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MADRID FUSION 2022

MADRID FUSIONはマドリッドで開催される料理学会だ。今年は20周年を記念する祭典となり、僕もキースピーチのひとつを担当することになりマドリッドに降り立った。マドリッドはシンコホタスとのコラボで降り立った以来だと思う。ロンドンとは打って変わってマスクを要求される世界にまた戻ってきたのだが、久しぶりのスペイン語圏にとてもホッとする。

ワールド・ツアーで出会ったシェフの友達と久しぶりに出会えた。握手して抱き合い、お互いの近況を確認する。2年前は当たり前だったその一連のモーションも今は長年会っていなかった家族との再会のように大切でとても温かいものに思える。料理学会そのものもとても大切だが、実はこういうオフな時間に出会えるシェフとの話が大切だ。

スピーチを終えて、多くのジャーナリストとお話をした。僕が今回伝えたかったひとつのメッセージは2つある。

The best way forward is to eat less but eat quality. Wagyu is like a glass of vintage champagne. It is a happy food. It is food to celebrate over.

今回もジャーナリストから「VEGANやプラントベースについてどう考えるか?」という質問が多数出た。その一つの答えが上記だ。和牛は小さな環境で多くの人々を養うことが出来る家畜だ。その大切な食物をもっとより良くすることで、上質なものを食べることが出来る。上質であればあるほど、ボリュームでお腹を満たすことは必要ない。

Over the past couple of years, and more so recently, the world has given us many challenges and obstacles. Some have even divided us. I want to share a message of positivity, inclusion and quality. I believe that food is a global language that unites us all as humans. 

そしておそらく一番伝えたかったメッセージがこれだ。友人らとの抱擁が大切なのと同じく、食が世界の人々をまとめるための世界言語ということ。これからもシンプルにこの言葉を伝えていきたいと思う。


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