見出し画像

幻の鉄板ルームがめちゃめちゃ熱い

密かにチューニングしてきた幻の鉄板ルーム。西成の鉄板に通っていた時に、海外のVIPから食べたいという声が殺到したのと、相方の堀江を連れて行こうとしたら「どうしても臭いホルモンは無理」と拒絶され、であればVIPも呼べて堀江も食べられる初の鉄板を作って最高のホルモンを焼こうではないか?ということで完成した部屋である。幻のオリンピックに向けて作ったということで、社内向けのコードネームはオリンピックルームと呼んでいる。その鉄板ルームを丁寧にチューニングかけて、ようやくこれこそ!と呼べるようなクオリティーになってきた。

大体WAGYUMAFIAの新しいコンセプトが完成するのは最低でも1年かかる。それまでにチューニングをどこまで出来るかが勝負なのだが、この鉄板もようやく一周回って原点回帰したと思っている。コンセプトは鉄板で最高の和牛のホルモンを焼く、そしてホテルの鉄板では絶対出てこない下町の粉もんをWAGYUMAFIAクオリティまであげるというそんな遊びだ。僕は無類のあかせん(ギアラ)好き、超フレッシュなあかせんを串にして、それを鉄板の上で転がしていく。全く臭みもない新鮮なホルモンに、ホルモン嫌いだったゲストも今ではリピーターになっているから食の世界は面白い。

鉄板と和牛の相性はあまり良くないというふうに僕は長いこと思っていた。それは鉄板に溶け出した脂が酸化してそれがまた肉に戻り、脂のよくない部分が出てくるからだ。その傾斜していない鉄板ゆえの牛脂溶解デメリットを僕らは他の野菜や粉ものを炒めるという形に流用して、脂そのものも余すことなく使うことにしている。何よりも大きな発見だったのは、ホルモンは鉄板の方が圧倒的にうまいことだった。精肉と違い、脂を失うことや脂が焦げすぎてしまうことで半減するホルモンの魅力。鉄板の上で自らの脂で揚げ焼きするような感じになると外はパリッと、中はとてもジューシーなホルモン焼きの完成だ。

ホルモンを塩で食べる贅沢はこの鉄板ホルモンルームで堪能出来る。煮詰めてきた青森のにんにくがたっぷり入った秘伝の焼きタレも熟成が進んできて相当に美味い。このタレに移行するか、塩のままでもう一本あかせんを頼むか、なんとも難しい判断のポイントになる。WAGYUMAFIAの会員の皆さんで、まだ未体験な人はぜひ訪問してもらいたい。6人から貸し切りで個室ユースが出来るところもWAGYUMAFIA初のプライベートユースということで面白い試みだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?