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おにぎりプロジェクト第一弾「枡田酒造」報告

世界一シンプルな水と米と塩だけの料理、おにぎり。このおにぎりを作って、地元の方々と医療従事者の方々に振る舞おうというのがおにぎりプロジェクトこと#onigiriforlove だ。

今回その第一弾を富山県岩瀬にある枡田酒造「満寿泉」さんの全面協力のもと開催してきた。満寿泉の枡田さんは僕がアンリ・ジローというシャンパンをお手伝いしていた頃に出会い、また今回もこうやって初の企画を応援してくれることになってとてもありがたい。このプロジェクトを一緒に考えたNARISAWAの成澤由浩シェフと現地入りして、前日の洗米・浸水作業も仕込み水で行わせていただき、そして建物のお庭で炊き出しをする許可を頂いた。

今朝は朝の5時より炊き出しをスタートさせた。富山の朝は2月のこの時期でもとても寒い。羽釜に5キロづつの5セットで、仕込み水で常に熱湯を沸かせた状態で米を炊くことにチャレンジする。これは前回東京でテストした炊き方なのだが、今回は米投入後、再沸騰時点から15分間。この間の微妙な火加減をセット毎に変えていった。

そして握り。現地のシェフ5名、そしてNARISWAとWAGYUMAFIAスタッフなど総勢10名で一斉に握る。米は炊きあがり重量20キロの米でだいたい150個程度100g−110g程度のおにぎりを作っていく。この作業が圧巻だった。シンプルな作業ながら、明かるくなっていく景色とともにとても幻想的な風景だった。

出来上がったおにぎりは2個セットを200個、みんなで握ったおにぎりを丁寧に竹皮で結ぶ。作業を始めてから5時間経った、10時にようやく200セットが完成した。

REVOさんより分けてもらった鹿で甘辛に炊いたもの、コーンビーフのようにしてほぐす、そこに米油で炒ったふきのとうの芽の部分と味噌で作ったソースを和える。もうひとつはSAYS FARMなどを経営する釣社長より漁獲高オーバーで廃棄しなくてはならないメジマグロを分けてもらった。これを醤油と煮詰めた味醂で柵で漬けにした。そして今朝方小さくダイス状にしたものを再仕込みしたもの。

地元の香りが包まれたこの2つのおにぎりを、富山赤十字病院へと届ける。院長以下20名を超える方々への贈呈式となった。出来上がったおにぎり弁当は216個。皆さんの笑顔をみて、僕らの方が元気をもらった。そんな最高のプロジェクトスタートとなった。次回は福島、会津若松だ。宮泉銘醸「寫楽」さんとともにおにぎりプロジェクトを開催する予定だ。

ぜひお米を炊いてもらい、フリースタイルなおにぎりを作ってもらいたい。そして大切な人におにぎりを差し上げてもらえたら嬉しい。シンプルで小さな携帯食であるおにぎりだからこそ出来る、食を通したコミュニケーションで世界が少しでも元気になってくれたらいいと切に願う。

今回のプロジェクトに協力して頂いた富山赤十字病院、升田酒造、ローカルシェフの皆さんに、心よりの感謝を贈りたい。

#onigiriforlove #onigirisquad

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