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深夜食堂シリーズ:ヤウメイコラボ香港飲茶編
深夜食堂シリーズが熱い。WAGYUMAFIAの西麻布にあるTHE BUTCHER’S KITCHENで行われる10時スタートの深夜イベントなのだが、昨日はアラン・ヤウがプロデュースするヤウメイのチームに集まっていただき、深夜の香港飲茶が開催された。オープン時から変わらぬメニューでブラッシュアップをかけていった結果、チャーシューも驚くべき美味しさになっていたし、点心もまさしく「これだよ、これ」系の本場の味に仕上がっていた。料理人の友人たちも集まり、西麻布らしい深夜食堂シリーズの飲茶編だった。
このお店のオーナーである河村さん(写真)に聞くと、過去最高売上を叩き出しているらしい。どうやらコロナ禍になって日本全国の中国人ゲストが本場の味をもとめて押し寄せているらしい。それもそのはずだ、アラン・ヤウのこだわりとヤウメイチームのボトムアップによって本場の味を再現するということを主眼としており、一切ローカライズがされていないからだ。日本の中華を表するときに、僕はいつもこういう表現をする。「フランスで美味しいイタリアンに出会うことって少ないでしょ?」フランス人が好きなイタリア料理にローカライズされているからだ。日本も同じだ。日本で本場の中華を食べられることはほぼない。
だから僕は香港や中国での出張時は現地の食べ物を食べまくる。本場の味は日本での味とは全く別物だ。日本で食べられる中華は町中華か、和食のニュアンスが入ったイノベーティブな中華だ。イタリア人がジャパニーズパスタを食べないのと同じように、中国人も本場のものを追い求める。コロナ禍になってそれが凝縮された想いとなってヤウメイに押し寄せているのだろう。SNSで拡散されてそして全国の中国人が集うようになった。そして本国の中国人も解禁時には殺到するようになるのだろう。
僕のアジアの拠点である香港は来年いっぱい、隔離制限が取れないらしい。どこかのタイミングで戻らないといけないが、2週間〜3週間の隔離はどうにも受け入れがたい。来年もきっとまた香港の味を求めて、ヤウメイに足を運ぶことだろう。コロナ禍で顕在化したのは、本国の本場の味を追い求める在日外国人たち。ローカライズされた食事もまた魅力的だけど、ここまで本場に行けない時期ではやはり本場の味が恋しくなるというものだ。
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