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久保研二
2021年3月8日 15:04
関西学院高校部の卒業アルバムを見直している。 アルバムの最後の方に、一人一人が言葉を残している。 18 歳だった悪友が残したメッセージは、「天上においては、最上の星を、 地上においては、最高の快楽を求めよ」 きょうびの高校生と比較して、たしかにマセていた。 そう書き残した男は40歳を目前に、私を置き去りにして、先に天に……昇ったのか地獄に落ちたのかは知らないが……とにかく勝
2020年8月27日 00:56
存命中には「親友」なんてことばどころか、「友達」とさえも言ったことがなかった。 そんなクッサイ表現の対極で、若さのエネルギーを泡立てて発酵させながら絡み合って、互いにつかず離れず生存していたのだ。 同じ高校に通った。関西学院高等部。 実際の付き合いは、在学中は皆無で、高校を出てから濃ゆくなった。 理由は、二人ともエスカレーターであがれるはずの大学の推薦を取り消された数少ない同志だっ
2020年5月6日 10:07
【杉中洋成のこと】 中編 久保研二 著 夢と現実の交錯【一】 その男からの電話は必ず、「オマエか?俺や」 というふうにかかってくる。 この、第三者が聞けばとんでもなく無意味で曖昧なやりとりが、やたらと本人のお気に入りだった。 私にそんなふうに電話をかけるのが余程嬉しかったので