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その「みんな」には私も含まれている

昨日、noteで私のモットーを紹介した。そう思うに至った経緯でも書いてみようかな。

私のモットーのひとつである「あなたも大変、私も大変、みんなお疲れさま」。
いくつかの嫌な経験を元に行きついた境地である。メインの3つについてお話する。

大学2年生の女

これに関する一番古い記憶は大学1年生のとき。
居酒屋でアルバイトをしていて、閉店後に従業員が飲み会をすることがちょくちょくあった。あるとき、私がバイトに行ったちょうどその日が飲み会で、私は当日に知らされた。ちょくちょくやっているので全員参加でもない。大人たちが「俺ら飲むけんよかったらいっしょ飲もーや!」ぐらいのノリのものである。

私はその日は参加しないことにした。明日提出のレポートがあったから。別に飲み会に出ても書けないことはなかったが「この前も飲んだし今日はいいや」という感じだった。いや、正直に言うと、めんどくさかった。

同じ日にバイトに入っていた大学2年生の女子に今日は帰る旨伝えると、「なんで?」と言われた。「なんで?」の一言だったが、ありえないという批判丸出しの言い方だ。
「レポートが~」と説明すると、「私なんか明日提出の課題2つあるし、1限から授業あるけど飲むよ?」と言われた。

え?だから何?そんなに飲み会大事?自分の首絞めてない?碌に寝なくても課題も学校も支障を来さない私って優秀~ってこと?それとも、社会人と飲むのって貴重な機会なんだから!的な意識高い系アピール?

お気づきのとおり、一瞬のうちにけっこうイラっとした。でも言い返す方がめんどくさくて「すみませ~ん」と言いながら帰った。

そのときに思ったのだ。大変自慢なんてするもんじゃないなと。ひとそれぞれ大切にしていることは違うし、同様に何を大変に思うかも違う。私は他人の大切も大変も否定しないでいようと強く思った。

彼氏

次は旦那と付き合っていた頃。ガテン系で肉体労働している旦那に「デスクワークは楽でいいなぁ」と言われた。

いや、一日のほとんどの時間座って、パソコンに向かってるの楽じゃなくない?あなたにそれできる?私は、私にはできない仕事をしているあなたを尊敬していたのに、あなたは私の仕事を見下してたの?
たまには思いっきり体使って疲れたいよ。座りっぱなしで体はガチガチ。頭と目だけが疲弊していく。私も疲れてるのよ。

ここでもイラっとした。そして「じゃあデスクワークすればいいやん。できるもんならな。」と言い返した。気心の知れた相手なんでね、私も黙ってない。

旦那

そして最後は、また旦那である。
第一子が生まれて私は育休をとっていた。生後3か月くらいかな?「毎日子どもと遊ぶだけやけん楽でいいなぁ」と言われた。

うちの子はよく寝る子で、確かに前評判よりかなり楽な印象だった。それでも夜間授乳は毎晩必ず1回はあったし、家事も合間を縫って全部こなしていたし、毎日赤子を抱えてスーパーに買い物にも行っていた。決して楽ということはない。なんせ初めての子育てだ。私が自分で楽と言うことはあっても、私のおかげで不自由なく外で働ける人に「楽でいいなぁ」と言われる筋合いなどない。

私は旦那、というか真面目にやっている人の大変さを軽く見たことがない。さぼっている人は別だが。だから、旦那に大変さを比べられて、下に見られていることが悲しかった。

だから私は「そう見えるかもしれんけど、私は私なりに大変なの。嫌な気持ちになるからもう言わないで。」と言った。「わかった」と言っていたけど、その場しのぎだったようでその後さらに4回ほど同じことを言われた。

5回目を数えたとき、いい加減にしろよとプチ家出をしたら言わなくなった。そこまでせんとわからんのかい。

モットー誕生

そしてついに、冒頭の「あなたも大変、私も大変、みんなお疲れさま」に行きついた。

本来、大変さなんてものは比べられない。人には人のキャパシティ、人には人の向き不向き、人には人の大変さなのである。
そして、誰しも他人の大変さを真に理解することなどできない。せいぜい推し量るのみだ。逆もまた然りで、私の大変さを100%理解できる人もこの世にはいない。

というわけで、今日頑張ったあなたも、今日はそこそこだったけど明日は大変かもしれないあなたも、もちろん私も、みんなみーんなお疲れさま!!

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