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新茶、準備中

2022年、新茶の時期がやってきた。

冬に雪が積って、春になって暖かくなって、気づいたら茶の新芽がぐんと大きくなっていたことには驚いた。

毎年そのころソワソワするのだが、今年もそう。

冬から春にかけては寒さが厳しく、雨が少なかったが、新茶の時期には雨が続くような気象だった今年。

お茶時期最盛期のゴールデンウィークは自分の本業が忙しくなってしまい、今後自分のお茶作りがどうありたいか、考えた時でもあった。

収穫だけでも、お茶の町ゆえ、町全体がただでさえ忙しい時期に、お茶の機械が必要になって借りたり、一緒にお茶を機械で刈ってくれる人が必要だったり、色々な人の助けを借りることになる。

もちろん今年もたくさんの人の手を借りたのだが、自分もいっぱいいっぱいになってしまった時もあり、これでは持続可能なお茶作りはできないかもしれないと思った。

そこで今年は、パートナーである彼に一緒にお茶を収穫して欲しいと頼んだ。
2つ返事でOKしてくれた彼には感謝の気持ちでいっぱいである。

どれだけ気心が知れていても、やはり誰かに何かを手伝ってもらう、お願いすることには気を遣うし、申し訳なさも感じてしまう。

それでも、今後も自分のできる範囲でお茶を作り続けることには、必ず誰かの助けがいる。(手バサミでお茶を採るならともかく、私が最終的に作りたいのは、ある程度量が必要な、茶工場で作るお茶なのだ。それにはやはり、機械を2人で使って茶の葉を収穫しなければならない)

機械は買えても、人は必要。
それを彼が覚えてくれると言ってくれたことは、とても心の支えになった。

将来に向け、今年はいつも以上に助けを借りながらのお茶時期を過ごした。
まず生葉の収穫は、いつもお世話になっているお茶のプロのてっちゃんに監督してもらい、機械を触ったことのない彼とまずは一緒に刈ることで、お茶の刈り方を覚えてもらうところから。

もちろん今回はいつにも増して、私も一緒に覚える努力をした。

いつも一緒に刈ってもらうときには、機械を貸してくれる人が、あれよあれよと段取りをしてくれていた。

そのため今回、機械の置き方一つにしても、私自身が理解できていないことに自分で愕然としたのだ。

2人で今年、試行錯誤しながら出来たことで、来年以降に続く一歩になったなと思っている。

というわけで、今年は初々しい茶になっているのかもしれない。
乞うご期待・・・・!笑笑


さて、私が借りている畑は、畝が全部で6通りある。

今年は実験的に、同じ茶畑で違うお茶を3種類作ってもらうことにした。

まずは、いつも通りの煎茶
細くよれた形のお茶。

そして、今年初登場のグリ茶。
茶工場の方とのお話の中で、やってみたいとお願いして作ってもらうことに。

出来上がったばかりのグリ茶。この後仕上げの工程を行う。葉の形はグリっと丸まっている。

最後に恒例の釜炒り茶。
毎年1人で摘んでいたのだが、今年は茶摘み要員が4人!
約4時間で、5キロほどのお茶を摘むことができました。

こちらは、摘むこと自体が楽しいと言ってもらえることも多いので、いつか体験プログラムに出来たら良いなあと思ったり。

少し開いたお茶の先を摘んでいく。

もう少し時間がかかるかも知れないが、いろいろ毎年挑戦することで、畑にあったお茶がどれか、自分が飲みたいお茶はどんなものか、探求していきたいと考えている。

そして、私みたいに小規模でもお茶を作り、楽しんでいる人が増えることが、茶畑の景観を守ったり、工場などが高齢化で閉まっていくことの歯止めになったり、茶に携わる人の雇用にも繋がることにならないかな、と考えたりもする。特に今の町の制度では、それが限界な気もする。

自分で行うときには、楽しんで行うことを大事にしたい。

だって私が好きな川根茶を作る人たちは、みんな子どもみたいに楽しく遊ぶようにお茶を作る人達だから。

その部分を継承しようというには、あまりに自分は知識不足、技量不足、仕事でするわけでもないし、販売しても全然告知も何も間に合ってないという状況だけれど。

だけどやっぱり。このシーズンは。お茶に関わることは楽しいんだ、自分にとって。

だからそのスタンスは絶対守りながら、明るい未来のお茶を細々と作っていきたい。

さて、まだまだ今回作ったお茶の特徴など書きたいことはあるのですが、そちらは次回に。

告知だけ・・・・

今年は、この3種類の飲み比べセットを販売しようと考えています!

同じ茶畑から取れた葉が、製法の違いでどんな味になるのか、楽しんでもらいたいです。

もうしばらくお待ちくださいませ。


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