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完全にボツった企画【MS開発プロジェクトリーダーに選出された営業課長の奮闘記】

個人的には面白い設定だと思ったけど、1年戦争の史実を捻じ曲げる可能性があるので企画がSTOPしたガンダム会計企画その1。

1.仮タイトル

メインタイトル
 機動戦士ガンダムで理解する会計
サブタイトル
 MS開発プロジェクトリーダーに
 選出された営業課長の奮闘記。

2.読者対象

メイン:ガンダムファースト世代
サブ:就職活動中の大学生、新社会人

3.企画の概要

ジオニック社は、公式設定において「1年戦争独立後はアナハイム社に吸収合併されている」とあります(吸収合併の後、アナハイム社内でジオニック事業部として存続)。

最終的にはジオン公国における最大規模の重工業メーカーとされていますが、史上初めて量産型モビルスーツ(以下、MS)ザクの開発に成功した背景には、倒産の危機があったと仮定します。

《ジオニック社》
技術力を持った作業用重機メーカーではあるが、度重なる不採算部門の撤退により完全な人員超過状態。大規模リストラを実施して事業を縮小するか、委託を受けたMS事業を成功させて超大口取引先となるジオン軍と取引をするか、瀬戸際に立たされている。

MS開発を3社で競合させるという特徴的な開発形式をとったジオン公国。そのうちの2社であるジオニック社とツイマッド社に着目し、各種コンペティションで繰り広げられる企業間の思惑、挙句の果てに最大取引先であるジオン公国が独立戦争に負けたことによって吸収合併を余儀なくされる様子を経営・会計の側面から1年戦争の時系列にて展開します。

1年戦争の時系列については、ジオン公国に採用された量産型MSの変移をその採用背景含めて見せることで表現します。

「会計天国」「女子大生会計士の事件簿」「餃子と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」の3つが代表的な会計の入門書と考えますが、本書は製造業という業態を取り上げるため「餃子と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?(以下、餃子と)」に内容が似てきます。しかし、「餃子と」が経営を盛り返す物語に対して、本書はジオニック社が世の中から消えてしまうという点が一番の相違点です。そのため、同じく財務会計の入門書としながらも、ラストに待ち受ける“黒字倒産”に繋げるため一貫して“キャッシュフロー経営”の重要性を説くことが特徴です。

一年戦争開戦前までに“利益”と“現金”の定義や相違点を掘り下げ、一年戦争開始後は財務諸表の仕組み、キャッシュフロー経営のために大事な要素を各章ごとに解説していきます。結果として「餃子と」が説明している内容の7割ほどを一年戦争で説明することとなり、むしろ「餃子と」よりも内容は優しくなっています。

社運を賭けたMS開発プロジェクトのチームリーダーを会計は素人という営業課長とし、銀行からの融資を常に得る必要があるという経営難を背景にすることによって、プロジェクトは“高利益”な製品を作ることが前提となり、会計の素人が悪戦苦闘して利益を確保するために奔走します。

詳細な解説部分については、3冊の会計の入門書と同様に物語形式とします。物語を通じて主人公を成長させる様子は「餃子と」に酷似しますが、本書は主人公が経営者では無く一従業員であり、従業員として経営に携わる様子を描きます。

4.企画の意図

1年戦争の裏側で起きている企業戦争という位置づけで読み進めて、読み終われば会計・経営の知識、特にキャッシュフロー経営の重要性が身についている会計の入門書を目指します。

ガンダムのライト~コア層が楽しめる趣向性のある内容としながら、架空の兵器・架空の世界を事例とした会計本とすることによって誰にでも親しまれる・分かりやすい内容とする意欲作です。

本書の目玉は、経営に失敗したジオニック社を扱うことによる企業経営のリアルさを表現できる点と考えています。

メインターゲットとなるファースト世代は既に社会人なので、詳細解説部分で社会人として共感を得られるような内容とすることによって自己投影を促します。

サブターゲットとなる社会人手前の大学生や新社会人には企業内部を垣間見れるような内容とすることによって、企業経営に興味をもって貰います。

アメリカ、インド、ドイツなどの諸外国は簿記が義務教育として組み込まれていますが、日本では外されているため数字に弱い人種になっているように感じます。

だからこそ、会計や経営の入門書は巷に溢れています。しかし、必要に迫られて見る入門書が大半であって対象者を広くとった“義務教育で簿記を学ばなかったことによる低下した”国際競争力を補間するような本は存在しません。

知名度のあるガンダムを題材とすることによって、この本を手に取ってくれる人を広げ、メインターゲットであるガンダムファースト世代が中間管理職として知って欲しい知識を網羅するとともに、詳細説明部分を他部署入り混じった会議体とすることで難しい内容について前提からしっかり説明し、シンプルにまとめた議事録をつけることによってサブターゲットとなる大学生や新社会人への理解も深めます。

なお、コアなガンダムファンに対しては、量産されるのがあと1か月早ければ一年戦争の行く末が変わっていたかも知れないとも称されたゲルググが本当に1か月早く量産できていた場合のジオニック社の「if」を経営の側面から検証します。

5.その他

主要登場人物と目次案は次のとおりです。

<主要登場人物>

■ジオニック社 営業課長
MS開発プロジェクトリーダー
(仮)ジロー・オニツグ 45歳

“一発屋”の通り名を持つ営業部課長。昔は勢いがあったが、今ではただの中年。

このプロジェクトが失敗すると45歳以上全員をリストラすることが決定済。しかし、作業用重機メーカーであるジオニック社が“脚をつけた”人型兵器の製造なんて未知数にも程がある。すでに一部が諦めムードのなか、リストラ対象でもありジオニック社史上最大の取引先をコンペで勝ち取った経験があるジローに白羽の矢が立った。

プロジェクトメンバーは曲者揃いで扱いが難しいうえ、リーダーを任された以上は今まで営業に必要だと感じていながら向き合って来なかった“採算性”と真剣に向き合わないといけない。

過去一度の大成功はジローだけの手柄では無く、当時“最強の世代”と呼ばれた同期入社4人でプロジェクトを組んでコンペに臨んでいる。一緒にコンペを乗り切った他3人は、コンペが終わって間もなくして転職。この転職には社内に残ったジローが“裏切ったから”という噂がある。

役割:英雄(ヒーロー)
主人公であり、冒険を通して人間の成長を見せる存在。偉業の達成には犠牲が伴い、ストーリーの中で英雄は色々な犠牲を払っていき、最終的に物事を成す。

■ジオニック社 経理部長
(仮)ケイ・リカメンド 59歳

営業一筋で経理のことが分からないジローの相談相手。経験豊富な老兵。相談して来てもジローに直接教えることは無く、気付かせるような言動をする。ジローの全盛期を知る社内でも数少ない人物でジローに期待を寄せている。

役割:賢者(メンター)
賢者は英雄を教育し、守護し、何か価値ある贈り物を与え、正しい方向へ導くキャラクター。

■ジオニック社 経理事務
MS開発プロジェクト
(仮)ハマーン・カンダ 20代前半

“最強の世代”としてジローとコンペを一緒に実施したケン・カンダの娘。

商業高校を卒業後、ジオニック社に入社。ジローはどことなく避けていたが、今回のプロジェクトで経理担当として抜擢されており一緒に仕事を行うことになる。

決算書からその数字の背景を見事に的中させる仕事ぶりは“経理のニュータイプ”と呼ばれるほど。数字の弱いジローへ厳しい態度をとるが、後にそれが父であるケン・カンダの指示であることが判明する。

役割:門番(シュレスホールド・ガーディアン)
冒険には障害が付きものであり、新しい世界への入り口に立つ障害が門番。英雄は門番を倒したり、避けて通ったり、仲間にしたりする。

■ジオニック社 開発部
ジオン軍へ出向中
エリオット・レム中佐【機動戦士ガンダム公式キャラクター】

ザクの基礎設計及び、MSの基礎理論を確立した人物として宇宙世紀の歴史に名を残す。ドムやゲルググといった新型機が開発されてもザクに拘りつづけ性能と限界を徹底的にテストした。出典:Wikipedia

ジローとは懇意の仲。出向した後はジオン軍の内情や独自に分析した戦況等をジローに逐一報告する。

役割:使者(ヘラルド)
使者は英雄に重要な知らせ、変化の予兆を伝えるキャラクター。使者は英雄に動機を与え、挑戦状を届け、変化が訪れた事を警告し、ストーリーを前へと進めます。

■ジオニック社 社長秘書
(仮)フジコ・レイ 20代半ば

MS開発に興味があるとジローに接近してくるも、MS開発の初歩的な知識が無いことが露見する場面も。

ジローは中年の性で若い美人に弱く色々と話してしまうが、本命彼氏がアナハイム・エレクトロニクス社、二番手がツイマッド社であり(仮)ハマーン・カンダは彼女を怪しんでいる。

役割:変化する者(シェイプシフター)
変化する者はつかみ所のないコロコロと変化するキャラクター。それは姿、容貌、心変わり、気まぐれであったりします。大抵は英雄にとっての異性になる。

「彼女の言っている事は本当なのか?」「彼女は本当は敵なのかもしれない」、英雄を助けたと思ったら、今度は危険に導いてみたり、そうしてかき乱す事で物語に誘惑やサスペンスをもたらすのが変化する者の役割です。

■ツイマッド社 営業部長
(仮)イチロー・ベルウッド 45歳

“最強の世代”としてジローとコンペを一緒に実施した当時の営業部エース。

コンペは当初イチローがプレゼンする予定だったが、電車事故という不測の事態で代打のジローが実施。同じくジオン軍からMSの委託を受けたツイマッド社に所属し、MS制式採用を賭けたコンペティションコンペでジローと敵対することとなる。一度はコンペティションに敗北するものの、リベンジを果たす。

役割:影/悪者(シャドウ)
影/悪者はそのままの意味で、英雄を死、破滅、敗北に追い込むキャラクター。門番は軽い障害程度のものですが、影/悪者は英雄の命をも奪うほどの敵であり、怪物、魔王、悪魔、邪悪な宇宙人など。

■ジオニック社 法務部
(仮)ディーン・フジオカ 55歳

窓際族であり、ディーン・フジオカは元営業部課長でジローの前任。

社内事情に詳しく、本当に仕事をしているのか疑わしいほど。軽いセクハラ発言は日常茶飯事。たまに良いことを言うが、それが日めくりカレンダーに書いてある今日の格言なことは誰も気づいていない。

役割:いたずら者(トリックスター)
いたずら者はストーリーの調整役であり、英雄の自惚れを戒め、笑いで楽しませ、いたずらが原因の事故、不謹慎な言動によってシリアスになりすぎている展開を調整する。

改ページ
<目次>

■プロローグ‐君は生き延びることが出来るか‐
1.昼の営業(ジローの日常)
2.社長室へ(ジオニック社の現実)
3.リストラorリーダー(日常の崩壊)

補足:
取締役でも無い課長は自社の借入総額を知るワケも無く、急に突きつけられた倒産間近という現実。ここ数年、昇給はストップし賞与も出ないから業績が悪いとは感じていたものの…。しかも、社長が考えている痛み伴う改革の“本命は”大規模リストラによる黒字確保。会社におんぶと抱っこで転職が出来るワケも無い45歳の中間管理職に突きつけられた選択は、起死回生の新規事業プロジェクトリーダーという背水の陣だった。

■episode.1‐あえて言おう、カスであると!‐
1.全社緊急決算報告
2.これじゃ死亡診断書ね。と彼女は言った(決算書を見たハマーンが言い放つ)
3.好転材料も無く、来期もこのまま赤字だと貸し渋りにあって倒産って???

補足:
緊急全社会議で従業員全員にジオニック社の現実が説明される。配布された資料(決算書)の数字は分からないし、会社に将来性が無くお金が借りれない可能性が高いと言われても、なにをどうしたらこの資料を見て銀行がその結論になるのかも分からない。いかに自分がいままで何も考えずに仕事をしていたか痛感する。このままリストラされたら警備員のバイトぐらいしか残されていない。自分はカスなのだと自覚。

■episode.2‐認めたくないものだな。自分自身の、若さゆえの過ちというものを。‐
1.MS開発プロジェクト
2.ハローワークへ
3.ハマーンからの宿題
4.経理部長ケイ氏へ相談

補足:
社運を賭けたMS開発プロジェクトが発足されてリーダーに就任するも、ハローワークに登録するジロー。その姿をハマーンに見られてしまう。翌日、プロジェクトの会議でハマーンから「新規事業で当社に現金を呼び込むヴィジョンを皆に提示してください!」と無茶難題を突きつけられる。経理部長のケイ氏に相談すると、利益と現金は同じか?と、再度宿題を出される始末。

■episode.3‐まだだ、たかがメインカメラをやられただけだ!‐
1.利益は虚像・現金は現実
2.MS事業成功の鍵は圧倒的虚像
3.現金は作るか、使うか、借りるか

補足:
ジローがケイ氏の宿題を必死に考えていると利益なんて“現実”には存在しない“虚像”なのだと理解する。起死回生のプロジェクトで追い求めるのは“現実”。しかし、手元に資金も無い状態で新規事業の成功は有り得ない。MS事業を業績の好転材料として、資金を融資してもらうしか現状手の打ちようが無い。利益は虚像だが、時間差で現金という現実に変わるハズ(今の段階ではジローも上手く説明できないが、そうじゃないと説明がつかない)。そのためMS事業は、机上の空論と現実の中間ぐらいになる“圧倒的虚像”を作り込んで銀行から現金を借りて、返済しながら、それを現実にするしかない。というのがジローの「新規事業で当社に現金を呼び込むヴィジョン」。ケイ氏もハマーンもひとまず納得し、以降プロジェクトは常に高利益を重視したものとなった。

■episode.3‐見せて貰おうか。ツイマッド社のモビルスーツの性能とやらを!‐
1.ツイマッド社のイチローとヅダ
2.ザクⅠの低コスト化は原価企画
3.決め手はコスト&信頼性
4.利益≠現金=信頼

補足:
格闘性能試験・飛行性能試験それぞれにおいてザクを凌駕し、軍上層部の一部からも「ヅダ勝利」の声が上がっていたが、飛行性能試験の場で空中分解事故を起こし機体を喪失、テストパイロットが死亡してしまう。大推力、高加速、AMBACシステムを併用した急激な方向転換で機体構造に大きな負荷がかかったのが原因であった。また、1機あたりの生産コストがザクの1.8倍近くに上り、国力・資源に限界のあるジオンにとってこの高コストは軽視できない問題であった。選考の結果、コストも安く信頼性・汎用性が高いザクが制式採用・量産化が決定された。出典:ウィキペディア「ヅダ」

高利益を実現するため、徹底的な原価企画により低コストとなっているザクⅠ。ジオン軍が提示してくる売価のうち利益を50%獲得するため、許容原価率を50%として作りこんである設定。ここでは計画当初から高利益体質にするため、試行錯誤で原価低減をしたということに。メインは現金とは元を正せば物々交換の代理システムとして作り出されたモノで、信頼こそ現金への近道であることを今一度説く。ここからザクⅡの量産化とグフで注目されるキャッシュフロー経営に繋げる。

□episode.1~episode.3は利益と現金の2つに着目する。

>>>>>>ここまでが1年戦争前<<<<<<

□episode.4~は会計の仕組みに着目する。

■episode.4‐戦いとは、常に二手三手先を読んで行うものだ。‐
1.ザクⅡは金の成る木
2.現金が先か信頼が先か
3.自己資本比率?
4.フジコの誘惑

補足:
コンペでザクⅠから量産機たるザクⅡを生産にあたり、貸借対照表と損益計算書の関係性を解説。借入→設備投資→量産【費用先行】→売上→利益確定→債権回収→借入返済→手元資金増(在庫が無ければ)という流れを会計的に説明。そして、フジコのスパイ活動がもたらすジオニック社最大のピンチが待ち受ける。

■episode.5‐戦いの中で戦いを忘れた!‐
1.舞台は地球へ
2.ツイマッド社ドムの出現
3.陸戦型グフの失速
4.在庫として積み上がったグフ

補足:
ザクⅡは飛ぶように売れて在庫の心配が無かったが、ドムの出現によりグフが在庫として積み上がる。するとたちまち資金繰りが苦しくなった。利益≠現金、をepisode.4の貸借対照表と損益計算書の説明をより詳しく展開しキャッシュフロー経営を説明。借方、貸方の関係性に迫るともに、グフ製造により増加させた人員の給与は固定費を回収すべく、変動費と固定費の関係も説明。

■episode.6‐冗談ではない!‐
1.舞台は再び宇宙へ
2.高機動型ザクⅡとリック・ドム
3.利益構造と損益分岐点と連邦のジム
4.ジオニック社にはザクしかない

補足:
次期宇宙戦用暫定主力機開発の折りにはジオニック社の高機動型ザクIIに対してドムの改良型リック・ドムを提出し、見事正式採用された。出典:ウィキペディア「ツィマッド社」

ザクⅠ、ザクⅡ、グフ、正式採用されなかった高機動型ザクⅡの利益構造を分析。ジオニック社はザクⅡの製造ラインが大量に存在したため、そのラインをベースに機体の作り込みを実施することで高利益率の機体を作ることが可能となっていた。しかし、グフのように機体内部に武器を収納したり、肩アーマーのスパイクを1本内側に剃り返したり、専用設計のものが在庫になると経営への打撃が大きいことが分かる。また、専用設計があると工数が取られて生産性が低下するため固定費となる人件費の就業時間内の有効活用という意味では不適切だったことを反省。

地球での陸戦機体はドムにシェアを奪われ、宇宙用機体までもリック・ドムが正式採用され、固定費が多いものの売上となるものが少なくなるこのタイミングで損益分岐点を分析するのはジオニック社としては至極当たり前な分析であり、次期主力MSを正式採用させなければ経営が苦しいことが明るみになる。

連邦軍が投入して来たガンダムの量産機となるジムに至っては、製造・補給しやすい直線的なフォルムで機体内部に収納されている武器は無く、ビームスプレーガンやシールドという手持ち武器にバックパックに装備できるビームサーベルだけという超合理的な設計に次期主力MSのヒントを得る。

■episode.7‐ザクとは違うのだよ、ザクとは!‐
1.起死回生のゲルググ
2.ムダの見える化で生まれ変わる製品と工場
3.経営はスピードだよ
4.ジオニック社のゲルググvsツイマッド社のギャン

補足:
ゲルググの基本設計はジオニック社、スラスターなどの推進部はツィマッド社、ビーム兵器の開発はMIP社が請け負い、公国軍が総力を挙げて開発。製品のうち基本設計という大部分を占めることから、再度のムリ・ムダ・ムラの見える化を実施。各種改善を実施する事で、ゲルググはザクのような肩アーマーを採用せずジムのような直線的なフォルムとなる。その副産物として仕掛在庫が減少し、生産ラインのスピードが向上、相乗的な原価低減も実現(活動基準原価計算)。

ゲルググはジムのようにビーム兵器にシールド、背中にナギナタの装備となっており、地球連邦軍のMSを意識したコンセプトに基づいて着手したことが分かる。次期主力MSとして採用される。
■episode.8‐よく見ておくのだな。実戦というのは、ドラマのように格好の良いものではない。‐
1.ゲルググも金のなる木なハズだった
2.債権が回収できないとき決算書にはどう表現されるのか
3.貸し剥がしの恐ろしさ
4.黒字倒産

補足:
ジオン軍の敗戦により、いくらゲルググが素晴らしい製品で利益率も高く「利益が出ている」としても、それは“虚像”であり“現実”では無い。虚像が虚像で終わる場合、企業経営では何が起こるのか?!バッドエンドしか見えない中でMS開発プロジェクトは最後の団結をし、貸し剥がしを阻止しようと試みるが…。

■エピローグ‐ジオニック事業部、大地に立つ‐
1.リーダー最後の仕事。
2.MS開発プロジェクトからジオニック事業部へ
3.会社が変わっても引き継げるものがある

補足:
黒字倒産からアナハイム社への吸収合併、ジオニック事業部誕生を描きます。ジローは営業課長からその知識・経験を買われて事業部長に出世。旧MS開発プロジェクトは敗戦を経験し、その経験をもとにジオニック事業部として次世代MSの開発を手掛ける。物語はスターダストメモリーに繋がる(ガンダム試作二号機はジオニック事業部製)。

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