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名探偵コナンから「共感」について考える

こんにちは!
梅雨明け前にもかかわらず、どんどん暑くなってきましたね。
今週は、花より蕾のヒマワリが好きな岩澤がお届けします。

さて今回は、過去の記事でも話題にあがった「共感」について考えてみたいと思います。


突然ですが、マンガ「名探偵コナン」のこの名シーンをご存知でしょうか?
いつものように名推理で事件を解決した、主人公の工藤新一。
事件後、犯人の事情聴取に立ち会わないのか?と聞かれて、新一が返したセリフがこちら。

情けねーが、人が人を殺した理由だけは
どんなに筋道立てて説明されても
わからねーんだ…
理解はできても納得できねーんだよ
、全く…

名探偵コナン26巻より

いやー!かっこいいですねー
「納得」に辿り着くには、説明される→理解する→納得する、という3段階が必要とも言えそうです。

そこでここからは、ちょっと無粋ですが、全5パターンの新一を想定して、それぞれの新一は犯人に共感していると言えるのか?を考えてみたいと思います。


①最初から納得している新一
わざわざ事情聴取に立ち会わなくても、最初から犯人の言い分に納得している場合です。「わかるわー、それは犯行に及んでもしかたないよねー」と言っちゃう新一。
主人公としては問題アリですが、一番広く使われる意味での「共感」ですね。
同じアイドルのファン同士で、推しポイントを語り合うようなイメージです。

②説明されて納得できた新一
犯人の主張を受け止めたうえで、それに納得できる場合です。これも「共感」と呼べそうですね。
①との違いは、初めは理解・納得できていないところです。全く知らないアイドルの推しポイントに共感するためには、まずそのアイドルのことを知らなくてはいけませんよね。

③理解はできたが納得できない新一
原作どおりの新一ですね。
これが「共感」かどうかは意見が分かれそうですが、私は「共感」に含めて良いんじゃないかなぁと思っています。
この多様性の時代に、あらゆる人の言動・思想に納得できるはずもなく、理解できるだけでも十分だと思いませんか?

④説明を聞こうとしない新一
犯人の気持ちなんてどうせわからないと決めつけたり、事情聴取に立ち会うのを面倒くさがったりして、全く犯人の話を聞かない新一です。
これはさすがに「共感」と呼べませんよね。
「共感」のスタートラインにすら立っていない状態です。

⑤あえて説明を聞かない新一
これは新一が、いわゆる「影響を受けやすい人」だった場合です。
犯人の生い立ちや犯行動機を聞くうちに、必要以上に感情移入してしまい、自分の心を病んでしまったり、同じような事件を起こしてしまう可能性がある場合。
「共感」のスタートラインに立っていない点は④と同じですが、自分がそういう性格だと認識したうえで、自分自身を守るためにあえて情報から距離を置くことは、間違った選択ではないと思います。
むしろ、自分が影響を受けやすい性格だと認識しないまま、犯人の説明を聞いて納得してしまう(=②の新一)が、もっとも危ういパターンかもしれませんね。

ヒマワリの上に見つけた、子どもカマキリ


さてさて、ちょっと強引な部分もありましたが、いかがだったでしょうか?

今回お伝えしたかったのは、一口に「共感」と言っても様々なレベルがあること、そして「共感」のスタートラインに立つためには、自分なりの軸や考え方を持ち、情報を取捨選択したり善悪判断をしたりするスキルが必要だということです。

しっかりと自分軸を持ちながら、自分と異なる人の話も聞ける。新一のようなしなやかな人でありたいものですね。

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