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エッセイ サービスエリアのこわい話

 「怖い」は、我が家では、なぜか、「くわい」と、発音します。

 さて、先日、車で山口から関西に戻った時のことです。

 混雑する山陽道広島付近を嫌い、距離はのびるのですが、あえて中国道を選びました。

 その途中の、サービスエリアのトイレで、事件は起きました。

 私は、ふだんから、歯磨きと併用して リステリン トータルケア を愛用しています。
 けれども、わざわざ旅先までは持参しません。小瓶に詰めるのも面倒ですし……。

 閑散としたサービスエリアのトイレで、商用もとい 小用を終えて、洗面所で手を洗おうとしたら、その端に、ポツンと、リステリン トータルケア のプラ瓶が置いてあるのです。

 写真は、帰宅してからの再現ですが、残量はこれとほぼ同じでした。
 条件反射的に、めちゃ使いたくなりました。

 しかして……日大よりもずっと大幅に危機管理が優れている私は、考えました。

「これははたして、誰かが忘れたものなのか、それとも、なんか悪質ないたずらなのか?」

 よく見ると、なんだか、色が少し薄いような気もしてきました。

 さすがに、これを使うのは、めっちゃ勇気が要ります。

 とにかく、見れば見るほど、非常に不気味でした。

「くわ〜〜〜」

 こういう時に、よく私は口にします。

「饅頭こわい、ジャミロクワイ」と。

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