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ゆめみの社内認定資格「iOS UI/UX試験」がすごく良い試験でした。

はじめに

こんにちは、YUMEMI Design Advent Calendar 2022の12月2日担当のわかぼです〜!✌️寒さと空腹に一段と弱いので、冬の始めに気合を入れるべくして投稿です…!
先に言ってしまうと、タイトルにあるこの「iOS UI/UX試験」って社内資格なんですが、「なぜ、社内でしか効力のない資格試験が生まれたのか?」「そしてなぜそれを取得するのか?」と思われる方も多いかもしれません。ですのでこのnoteでは、こちらの試験の背景と、社内メンバーが試験を受ける意義についても少し触れつつ、実際に自分が受験した体験談を記述していこうと思います。

iOS UI/UX試験とは?

ここで言うiOS UI/UX試験とは、株式会社ゆめみ社内で行われている独自の認定資格試験を指します。試験の目的としては「Apple Human Interface Guidelines や iOS特有の構造や縛りを理解せずに仕様を策定することによる弊害を低減するために必要な知識を得ること」と記載がありました。デザイナー、プロジェクトマネージャー、iOSエンジニアが主な受験対象とされており、誰でもいつでも受験することができます。

この試験が誕生したのは前述したように、「iOS特有の構造や縛りを理解せずに仕様を策定すること」が、スムーズに業務を進める上での課題として認知されていたことが背景にあったようで、昨年2021年の秋に、iOSエンジニアの方々が他職種や初心者のメンバーでも簡単に理解が深められるよう、整備してくださいました。
そして、今回私もこの試験の受験に踏み切った一人なのですが、職種毎の連係性に着目し、試験として一定の基準を定めて頂けたことで、UIデザイナーとして自信を持って実装に向けたデザインを検討することができるようになりました…!
デザインから実装を連携して行うことの多い会社ならではの課題感から生まれた一つの解決策が、この試験だったんですね。

試験を受けるまで

試験内容はApple Human Interface Guidelinesをベースとして作られていて、初学者の挑戦に適した難易度設定になっています。受験までの流れも設計されており、パーツや機能ごとに分けられている14項目の教材を読み、1教材ごとに設けられている小テストを繰り返し、最後に最終試験として資格取得のための本試験を受験するという流れです。
各教材の量が多すぎるということもなく、小テストが気軽に受けられたので繰り返し学習がしやすかったですし、十分隙間時間にチャレンジすることができました。
周りを見回してみても、社内の多くのメンバー(特にデザイナー)が受験していて、リリースから1年経った今、かなり浸透したように感じます。(キャンペーンでインセンティブがあったのは動機として大きいですが…!w)

気になる結果は…!

選択形式で、結構ひっかけ問題とかがあったのですが、小テストに念入りに取り組んだおかげで、一回で合格することができました…!Google Formsを使ったテストで、回答後に正誤と理由をすぐに確認することができ、その場で納得してリトライする流れを作れた構造が、学習のしやすさに繋がっているように感じました。

試験の内容について

今回の試験で学びになった点と試験の必要性についてですが、どの界隈のデザイナーも日頃から意識しているであろう「視認性や情報のわかりやすさ・伝わりやすさ」といった点に加えて「実装に必要な観点」であったり、もっとメタ的な「(iOSを使う)すべての人にすべてのUIが使いやすくあり続けるための共通ルールの必要性」を知り、噛み砕いて少しずつ取り込むことができたことに意義を感じました。
具体的にいうと、「デバイスごとの適応性とレイアウト」や「ユーザーの標準的なジェスチャー」に関する項目があるのですが、そこでは、利用者が慣れ親しんだ操作しやすい方法はこのようなものです、とか、アプリ特有の生体認証の設定は作らずに標準で用意されている方法を使う方が良い、だとか、「使いやすさ軸」で理由を考えたら当たり前のように感じることでも、機会がないとなかなか身につけられないような視点があることがわかりました。うっすら理屈で理解をしていても実践できなければ意味がないので、具体例を知るということはそれだけで力に変えやすいです。

また、「弊害を低減するために」という目的で試験が定義されているように、過去に壁に当たったことのある実装者視点で「ここだけは押さえておいてくれ…!」と作られた試験(のよう)なので、関係する職能のメンバーが積極的に取り組んでいくことがプロジェクトの潤滑油になることは間違いありません。「こういうところに気をつけたらいいのね…!」と具体的に、それも複数人で等しく学ぶことができます。

ほんと、この試験を受けて自分がどう強くなったのか!とかこの資格を持つことはこんなにすごい!とかいうことよりも、会社の中で自治的にこの試験が作られ、運用している事自体に大きな価値がありすごい!脱帽!ということを私は言いたい!

主張したいがために引用用のUIを使って表現してしまった心の声

私のような、会社に入ってからUIデザインを学び始めたメンバーでも、こうした実務以外のわかりやすい学習機会があることで、共通認識を身につけられ、自信を持つことができました。

そして試験内容と少し外れますが、この試験を受けることでデザイナー、プロジェクトマネージャー、iOSエンジニアそれぞれにどのような具体的なメリットがあるのか、ということが教材に記載してあったことも、試験を受ける理由づけというか目標の設定がしやすくて、勉強のモチベーション維持にもつながりました。
例えばこんな感じ↓

デザイナーのメリット…標準として推奨されている操作方法が何かを知ることで、「ユーザーが慣れている動作」を知ることができ、より使いやすいアプリがデザインができる

iOS UI/UX試験教材より

理由と効果が明示的なのが良いですよね。


最後に

ゆめみではコミットする領域を自分で決めることができます。それって、良い効果を生み出しやすい一方で、自分の特性を理解していないとむしろ不利に働くことがあるんです。なので、それぞれが持っている技術的な長所をプロジェクトの中で伸び伸びと発揮させていくために、隣接領域の理解と多様なコミュニケーションスキルが求められます。
今回ご紹介した iOS UI/UX試験もゆめみの中のメンバーがお互いに共創しあうための一つのコミュニケーションの形であり、自主性を持って社内で運用されています。
整備してくださった方に感謝しつつ、私自身もゆめみという環境の一員として学びを還元して、貢献していきたいなーと思います。


やるぞ〜!


最後まで読んでいただきありがとうございました!
YUMEMI Design Advent Calendar 2022企画ではデザインにまつわる様々なテーマを題材に、ゆめみの有志のデザイナーメンバーがnoteを公開していきます。次回もお楽しみに!👋


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