見出し画像

おにぎりプロジェクト第十六弾:「旭酒造株式会社 獺祭」(山口・岩国編)

僕が蔵を回り始めたのは2000年後半のことだ。そして獺祭に訪れたのは2011年か12年頃だったと記憶している。当時は「まだ古い蔵で、これから新しい蔵を作るんです」と先代の桜井博志さんがおっしゃっていたことを覚えている。その時は確か3000石程度の出荷量で、それが今年は3万5000石までの飛躍的な進歩を遂げていた。社長もご子息の桜井一宏さんが四代目として就任されて手腕を発揮されている。当時はニューヨークの開拓営業をされて戻ってきたばかりだった。相方の堀江も過去数回桜井博志さんと対談をさせて頂いていたりと、とてもご縁がある蔵だ。

照寿司TOKYOのプレオープンのイベントの際に久しぶりに桜井社長とお会いした。そこからおにぎりの話しになり、今回のご縁を頂いた次第だ。この旅は僕にとってとても大きく意義深いものとなる。当時から世界を見据えていた旭酒造さん、僕自身は当時はまだ悩みの真っ最中にいた、世界を意識しつつも具体的にどう戦えるかという方法論が全く見えていなかったそんな時期だったと思う。そのときに杜氏に頼るスタイルではなくてデータ分析から徹底的に製造方法にこだわって作っていく獺祭の作り方は衝撃的だった。そして当たり前のように世界の話しをしていた、世界と勝負するために質の高い酒を数多く世界に届けていく。サラッと言うが簡単なことではない。目の前にそびえる巨大な建物のの前で僕らはスキップした進化をみているだけだが、そこには考え尽くせぬ努力があったはずだ。

ちょうど1週間前に、僕はシドニーにて獺祭の四合瓶を飲んでいた。彼の地で飲んだ獺祭がこの山口の山奥で生まれて、南半球まで届いていることを思い出すと、心がとても満たされる気持ちだ。そんな思いを今回はおにぎりにしようと思った。初めて日本酒を作るための酒米である山田錦にてお米を炊くことにした。しっとりとした保湿性を補うために贅沢にも炊き出しは獺祭四割五分を半分以上入れて炊く。これが酒の香りとともに程よい口溶けとなる。成澤シェフは地元の山菜をたっぷり入れて、炊き出す。芳醇な香りがふわっと立ち込めて、手伝ってくださっている方々を笑顔にする。おいなりさんをイメージしてみたというほんのち甘く仕上がったおにぎりは絶品だった。

前回の東京編から医療従事者へのおにぎりの贈呈とともに、ウクライナの支援募金も開始している。今回も錦帯橋の近くの公園でブースを構えて頂き、100セットのおにぎりを1000円以上の募金と引き換えに交換させて頂くということをした。聞きつけてくれた温かい山口の人々が集まって頂き、無事に1時間程度でチャリティーおにぎりを届けることが出来た。今回も多くの方々のご支援があって、このおにぎりプロジェクトをお届けすることが出来た。今回ゴールデンウィークのご多忙の中でも全面協力しますと力強いメッセージを下さり、僕らを招いていただいた旭酒造桜井社長、そして当日までの全てのコーディネーションを担当してくれた森さん、そしてご協力いただいた地元のホテル、そして料理人の皆さん、朝早くから手伝ってくださった蔵人の皆さん、そして山口の皆さん、本当にありがとうございました!

SPECIAL THANKS TO 

ミコーフーズ 
代表取締役 沼本憲明様、
社員の皆様

岩国国際観光ホテル 
代表取締役 深川一呂紀
社員(調理スタッフ)の皆様

高砂電気工業株式会社 様
代表取締役 会長 浅井直也様
広報宣伝秘書グループ リーダー 山本久美子様

fuku×fukuやまぐち(笠戸島エールプロジェクト)
代表 東風浦 朋子様

酒奏Shinmi 
店主 岩井勇樹様



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?