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ハマダがアラブで熱い理由

自分の名前についてはさほど感じたことがないが、まぁ浜田といえば「ハマちゃん」と自動変換されるぐらいだろう。ただし中東では違う、浜田は国民が愛する名称なのだ。モハメドのニックネームがハマダ、モハメッドはアラーの預言者である。Hamadaという名前はそこら中にある、だから僕がHamadaというと大抵、おまえアラビックか?かと聞かれる。その時点で距離感が絶大に近くなるのが不思議な感じで面白い。

Hamadaは名前でも名字でも使われる。この話をすると大抵5分間ぐらい終わらない、それぐらいハマダは愛されている名前だ。思えば中東というのは馴染みのない地域だ。最初に来たのはイスタンブールで、それ以降こんなに訪れるとは思ってもいなかった不思議な地域だ。それでもシルクロードの繋がりがあったり、食文化としても切っては切れない世界の中心的な地域であることから、それとなく頭の片隅にはあった。イスラム教のスンニ派とシーア派との対立を代表に、宗教的な対立やシリアなどの紛争地帯であることは日本にニュースでは届くが、ほとんどの人がそれ以上でもそれ以下でもないはずだ。

それがこうやって"なぜか”足繁く通ってみると、あたりまえだが物凄い深いカルチャーに支えられていることが分かる。僕がそう思うことになったのも冒頭のハマダ=アラブの人というジョーカーを持っているからかも知れない。「チャイニーズ?いやジャパニーズ!で名前はなんていうんだ?ハマダだよ。え、お前アラブ人じゃん。」っていう最強の会話スタートを持っているだけで、僕はこの地域に来るべき理由の最たるものを見つけたようなものだ。食文化も素晴らしいし、何よりも文化が栄えたメソポタミアだ。チグリス・ユーフラテス、すなわち水を求めて栄えた文化だったことも現地で感じる何かだ。今日はヨルダン川を隔ててイスラエルとの国境に来た。キリストが洗礼された場所でもある。

そこでも現地のおじさんになんでお前はハマダなんだ?と聞かれる。生まれて始めて、いい名前のもとに生まれたんだなぁっと全日本のハマダに言いたい。

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