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わたしが好きな世界のことば

このnoteは「障がい者とともに」学び、生きる、インクルーシブ社会を目指して活動する、アジア車いす交流センターWAFCA(ワフカ)のスタッフが交代で書いていく交換noteです。本日の担当は恒松 奈於です☺︎


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さっそくですが皆さん、
ジャムカレットという言葉を知っていますか?

この言葉は、わたしが大学2年生の時にWAFCAのインドネシアスタディツアーに参加した時に出会いました。

インドネシア語なんて何ひとつ知らなかったわたしに、当時のWAFCAスタッフがツアーの事前打ち合わせで教えてくれた言葉は、
「スラマッパギ(こんにちは)」でも「テリマカシー(ありがとう)」でもなく
「ジャムカレット」でした。

ジャムは「時間」、カレットは「ゴム」という意味です。

なのでジャムカレットを直訳すると、
ゴムのような時間

え、こんな言葉いつ使うの??
とすごく不思議に思いました(笑)


しかし、いざインドネシアに行くと
「ごめん、車が渋滞してて遅れるね。ジャムカレット、ジャムカレット!」

むっちゃ使ってるーーー!!!!

言葉の意味をもう少し詳しく説明すると、、、
時間というのはゴムのように伸びたり縮んだりするものだ。

ということです。

時間にルーズなわたしにとって、すごく共感できる言葉で、一瞬でインドネシアに親近感が湧きました。


この言葉、日本にもほしい!と今でも思うし、
将来自分の喫茶店を開くならお店の名前は"ジャムカレット"にしたいな
と考えるぐらい大好きな言葉です。


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さて、世界には日本語では言い表せない、でもわかるよその気持ち!
という言葉がたくさんあります。

1冊の本から見つけた、わたしのお気に入りの言葉を紹介させてください。

「翻訳できない世界のことば」
エラ・フランシス・サンダース著 / 前田まゆみ訳

レースフェーブル;スウェーデン語〉
旅に出る直前、不安と期待が入り混じって、絶え間なく胸がドキドキすること。

わたしも初めてひとりで海外旅行をした時は、家を出る1週間前からレースフェーブルが高まっていました。
どのお店に行こうかと夢中でリサーチしたり、急にやっぱり行きたくないと思ってきたり、、、そわそわして仕方ない!けど嫌いじゃないあの気持ち。


ヴァルムドゥーシャー;ドイツ語〉
冷たい、または熱いシャワーをさけて、ぬるいシャワーを浴びる人。
「少々弱虫で、自分の領域から決して出ようとしない人」

なかなか厳しい言葉ですよね、、、。でもついぬるいシャワーを浴び続けてしまうのもわかる、、、。
ヴァルムドゥーシャーな人だなと思われないように、冷たいシャワーを浴びる気持ちで挑戦していきたいなと思わせてくれる言葉です。


ウブントゥ;ズールー語〉
あなたの中に私は私の価値を見出し、私の中にあなたはあなたの価値を見出す。

南アフリカの言語だそうです。哲学すぎて、最初はいまいち自分の中に入ってこなかったのですが、何度も読み返しているうちに、なんて優しい繋がりを表現している言葉なんだと感じるようになりました。


シンパティクシュ;ハンガリー語〉
誰かと初めて出会って、直感的にその人が良い人だと感じる時。

まだ何も話してなくても、あ~きっとこの人とは仲良くなれるなって感じることってありますよね。でもそれを中々本人に言えてないなってこの言葉を知って思いました。
あなたとはシンパティクシュを感じたよって伝えることができるハンガリーの人は素敵です。


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この本を読むといろんな感情が溢れます。

「あ~よくぞそれに名前をつけてくれた!」と表現のしにくい気持ちや経験をぴたりと言い当てられたり、

「こんな言葉、現地の人はいつ使っているんだろう」とその国の国民性とか文化に興味をもったり。


皆さんもお気に入りの言葉を見つけてみてください☆


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​アジア車いす交流センター(WAFCA)は、車いすと教育を通じてアジアの障がいの子どもたちの自立とバリアフリー社会の実現を目指して活動している認定NPO法人です。詳しくはホームページをご覧ください。



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