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睡眠支援ヘッドギア「SmartSleep(スマートスリープ)」を一ヵ月使って変化したこと

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フィリップスの「SmartSleep(スマートスリープ)」を使い始めて一ヵ月が経過しました。

「スマートスリープって何?」

という方もいると思いますが、こんなやつです。

11月28日に日本で発売開始されたばかりのヘッドギア型睡眠支援ツールです。いわゆる今注目されてる「スリープテック」の一種ですね。

ライター仕事の関係でフィリップスの新製品発表会に足を運び、数日間モニター利用させてもらったところ非常に気に入ってしまい自腹購入。せっかくなので、スマートスリープの睡眠サポート技術だけに頼るのではなく、自分自身でも生活改善を図って「より良質な睡眠」を追求してみようと思い立ち、このnoetマガジンに毎日の睡眠グラフをアップすることにしました。

友人・知人からも「フィリップスのスマートスリープどう?」と聞かれることが増えてきているので、一ヵ月使ってみて何が変わったか、備忘録としてまとめたいと思います。

大事なのは「深い睡眠」時間

私は「ロングスリーパー」。世の中には毎日睡眠時間6時間以下なんて人も多いけど、自分は最低でも7時間、できれば8時間は寝ないと翌日の午後、眠くて眠くてどうしようもなくなってしまう人です。

「ショートスリーパーの人が羨ましいなあ」

ずっとそう思っていました。
今回4万円以上の高額アイテムを購入したのも、「睡眠時間7時間切っても睡魔に襲われることなく、日中パフォーマンス維持できる体質になれたら」いう切実な願いゆえです。

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毎晩スマートスリープを装着し寝て、毎朝スマホアプリ「SleepMapper(スリープマッパー)」で自分の前夜の睡眠グラフやデータをチェックし続けた結果、自分が大きな誤解をしていたことに気付きました。

大事なのは睡眠時間じゃない、「深い睡眠時間」なのだ。

もちろん「睡眠の質が大事」ということはもともと理解していました。でも「深い睡眠がどの程度とれたか」なんて調べる方法もない時には、やっぱり睡眠時間で判断するしかなかったのです。

脳波測定で非常に高い精度の睡眠データがとれるスマートスリープを使うようになり、その状況が一変しました。

自分の場合、「深い睡眠」が90分とれていれば、翌日の日中にあくびが出ることもなく、ぼーっとしてしまう時間もなく、パフォーマンスは好調。

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寝てすぐに深い睡眠に到達し、その持続時間が長く、その後「浅い睡眠」「レム睡眠」を繰り返して朝を迎えるという理想的なパターンだと、目覚ましすら必要なく自然に、そして心地良く起きられるということもわかりました。

「昨夜、自分はどれだけ深い睡眠がとれたのか」
「深い睡眠をしっかりとるためにはどうすればいいのか」

以前は「7時間以上寝なくては」としか考えていなかった自分ですが、今は正直、トータルの睡眠時間なんて重要ではなくなっています。むしろ「どうしたら深い睡眠をしっかりとれるか」が今の関心ごとです。
睡眠時間を伸ばすことだけを考えていた以前の自分は間違っていたなとも思います。

朝起きるのが楽しくなった

スマートスリープを使い始め、毎朝のルーティンが新たに増えました。
目覚めたらすぐベッドから起き上がり、スマートスリープを頭部から外し、枕元の充電ケーブルにつなぐ。

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そしてスマホで専用アプリ・スリープマッパーを立ち上げ、同期&データダウンロードし、前夜の睡眠グラフやデータを確認する。

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最初に飛び込んでくるのは「スコア」です。100点満点で、寝る時間や睡眠時間、深い睡眠の時間、夜中に起きた回数など、いろいろな項目を総合した点数です。スマートスリープによってどの程度「睡眠サポート」されたかも加点項目として入っています。

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そして睡眠グラフ。

これを見るのが毎朝の楽しみになったのです。前日身体がクタクタになるまで働けば、やはり深い睡眠の時間は長くなり、睡眠グラフも理想形に近付きます。朝方たくさん夢を見ていた気がするし、何回か目覚めちゃったよなと思えば、そのおぼろげな記憶を実際に確認することもできます。

すぐ飽きるかなと思ったのですがそんなことはなく、今でも朝一番の楽しみが「睡眠グラフのチェック」です。おかげで朝方冷え込んできた今も、布団の中でいつまでもグダグダしたり二度寝しちゃうこともほぼなくなりました。

もちろん、睡眠の質があがってきて心地良い朝を迎えられている要素もあるとは思いますが、それ以上に「スコア」「睡眠グラフ」を確認すること自体が楽しい習慣になっていることのほうが大きな要因だと思います。

起きてすぐ珈琲を入れ、カーテンを開ける

「より良い睡眠がとれるかどうかは朝が大事」──これは睡眠改善で必ず登場する話です。起きた後に太陽の光を浴びたほうがいいという話を聞いたことある方も多いと思います。

今回自分もスマートスリープを使いながら、「どうしたらより『深い睡眠』時間を伸ばせるのか」試行錯誤する中で、「朝の珈琲」「カーテンを開けて陽の光を入れる」をまず習慣化しました。

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実をいうと今まで、朝カーテンを開ける習慣がなかったのです。というのも、割と起きてすぐ寝巻のままパソコンを立ち上げ、SNSを見たりニュース動画を見たりするので、カーテンを開けるとパソコン画面が見づらくなってしまうからです。昼過ぎまでカーテン締め切った部屋で寝巻のままパソコン・・・なんてことはしょっちゅうでした。

でもその習慣を変え、起きたらまず珈琲を入れる。着替えてすぐカーテンを全開にする。その状態で朝食をとり、部屋を軽く片付ける・・・ということをしていると、今まで以上に午前中がクリアな状態で過ごせることがわかってきました。

そして22時過ぎると自然と眠気を感じるようになりました。
実をいうとこの「夜に急に眠くなる」ということも、以前はレアなことだったのです。それでつい深夜1時2時まで起きてパソコン作業してしまうという毎日だったので。

午後はカフェイン入り飲料を飲まなくなった

一方、午後はカフェイン入り飲料を極力飲まないことにしました。今までは朝から何杯も珈琲を飲み、午後は紅茶や緑茶をがぶ飲みしていました。ポットにまとめて作ったりしていたので、残っていれば夕方以降も飲んでいました。

カフェイン摂取過多になっていた背景には「午後になると睡魔に襲われるのでそれを回避したい」という思いもありました。珈琲や紅茶を飲んでいれば、それが避けられる気がして。

今回新たに買ってきたのがノンカフェインの黒豆麦茶です。多めに作って午後はこれを飲むことにしました。

睡眠というのは、うまくまわり始めると好循環に入るもので、深い睡眠もしっかりとれるようになり、午後の睡魔もなくカフェインに頼る必要がなくなりました。そして午後にカフェインなしの生活をすることによって、睡眠もよくとれるようになっているのだろうなと思います。

今までも何度か「ノンカフェイン飲料」へのスイッチをしたことがあるのですが、続けられずに終わっていました。今回は睡眠の可視化によって睡眠改善モチベーションが結構高まっているので、珈琲・紅茶には走らずに済んでいます。

寝る時間・起きる時間の固定化

通勤がないフリーランスの人間、特に私のように家族もおらず気ままな一人暮らしをしていると、寝る時間も起きる時間も自由。結果、深夜2時過ぎまで夜更かししたり、目覚めたら10時過ぎだったりと、生活も乱れがちです。

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ところが専用アプリ・スリープマッパーは「睡眠ルーティン」を「健康睡眠スコア」の点数判定に盛り込んでいます。自分で設定した就寝時間・起床時間から大幅にずれると減点となるのです。

スコア表示されると1点でも高い数字をとりたくなるのが人間。就寝・起床時間が大幅にズレれば最大で10点の減点がされます。

そんなわけで自分が設定した23時が近付くと「寝る準備しなくちゃ」とソワソワし始め、朝も7時の目覚ましを外して惰眠をむさぼることはなくなりました。

7時の目覚まし前に、自然と起きることも増えてきました。これはスマートスリープを使い始めた直後から発生しているので、スマートスリープ自体の睡眠サポート(深睡眠を強化)による効果なのかもしれません。目覚ましより先に目が覚める事なんて、もともと滅多になかったことなので。

先の項目でも書きましたが、夜決まった時間に「眠い」と感じるようになってきました。これも目覚めでしっかり起床スイッチを入れるとともに、「睡眠ルーティン」効果なのかなと思います。

ベッドでスマホを見なくなり入眠が早くなった

この一か月間の睡眠改善で、おそらく一番大きいのはこれだと思います。ベッドに入ってからスマホを見るということが、ほぼ皆無になりました。

今までは電気を消して布団に入った後も、近くのテーブルで充電中のスマホに手を伸ばし、つい画面を開いて見てしまっていたのです。SNS中毒気味なので、Facebookに何かコメント入っていないかなあとか気になってしまい。

さらにそのまま、広告挿入されていたオンラインコミックを読み始めたり、誰かが投稿したリンクをたどり、長文のブログ記事を読んでしまったりも。それであっという間に30分・1時間が過ぎ去り、睡眠時間を無駄に削ってしまっていたのです。

スマートスリープを利用開始して、そんな「布団スマホ」時間がなくなったのはなぜか。

それは、ベッドに入る前にスマートスリープを頭部装着し、スイッチを入れるからです。するとスマートスリープが記録を開始します。ベッドの中でいつまでもスマホを見ていたら、「眠りに落ちるまでに要する時間」が伸びてしまいますし、グラフにもそれが表れてしまいます。

布団の中でのスマホ利用に対しては、もともと後ろめたさを感じていたのですが、それが可視化されてしまうことで、やらなくなりました。

スマホを布団の中でもいじっていた時には、寝付きにも時間がかかっていました。今はかなり早く、時に10分以内で眠りに落ちています。やはり暗い中、輝度も高いスマホ画面を顔のすぐ近くで見ているというのはよくなかったんだなと思います。

夜中に目覚めてしまった時にも、以前であれば時間を確認する名目でスマホに手を伸ばし、そのままずるずるとSNSを見てしまっていることが多々ありました。今は絶対にやりません。スマホを見てしまえば、そこからまた寝付くまでに時間かかることを知っているからです。時間を確認しなくても、翌朝グラフを見ればわかるのですし。それよりも早く寝付くことを目指します。

今まで「7時間以上寝ているのになんだか眠い」と感じていたのは、「布団スマホ」にはまってしまっている時間が思っている以上に長かったからかもしれません。また布団スマホにより眠りが浅くなってしまっていたという可能性もあります。

睡魔との闘いが格段に減った

これは、スマートスリープの睡眠サポートによる部分もあると思いますし、睡眠可視化によって実現した自分自身の睡眠改善の効果もあるでしょう。

ちなみに製品をご存知ない方のために簡単に説明すると、スマートスリープは額と耳の後ろの二か所のセンサーで睡眠状態を把握し、深い睡眠状態に入った時にそれをさらに長く持続するよう、独自開発した音「オーディオトーン」を両耳部分のスピーカーから発生させます。そうして深睡眠を強化し、睡眠の「質」を向上させるというのが、この製品のコンセプトです。

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上の睡眠グラフの中で、下部に水色のラインがついている場所がオーディオトーンが発生された箇所「睡眠ブースト」です。そのトータルの時間や、オーディオトーン発生回数も確認することができます。

睡眠の質はたくさんの要因によって決まってくるので、「スマートスリープの睡眠ブーストのおかげでよく眠れるようになった」と断言していいかどうかは正直悩ましいところです。自分自身も実際のところ、オーディオトーンがどの程度寄与しているのかはよくわかりません。

ただここ一ヵ月、日中のパフォーマンスは間違いなく高まっています。午後、睡魔との闘いで苦戦することは格段に減りました。以前は週の半分程度だったものが、今は1日あるかどうかです。

眠気を抱えていると仕事も進みません。グダグダになってしまい、一日作業してもなんら進捗がないなんて日も結構あったことを考えると、今は生産性もあがっており、個人的には数か月もこの状態が続けば、高額と感じたスマートスリープの購入費用はペイするなと思いました。

日中すっきりしているというのは、実に快適なものです。

睡眠時間短い日でも安心してバイクに乗れる

冒頭で「重要なのは深い睡眠」と書きましたが、それを強く確信したのは先週末のことです。

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その前夜、眠りについていた時間はわずか4時間53分。「7時間寝ないとダメ」と思い込んでいた自分にとっては、非常に短い睡眠時間です。

以前の自分であればこんな日、絶対にバイクには乗らなかったでしょう。睡眠不足での車やバイクの運転は飲酒運転に匹敵する罪な行為だと信じているからです。特に二輪のバイクで睡魔に襲われると本当に危険。

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ところがこの日は、バイクに乗って浸水家屋消毒のボランティア活動に向かいました。9時から15時まで床下でややハードな活動をした後、都内でのミーティングに。そして夜20時過ぎからまた1時間半ほどバイクに乗って帰宅しました。

なぜか。

それは、睡眠時間4時間53分でも、「深い睡眠」時間が94分とれていることを、朝方スリープマッパーを見て確認していたからです。ここ一ヵ月の検証から自分の場合、90分以上とれていれば、日中のパフォーマンスは100%以上でることが確認できています。睡魔に襲われることもありません。睡眠時間が短いにもかかわらず、起きた後の頭もはっきりしていました。

実際、何も問題ありませんでした。
夜間のバイク走行では、眠くなってコンビニに立ち寄り珈琲や、時にカフェイン飲料「眠眠打破」のお世話になることも多かったのですが、この日はそんな気配は全くなし。日中肉体労働したにもかかわらず、です。途中、歩行者の急な飛び出しにも遭遇しましたが、ハンドル回避でしっかりよけることができました。

「なんとなく睡眠不足かも」

そう思い込んで、バイク運転やジム行きを見送ったことは結構あります。睡眠時間からだけ判断していたので、今思えば本当に睡眠不足だったかどうかは怪しいものです。人間単純なもので「睡眠不足かも」と思うと本当に身体がだるく感じられたりもしちゃうんです。暗示にかかりやすいというか。

自分の睡眠が可視化されているというのは、やはり大事なことだなと思います。

身体クタクタに疲れても大丈夫

11月から、20数年ぶりのバイトを始めました。家に籠って仕事しているとどうしても生活が乱れがちなので、週2回でも外に働きに行けば何か変わるかなと。収入が落ちてしまっていたのももちろん大きな理由です。

大学生に混じっての週2バイトは、思っていたよりハードで動きまくり話しまくり、緊張しまくりの8時間。最初の研修の頃は、終わった瞬間に床に崩れ落ちそうなほどの疲労でした。

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でもそんな日の夜は、自分でも驚くほどよく眠れるんです。
入眠時間も短く、寝たらすぐ深い睡眠に。そして細切れになることもあまりなく深い睡眠が持続し、その後次第に浅い睡眠・レム睡眠が繰り返されるようになり、目覚め。

朝もスッキリ。
翌日も一日快適。

身体と神経をクタクタになるほど疲れさせることで、いい睡眠がとれ、翌日のパフォーマンスがむしろ改善される。おかげでバイトに行っていない残り5日間の作業効率も高まり、なかなか充実した一ヵ月を過ごすことができました。

「今日は疲れた。でもその分ぐっすり眠れて明日はいい一日になるぞ」

そう思えるようになったのは、バイトの夜の睡眠が確実にその他の日よりいいということを、睡眠グラフで見て知っているからです。同様に運動した日やボランティア活動に参加した日なんかも、寝るのが楽しみになっています。

自分の睡眠を可視化することの重要性

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長い記事になってしまいましたが、一ヵ月間スマートスリープを使ってみての感想はこれに尽きます。

「自分の睡眠を可視化する効果は大きい」

夕方以降にカフェイン摂取することや、布団に入ってからスマホをいつまでも眺めていることが睡眠の質に悪影響を与えることは、もちろん以前から知っていました。身体をしっかり動かせばその分深い眠りが得られるということも。

ただ今までは、「わかっちゃいるけど実現はできず」だったんです。なぜか?自分の睡眠状態がいいか悪いかを確認する手段がなかったからです。つまり検証ができていなかった。

眠気を抱えた状態で頑張って起きていても、正直しんどいだけだし仕事だって捗りません。良質な睡眠がとれれば、いろいろ変わりますし、好循環も始まります。

別にスマートスリープに限りません。手首に巻くスマートウォッチや活動量計などでも、睡眠状態の把握はできます。主に心拍数や加速度などからの判定だと思うので、脳波で判定するスマートスリープほどの精度はないかもしれませんが、それでも可視化することで生活改善のきっかけは得られるのかなと思います。

自分はまだ利用一ヵ月だけで、いろいろ検証してみたいことはあります。パソコン画面を見る時間を減らしたら何か違うのかとか、入浴スタイル・時間とか、食べるものとかです。ストレッチなども取り入れてみようかなとかも。

またいずれ、中間報告します。

ちなみにスマートスリープは発売記念キャンペーンで、1月末までの購入であれば全額返金対象となります(2週間以内/箱や購入時のレシート必須などいろいろ条件あり)。

人によってあう・あわないもあると思うので、ちょっと試してみようかなということなら今がチャンスだと思います。

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