「嫁」という役割に対する私の先入観
【役割は決めずにいようと約束し夫の手料理食べる休日】
うちの夫は、マメな人。早寝早起きで、だらだらすることが苦手で、常に何かしてないと落ち着かないタイプ。そして食べ歩きが趣味。
一方の私は、低血圧でだらだらするのが非常に好きなタイプ。テレビがなくても生きていける。スマホで文章を読み、本を読み、寝たい。美味しいものは好きだけれど、人様が私に作ってくれたものならば、たとえ美味しくないなーと思っても「美味しいよー」と言っちゃえるタイプ。
そんな2人なので、結婚当初の喧嘩の原因の多くは「食」のことだった。2番目に多かったのは多分働き方。
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一応、嫁だし、妻だし、最初はご飯もがんばろうと思っていたのだが、まずキッチンに慣れない。そしてなぜか夫はご飯を作っている私のそばで話をしたがる。集中したいし、キッチン狭いし、ひたすら面倒臭いなぁと思ってしまう私。
そして時間がかかったせいで冷める食事。温め直す夫。お味噌汁の味噌の味が合わないとか、帰って速攻でご飯作って出してくれ、とか言われてキレる私(1時間くらいかけて作っていた)。
そもそも私はブラックな仕事なので、帰るのは午後8時。それでも独身時代よりは早くなったほうで、独身のときは午後10時過ぎまで職場にいるのが普通だった。ちなみに仕事の開始はだいたい午前8時。職場まで片道40分かかるので、午後8時に帰るのってかなり大変だった。
夫のほうが早く帰っていたけれど、食事の準備は私がしていた。そして、レトルトやチン系が苦手でなるべくサ行の調味料で味をつけたいほうだったので、そこでも夫との考え方がズレていた。夫としては、私が帰宅したら「即ご飯を出してほしい」らしい。「レトルトでいいし、チンでいい。熱々で早くできるものがいい」らしい。
いろいろ喧嘩しながら、「役割をなくそう」という話になった。ご飯は作れるほうが作る。できる人ができることをやる。
でもたまに喧嘩する。
最近1番腹が立ったのは、「お肉の焼き方」だった。こだわりが強くてごちゃごちゃ言ってくるので「じゃあ自分でやって。こだわり強い人がやるほうがいいと思う」と言ったら、食事中に「うちの嫁は肉も焼けない…」と言ってきた。「我流でよければ焼くけど、あなたのこだわり通りにはできないから。それでもいいならするけどー」と返して終了。
以後、そういったことは言ってこないので喧嘩しながらお互い成長しているはず。と思いたい。
そうして最近は、夫の休日は、夫がご飯を作るようになった。私はその間、娘の授乳をしたり、遊び相手になったり、お風呂の準備をしたり、洗濯物を畳んだりしている。
そして夫のご飯を食べるときには、必ず「作ってくれてありがとう」と言う。これだけはマイルールとして必ずやっている。
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「夫婦の間には目に見えない約束事がいろいろある」
と私は思っていた。
妻のほうが家事をするとか、住宅ローンは夫主体で組むのが普通とか、時短勤務を男性がとるのはちょっと、とか。有り体にいえば、女は家事、男は仕事。いや私もバリバリフルタイムすぎる12時間労働してたけど。それでも家事は女がするものだという謎のプレッシャーがあった。
それが、今は、休日は3食夫がご飯を作っているし、洗濯機もまわしてくれるし(畳むのはやらないけど)、洗い物を食洗機にいれてまわしてくれることもある(予洗いはしない。おかげでやり直しも多い)。
雑だし機械に頼りまくりではあるけど、夫は家事をしている。
ありがたい。
そして「先入観」って怖い。
男も家事育児をするのが普通だ!っていうのは、よく言われることだと思うんだけど、それでもやっぱり先入観って気づかないうちに蔓延っている。
そしてそれは「妻は家事育児をするものだ」って先入観だけでなくて、「男は働いて家庭を支えるものだ」っていう先入観もある。
別に「働いて家庭を支える」のは男じゃなくてもよいのだ。よいのだけど、「働いてない夫」に対する拒否感というのが、たしかに私の中にはあった。これについて書き出すとめちゃくちゃ長いので、また次回でまとめる。
書くと、ごちゃごちゃしていた感情と記憶とがスッキリする。シンプルになって、問題がどこにあるのか焦点化しやすくなる。これは読み手を意識すればこそなので、これを読んでくださっている方にはめちゃくちゃ感謝している。
ありがとう。ありがとう。手を握ってブンブン振り回したい勢いです。ありがとう。
とりあえず、腹立つこともモラ夫か?と思うこともあるけれど、だいたいにして夫は優しい。
娘は言うまでもなく天使だ。めちゃくちゃワガママだし、叱ってもまったく泣かないが。泣かしたいわけではないけれど、叱った効果が無さすぎて不安になる。が、しかし、娘は天使だ。
良きかな、良きかな。
感謝。
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