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[創作回顧録]「我に語る」~アフォリズム?アホリズム?笑

わたしは若い頃に原稿用紙に描いた創作をいまだに倉庫に保管してあるのですがアフォリズム(アホリズムかもしれませんが)らしきものを見つけたので晒します。一九八〇年とありますから、学生時代です。


随筆:我に語る
一 感情
心配することは誰にでもできる。励ますことも誰にでもできる。同情も慰め憎悪も批難も然り。
だが、それを受け入れることのできる人間は限られている。

二 人格

人間はふたつに分けられる。友好的人間と非友好的人間のふたつに。
前者は人々の中で幸福を感じながらも知らぬうちに神経をすり減らし滅びていく。後者は孤独に平和を感じながらもそれ自体の重みに押し潰されて滅びていくのである。

三 愛
生命を愛する者は屍を愛せぬ。だが屍を愛する者は生命をも愛せる。
雄弁な人間は言葉そのものを愛する。だが無口な人間はむしろ心を愛する。

四 楽園
誰かこう語ってくれる者はいないだろうか。
「癌病棟もまた楽園だ」と。

(一九八〇年)


続きはとても書けませんね。本当の意味で人生を経験していない二十歳そこそこの文学青年かぶれが書けるのに、人生経験それなりの六〇代のおっさんには書けない。わかるひとにはわかると思うのですが、文学その他アートの世界には若いときにしか生み出せないものが存在するんですよね。たとえアホリズムだとしても笑

それではきょうもよい一日を!

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