愚痴を聞いて貰いながら、少しずつ自分の心の整理をしてきた。周囲はさっさと離婚すればいいと皆が口を揃えて言っていた。

好きでもない人とこれからも暮らす事が私自身の人生を無駄にすると思うようになった。ここまでも子供が巣立てば熟年離婚するであろう。じーちゃんばーちゃんになって一緒に過ごすというイメージが持てない。

娘から父親を奪うのは私のエゴにも思えた。私が我慢すれば良いだけの話だからである。ケンカというケンカはしない。会話は最低限。と言うより夫は話し合いが出来ない?返答に時間がかかるのだ。夫婦の会話はlineメインになっていた。なんだ?コミュ障か?とすら思っていた。

結局、私は自分の人生を大切にすることを選んだ。娘にはパパとママは色々考え方が違って、一緒に暮らしていけなくなっていると話した。まずは別居をすることにした。

いざ別居をすることを娘達に話すと反対されるわけでもなかったので、勇気を出して伝えたのだがあまりにあっさりしていて驚いた。

1年間の別居生活を経て、離婚した。夫には養育費として住宅ローンを払ってもらっている。面会制限もせず、娘や夫が会いたい時はいつでも会うようにしている。

家族旅行にも4人で行く。週末元夫が泊まりに来る事もある。周りの人には理解出来ないようであるが、別に別れても子供の両親としての立ち位置でしかないので私自身はおかしいとは感じてない。ただ彼だけは別部屋に寝てもらってる。我が家は未だに親子同じベッドに寝てるのだが、子供の自立を促すために別々に寝た方がいいとアドバイスを受け、実践してみたが無理であった…。

離婚して彼自身、変わった事もあった。週末泊まりに来た時は夕ごはんを作ってくれるようになった。私が仕事であれば洗濯物も取り込んでくれている。

相変わらず食器片付けや一から洗濯をしてくれることはない。娘達と時間サイクルの同じ彼は夜中一緒に起きてゲームしたり、絵を描いたり遊んでくれている。夜早めに寝てしまう私にはありがたい。

結婚していた時は父親なんだから夫なんだからと色々不満があったが、離婚したら他人なので気が楽である。相変わらずだらしないのも、自分勝手なのも、私の夫ではないからいいやと思える。彼がまた彼女と会っていようが、別れていようが関係ない。そこにモヤモヤする必要がない。余分な心の荷物が一つ失くなった、そんな感覚。

子供がもっと大きくなるまではきっとこの関係性は続くだろう。

ただ離婚理由をお互いの価値観の違いや私が夫を必要としなくなったと思ってるのだけがしゃくである。いやいや、不倫したからだよ?やはり彼の思考は私には理解出来ない。宇宙人だから。