パナソニックの売り上げ向上施策を4週間かけて本気で考えてみた。

こんにちは! わかゼミです。

さて、前回はキッチン家電市場を分析しました。今回は前回の分析を踏まえ、パナソニックの売上向上を目的とした施策立案を行います。
大まかな施策内容は「食洗機市場拡大によるパナソニックの売上向上」です。

施策背景

食洗機に着目した理由として、①開拓できる市場の大きさがあること ②食洗機市場におけるパナソニックの優位性があることの二点が挙げられます。

①開拓できる市場の大きさがあることについて


食器洗いに悩みを抱える主婦は9割近く、日本の食洗機普及率は35%と低いのが現状です。

https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_Limia_87698/pid_2.html

また、主婦が食器洗いについて悩んでいることは下記のグラフから、「手荒れ」「手間・時間がかかる」などが挙げられます。

https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_Limia_87698/pid_3.html

食洗機の機能には①自動食器洗い②高温・高圧洗浄などがあり、時短や手間の軽減、汚れの洗浄度が高く除菌効果が期待できます。この機能により、主婦が抱える悩みのほとんどは解決できると考えられます。

https://www.senbokuhome.co.jp/labo/detail/138

こちらが日本、アメリカ、オーストリア3国の食洗機普及率の推移を表したグラフです。見てわかるように、日本の食洗機普及率は他国と比べて圧倒的に低くなっています。ここから開拓できる市場の大きさ、可能性ともに大きいのではないかと考えられます。

②食洗機市場におけるパナソニックの優位性

食洗機市場でパナソニックは圧倒的なシェアを誇っています。そのため、食洗機の普及が進めば、パナソニックの売上も大幅UPが見込めます。

食洗機が普及していない理由の分析

では、食洗に関する悩みの解決策として食洗機というものがあるにもかかわらず、なぜ食洗機はこれほど普及していないのでしょうか。

食洗機を持っていない理由についてのアンケートを見てみると、

SENBOKU HOME - https://www.senbokuhome.co.jp/labo/detail/138

これらがTOP3になる事がわかります。これらの結果を考慮しつつ、食洗器を顧客に買ってもらう上で最も解決すべきボトルネックとなる購入障壁をそれぞれ購入までの過程ごとにまとめてみましょう!

<購入フロー>
具体的な購入フローとして、
①食洗機への悩みがある
②解決策として食洗機を認知する
③購入を検討する
④検索する
⑤特定の食洗機を選択する
⑥購入・利用する
というフローを考えました。

その中でも特に、②→③の段階にボトルネックがあり、設置スペースの問題を改善できるスリムタイプの食洗機が普及していないことから、
「そもそも考えるのが面倒で購入しに至っていないこと」と、「不満が当たり前だと思われていてペインとしてあまり大きくないこと」
の2つが問題であると仮説を立てました。 

食洗機を買う時の考える労力を軽減するには、
①    考えずに使わせてみる
②    考える労力が少ない商品にする
 ◦提示する設置条件を調べなくてもパッと判断できるレベルまでおとす
 ◦考えなくてもパッと買えるくらい手軽な商品を発売する
    ペインを大きいと自覚させる

以降主に③の手段を中心にターゲットの策定を行います

ターゲット

ターゲット

ターゲットは共働きの若い家庭です!
具体的なペルソナとして
「35歳主婦・中学生の子供持ち・賃貸マンション・食洗機を置くスペースはないと思っている主婦」
を想定してみましょう。

ニーズ

訴求するニーズは以下の通りです。

<食器洗いへのニーズ>
・手洗いが面倒
・洗ってもきれいにならない
・手荒れが気になる

<食洗機へのニーズ>
・スペースが足りなさそう
・価格が高そう

具体的な施策

提案するのは…小型食洗機『小さなヒーロー 浄太郎~面倒くさいものは任せて!』です!

①Product
一言で言うと…「洗うのが面倒なもの専用」の食洗機です!洗うのが面倒なものということで、ハンドミキサー・水筒・マグカップ(茶渋あり)・お弁当などを想定しています。
サイズは、「W25×D30×H45」ほどです。現在の卓上食洗機が「W45×D30×H45」ほどであることを考えると、一回り小さいことが分かります(https://panasonic.jp/dish/installation.html)。
しかも、浄太郎は「いくつかで組み合わせる」ことができます!1つでその利便性を認知したターゲット、もしくは家族が増える(子どもが生まれた等)ことでより多くの食器などを洗う必要性があがった場合に、よりご利用いただけると考えます。カラーバリエーションを設けることで、食洗機自体の機能だけでなく、インテリアとしての役割を果たします。それだけではなく、「仕切り」を別途販売することで、洗うものを自由に組み合わせられるでしょう。

②Price
価格は「20000円」に設定しています!
想定ターゲットである主婦が出しやすい価格。かつ、市場に出ているPanasonicの卓上食洗器の3/4程度の価格設定です。

③Place
販売チャネルとして「雑貨屋」を新たに想定しています!
従来のように家電量販店の「食洗器」としてのジャンルだと、考慮集合に含まれない可能性があります。そこで、雑貨屋で「便利グッズの浄太郎」として訴求することで、購入の障壁を軽減しています。もちろん、家電量販店での販売も行うつもりです。
(補足)BRUNOのホットプレートがこの成功事例だと考えています。

④Promotion
プロモーション施策としては、大きく2つ考えています。「Twitterキャンペーン」「ショッピングモールでの体験会」です。

・Twitterキャンペーンについて
具体的には、Twitterリツイートで○○名様にプレゼントという企画を考えています!食洗機を購入してもらうために最もネックとなるのは実際に使うまでで、使ってもらえば便利だとわかってもらえると考えているので、プレゼント企画によって使ってもらうことで口コミで普及させるのが狙いです。

・ショッピングモールでの体験会について
具体的には、ショッピングモールの通路などで開催されている商品が実際に見られるようなものを想定しています!
この施策を行う理由は、購入障壁の一つに、「食洗機」というだけで考慮対象から外されてしまい、売り場にすら訪れてもらえず認知されない、というものがあると考えているからです。そこで、今回のターゲット層である「30代子持ち主婦層」がよく訪れる場所で、自然に目に入る場所でのプロモーションを行いたいと考えています。


提供価値


『浄太郎』の提供価値は主に3つあります!

1つ目は、「手軽なサイズと値段」です。25cm×30cm×45cmというトースターサイズで、設置可能スペースの測定が要りません。また、20000円という食洗機においては手の出しやすい価格に設定することで、購入障壁を下げられます。

2つ目は、「手間のかかる食器洗いの悩みの解消」です。水筒やハンドミキサー等の特に不満の大きいものに絞って訴求することで、消費者に不満の大きさを自覚させる狙いがあります。

3つ目は、「組み合わせて拡大可能」な点です。個数でサイズを調節できるため、顧客ごとのニーズに合わせてカスタマイズが可能です。この機能によって追加購入障壁を下げると同時に、パナソニック内での囲い込みを行えます。
付随的な『浄太郎』の提供価値として、「新しくお洒落な家電を持っている」というステータスからQOLが向上したと感じられること、また、『浄太郎』によって食洗器の利便性を体感し、次の食洗器を購入するハードルが低下するということも考えられます。

まとめ

キッチン家電の市場拡大施策として「食洗機普及率向上」という観点でマーケティング戦略を考えてきましたがいかがでしたでしょうか?これからの家電業界の動向、注目していきたいと思います!


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