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ついに初の音出し会がやってきた

海外の来客が来た際にゆっくりと話せる場所をということで、長年温めていたバーを作った。そのエピソードはこちらのnoteにまとめてあるので、興味がある人は読んで欲しい。

この文章にも登場するメインのアイテムが、由紀精密が作った同社初のレコードプレーヤーAP-0だ。昨夜、相方の堀江、そして親しい音の分かる友達を集めて初の音出し会を実施した。由紀精密からは大坪正人社長、そして開発技術トップの永松純さんが参加された。

僕と永松さん以外は初めて聞くその音だ。静かにターンテーブルが周り、針が落ちてレコード盤にタッチする。パチパチとした小さな音がスピーカーから現れる。静かに固唾を呑む、そして舞台のあのビロードの幕が開けるかのように音が現れた。

僕はカウンターの中から、大坪社長と永松さんの顔を観ていた。永松さんの眼が少し潤んだように見えた。大坪社長が優しい笑みを浮かべた。堀江が「わお」と声をあげた。チューニングをある程度終えたセッティングから流れてきたドナルド・フェイゲンの名盤「THE NIGHTFLY」。

その音は僕らをフェイゲンのレコーディング環境にいざなってくれた。そこから永松さんのDJによるレコードプレイで、僕らはビンテージのウィスキーを贅沢もハイボールにして、素晴らしい音楽とともに時間を忘れて談笑したのだった。

由紀精密の皆さん、本当におめでとうございます。初号機、素晴らしい音でした。

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