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きれいだね、ごみ捨て場からみる星は

姿見をミュートしている 新しいアカウントには新しいわたし

せますぎる電車につまった湿り気がオゾン層とか破壊している

指先を金平糖のようにして打ったことばで傷つけるひと

流れてるカメラロールはきれいしか切り取られずにどこに流れる

知らないが増えていくたびこの世から突き放されて栞を燃やす

雨降りのいすは温度を削ぎ落としわたしをわたじゃないといいはる

甘すぎるフラペチーノのストローは吸っても吸っても酸素が来ない

昨日から生まれ変わったはずなのにすれ違うひとがわたしを見ない

タトゥーにも流行りがあると笑うから明日できることは明日やる

普通だよおれはわかるよとかじゃなくわたしは居場所がほしいだけだよ

あのころはどちらでもよく洋服もどんなぼくでも着させてくれた

コンビニに透明の傘しかなくて透明なんてなければよかった

新しいものを買うのはこわいからやさしくしたいやさしくされたい

金曜のひとりの夜は外食で店員に「また来ます」とつぶやく

間違えず横断歩道の白色を踏んでいるのに怒られている

タクシーはわたしと名乗る透明の空気を乗せた ここはどこだろう

燃えるからと回収されるごみたちが羨ましいと爪を切る夜

自販機にむれる羽虫のいのちにも大切がある くらやみのなか

手のひらを握ってみたらずいぶんと丸みがあって月と重ねる

あの月はわたしの母に少し似て月から星が見えているといい

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