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前時代的な子供NGな東京のダイニングシーン

アメリカの友人が国に帰るということで食事を一緒にすることにした。何食べたい?と聞くと、「いつもインスタにあげているウルトラハシゴをしてみたい」という、そんなリクエストにはすぐに受けて立つ。決まったのは夜の5時、そして子供2名、合計で6名の大所帯かつ金曜日の夜的なTGIFである。これは難易度高いなぁっと思いつつもまずは一息、WAGYUMAFIA DISTRICTにて合流。今日一日だけデビューしたチキンバーガーを頬張りながら、ここからイメージを膨らませて攻めていく、数件電話するも一杯でと断られる。では最初は餃子でいこうと交渉すると、2階席だったらたまたま空いているらしい。

焼き餃子と水餃子をぺろり。そしてその後に近所の焼き鳥屋さんに電話する、6名カウンターだったらオーケーとの奇跡の返事。移動してみると、子供を見るや否やお子さんはNGなんですと断れる。「別に最初っから来たいと思っていたわけじゃないだから!」とアメリカの友人はそう捨て台詞を言う。別に嫌な対応ではなく、子供が単純にNGなんだろうなぁーと思っていると、「アメリカだったら絶対有りえないわ、すぐに訴えられるから」と。なるほど確かにそのリスクは高い。数件電話しても子供がいるとNGだと言われる店がほとんどだ、理由はいくつかのパターンがあるが、そもそもダメ、喫煙推奨店なので・・・とかとか。

日本に住んでいると日本の感覚でボケるが、彼女が言うように世界的な常識ではなくなっているのは事実だ。特に僕の場合はどんな人でもオーケーである、年齢は全く関係ないし、飲める飲めないも関係ない、そして中にはなぜかヴィーガンでやってくる人たちもいる。それでも僕はウェルカムする、というかそういう世界観で僕らは商売をしている。子供を持ってみて、子供がNGだと言われる気持ちも分かる、僕は子供が大好きだし、子供のうちからたくさんの世界をみられたら幸せだろうと思うタイプなので、WAGYUMAFIAもそうだし、外食でも子供がいける店しか選ばない。それでもそう思わない人は真逆なわけだから、その人達なりの理由もあるのだろう。

友人夫婦と子育てについての討論をしながら、次はサンギョプサル。初めてのサンギョプサルに驚きの旨さに眼をまんまるにしながら食べまくる。そして立ち呑みの串カツに移動して、そして鯛焼きを頬張り、最後は激辛が食べたいということで中本の北極三倍にチャレンジして玉砕。ほとんどが初見の店だったが、僕はやはり店は人だなぁっと思う。何気なく入った串カツ屋は、気遣いをして相対出来るカウンターを用意してくれる、さり気ない配慮を出来る店員1人がこの店の価値を牽引する。そして中本では名物店長が独特の話術で、相席になることを示唆しつつも、最後は順序を入れ替えてテーブルを用意してくれるという神対応。

やはり商売人はこうでないとなぁっと、僕らは思うのだった。

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