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シンガポールハブにするWAGYUMAFIAの東南アジア戦略

今回のWAGYUMAFIAワールドツアーではアジアと中東を行き来していることもあって、ハブをシンガポールにしていることはこの間のこのコラムにも書いた通りだが、昨日もジャカルタから戻ってきてシンガポールで一泊してからまたドバイに飛ぶというスケジュールで動いている。シンガポールに定宿がないとなかなか難しいが、大きな荷物をシンガポールに置いて、周りの周辺主要都市に飛ぶにはライトな荷物で飛べる。この利便性が負担軽減と、乳幼児連れの旅をよりスムーズにしてくれる。よく「すでに拠点のある香港では?」との声をもらうのだが、セントラルから空港までの距離を考えると、この気軽に移動して周辺諸国に行くということが難しい。

この空港からのアクセスが圧倒的に速いというのがとてつもなく大きな国家的な財産を生む。そういう意味では東京の羽田国際空港の登場はデカい、東京がハブ化されないのは、どの国に行くにもまあまあ遠いということだろう。例えば昨日のジャカルタからシンガポールまでは2時間弱だ、着陸からホテルまで40分程度ということを考えてもこのシンガポールが優れていることがよく分かる。また余談だが、コロナ期間中にシンガポールはアジア最高額のダイニングシーンへと成長した。

以前から東京ベースで九州に新しい拠点を持ってもいいと思っているのはこういうことだ。東京→シンガポールの時間削減的なメリットは埋めないが、それでも中国、韓国、台湾を往来することを考えると、九州の地理的な価値は非常に高くなる。僕らの場合は、宮崎の尾崎牛、焼酎は黒木本店、そして寿司のパートナーは北九州の照寿司と九州無しでは考えられないことも大きなプラスになる。

今年30店舗体制に移行するWAGYUMAFIAグループとして、以前にも書いた3つのゾーニングをしっかり考えていくことが重要になっている。好きな街に店を作るというのは、1、2店舗ぐらいだったらいいのかも知れないが、この規模になると戦略的にハブ・スポークでの移動をイメージしないと、ビジネス的にも体力的に限界点にすぐに達してしまう。気づいた時点で、やっぱりこう戦略を決めておいた方が良かったと思ってもことの後の祭りである。そういう意味では、このコラムに書いている一年前の自分の言葉をもう一度紐解きながら、そのコラム時点では未来である今日の現在をしっかり理解する必要があると思っている。

WAGYUMAFIAがチャレンジしていることは、世界のどの飲食業も挑戦したことのないモデルだ。だからこそ、トライ&エラーは今後も続くがその成長基軸となる眼メインの線路については敷設ミスをすると大きなスローダウンになってしまう。だからこそ、今回のように新しいゾーンで、ハブ化させた新拠点でのテストをするのが大切だ。


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