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離乳食を頼むと砂糖まみれ機内食が提供されちゃうもったいない日本のエアライン

先日ニュースで全日空便でグルテンフリーの特別食を頼んだらバナナ一本提供されたというギャグのようなニュースが流れた。

イスラム圏に配慮してなのかなぜか一風堂はビーガンラーメンに変更されており、かなり微妙な感じになっているが、一番微妙なのが離乳食である。ほぼ砂糖まみれの食事が提供され、センスのかけらもない。例えばビジネスクラスで子供連れな海外客がいて、そのミールが素晴らしかったら一生の記憶になるはずだ。なぜか特殊なカスタマイズについては、いつになっても改善されないというのが日本の飛行機会社らしい。

海外の旅行会社の一部で離乳食を頼むと、よく調べているなぁっというブランドで「しっかりあなたがたが欲しいもの分かっていますよ」感的な提案をしてくる。決してアンパンマンせんべいと砂糖まみれのヨーグルトでごまかそうとはしない。この感覚は冒頭のグルテンフリーでバナナ事件にも似ていて、自分で理解出来ない人たちの食事は「とりあえずバナナでいいんじゃね?グルテン入っていないもんね。」みたいな感じなのと、「グルテンフリーでもこんな美味しい食事食べたいでしょう?」の初動スタンスの違いだと認識している。「離乳食もとりあえずアンパンマンと甘いヨーグルトがあれば赤ちゃんは十分でしょ?」という感じなんだろうと思う。

海外ツアーでも僕は離乳食を作ってからブラストフリーズかけてから持ってきている。ホテルで冷凍庫に預けたり、部屋で解凍したりとか面倒なのだが驚異的なスピードで食事を平らげる娘の姿をみていると、また作ってあげたい気分になる。これはWAGYUMAFIAでも同じで、先日も15人中何故か8名がヴィーガンという鬼のようなセッションがあった。蓋をあけたら「ごめんなさい、私達ヴィーガンだから肉の塊だけは見せないで欲しいの」という強烈なファンファーレスタートだ。そこから即興でヴィーガンメニューを組み立てて、フルコースで出していく。ヴィーガンだから手抜きではなく、ヴィーガンだから徹底的に楽しんでもらうというマインドだ。そうすると当初は肉塊をメニューで隠していたヴィーガン組もどんどん心を打ち解けてくれて、「突然だったのにこんなにしてくれてありがとう、LAにもぜひこんなお店を作って欲しい」と最後はハグで再会を誓って終わった。

飛行機会社にとっても、僕らにとっても特別食のリクエストはメインの客にはなり得ない。ただこういうニッチなリクエストに答える姿勢というものが問われている、そんな時代に入っていることは間違いない。「あぁ、そういう消去法になっちゃうのね」から「そこにそこまでの労力かけちゃうんだ」だったら、確実に後者の方がいい。おそらく1歳になりたてのうちの娘はその感覚はまだないだろうが、彼女の食いっぷりは僕のモチベーションをあげるに十分なのだ。

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