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退職される関谷司さんからWAFCAへの熱い想いを聞きました

こんにちは。このnoteは「障がい者とともに」学び、生きる、インクルーシブ社会を目指して活動する、アジア車いす交流センターWAFCA(ワフカ)のスタッフが交代で書いていく交換noteです。
本日は恒松 奈於が担当します!

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今回は、今年の3月にWAFCA事務局を退職された関谷 司さんにインタビューをしました。
10年間のWAFCAでの仕事を振り返って色々な経験を話してくれました!

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関谷 司(せきや つかさ)
愛知県出身。
1981年、(株)デンソーに入社。
デンソーからの出向でWAFCAで勤務する。

恒松:まず、WAFCAでの経歴を教えてください。

関谷:WAFCAで働くことになったのは今から約20年前、2001年7月からです。デンソーから出向し、8年間に亘ってWAFCA事務局で仕事をさせていただきました。2004年から2009年の5年間は事務局長も務めさせていただきました。
2010年にデンソーへ帰任後、いくつかの職場を経て2019年から再びWAFCAへ出向しました。通算で約10年間、WAFCA事務局でお世話になりました。

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恒松:初めてWAFCAで働くことが決まった時、どう思いましたか?

関谷:初めて海外の仕事に携われることになり、不安よりも楽しみだなという気持ちの方が強かったです。


恒松:WAFCAでの最初の仕事は何でしたか?

関谷:事務局に着任した当初、WAFCAはまだ設立3年目でこれから活動基盤を構築していく時期でした。最初は車いす寄贈の仕組みを作ることや障がい者が働く車いす工場(タイウィール)の経営を軌道に乗せることが課題でした。
特にタイウィールの黒字化は最重要課題でした。現在もWAFCA理事を務めていただいている松永理事、日進医療器㈱の多大なる支援のもとで車いすの品質改善に取り組むと共にタイウィールのマネージャーと一緒に日系企業等を訪問して、車いすの拡販活動を行なったことが懐かしい思い出として残っています。

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恒松:ひとりでタイに出張に行って仕事をすることは大変じゃなかったですか?

関谷:そうでもなかったです。事務局に着任して間もなく、上司から
何もかもが新しい取り組み。最低3年くらいはなかなか上手くいかないはず。そのつもりでやってくれ」とこっそり告げられました。この言葉をかけてもらったおかげで、あまり細かいことに一喜一憂することなく、前に進むことができた気がします。

恒松:WAFCAで1番思い出に残っていることを教えてください。

関谷:う~ん、たくさんあり過ぎて、1番は決められませんね。ただ、1番悲しかったことは、タイ現地で私にいろいろな事を指導してくださったWAFCAT理事の政岡 勲さんが2015年1月に急逝されたことです。政岡さんなくしてWAFCA活動の発展はなかったと思います。

あとは初めてタイの中でも地方を家庭訪問をしたときのことですね。
「タイの障害者福祉は日本の障害者福祉より30年遅れている」と本で読んでいたのですが、生活環境を見て、その30年の開きを生で感じたのも印象に残っています。
それでも障がい児の親御さんがよく「どうしても自分は先に死んでしまうと思うから、それまでに子どもが自立できているような社会になっていてほしい」と口にしていました。どれだけ開きがあっても子どもを思う親の気持ちは共通していると思いましたね。この仕事の責任を改めて感じました。

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恒松:関谷さんはデンソーでの仕事も長かったと思いますが、NPOと企業の1番の違いはなんだと思いますか?

関谷:NPOの方々と仕事をしていると「やりたい」という言葉をよく耳にします。企業ではどちらかと言うと「やるべき」という言葉を聞くほうが多い気がします。
叱られるかもしれませんが、個人のミッションが組織のミッションより優先しているのかなと感じることがあります。私は会社生活の中で先ず何をやるべきか、そして、その中でやれることを選ぶという考えが染み込んでいました。そこらあたりに何となく違いを感じました。

恒松:では最後に、今後のWAFCAに期待することはなんですか?

関谷:10年後のビジョンを見据えた上で、現在の中期計画で定めた目標達成に向け、進んでいってほしいです。事務局は目標達成のために新しいことにチャレンジすることが大切。何かあった場合、責任を負うのは理事会の仕事だと私は思っています。

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インタビューを終えて

私はちょうど1年前に入社したので、たった1年間しか関谷さんとは一緒にお仕事が出来ませんでしたが、その間第2の父のように本当に可愛がってくださりました。

いつもは話さない真面目な話を今回聞くことが出来て、関谷さんのWAFCAへの熱い想いを受け取ることができました。

関谷さんの期待に応えられるよう、改めて頑張っていきたいと思います!

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アジア車いす交流センター(WAFCA)は、車いすと教育を通じてアジアの障がいの子どもたちの自立とバリアフリー社会の実現を目指して活動している認定NPO法人です。詳しくはホームページをご覧ください。


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