見出し画像

年始最初の妄想喫茶は、人とのご縁について

今日は年始初の妄想喫茶である。26回目を重ねているということ自体がもはや奇跡を通り越したイベントだ。常設店舗に向けた取り組みも進み、更に加速していきそうな予感がする。毎回同じことをしていてもしょうがないので、微妙にチューニングを僕は入れている。今回は初めてスタッフがバックキッチンでメインサーブと提供を行う、僕はカレーセッションでもフロントに立ってみるという実験をした。そして述べ40人前を一気に焼くステーキセッションでは、アドオンのランプ、ドライエイジを先出しするという新しい展開を、アドオンをオーダーされた方はゆっくりとサーブ。されなかったゲストは、ピンポイントで顔色を見ながらお腹の空いている人に向けて肉を焼いていく作業をした。

カレーサーブの作業も集中するが、今回はその集中する作業をスタッフが担当したので、また違う景色をみることになる。いつものようにステーキの焼きに集中する50分。1人前はほぼ1分で焼いていくという計算になるのだが、頭の中はテトリスやスカッシュみたいなそんな脳内で3次元にブロックが飛んでいるということをする。これが実に頭の体操にいいのだが、横目からはあまりにも集中しすぎていて、ナポリから飛んできてくれた友人は「大丈夫か???」と肩を撫でてくる始末。それぐらい集中しないと、途中で集中力が切れると焼きのクオリティにも影響する。ハラミとサガリ、ともに好みが分かれる。そのときの体調やその人の好みなど、常連の方々の嗜好はわかるので、スタッフが切り分けたものを、部位ごとにまた僕の感覚で並び直していく。

終わったあとにいつも井崎さんと反省会をする。改善点を軽くポイントアウトしながら、とにかく会の良かった点を振り返る。いつもの井崎さんの本の紹介と、僕の本の紹介が今日は加わった。井崎さんが書籍の紹介をしてくれたのだが、彼との出会いとそのときの思いみたいなものがシンクロして、とても胸が熱くなったそうだ。中には付箋をたくさん貼ってくれてもってきてくれたゲストもいる、近くの本屋でわざわざ一冊買ってきてくれてサインを頼む常連も。まだうちのスタッフは町鮨担当のタニー以外は読破していない感じだが、そのあたりを井崎さんに突っ込まれてみんなが笑い合うというのも、この妄想がコミュニティになっていてファミリカーしている証左だろうとそんな温かい気持ちを覚えた日曜日の昼下がりだ。

この本はビジネス本のように見えますが、そうじゃない。実は人との縁を大切にする話を書いているんです。そう、井崎さんは熱く語ってくれた。この本がきっかけに多くの人達のConversational Pieceが生まれたらいいなぁっと思うのだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?