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平日の、昼下がりの公園は平和であり危険である。 かれこれ20年ほど前になるが、サラリーマ…
六 午前六時半。目覚し時計で目が覚める。いつも通りさわやかな気分。完全に眠りか…
五 「また来たの?」〈椿姫〉が眉間に皺を寄せ、呆れ顔で言った。 「毎度、いらっし…
四 鴉がいつ頃から気になりだしたのか。少なくとも数日前とか…
三 鴉の鳴き声で目が覚めた。毎朝のことである。割れんばかりに雨…
二 目の前に白いおしぼりが一個あった。わたし…
一 わたしが「穴穴家電」なるものを知ったのは一枚の朝刊の折り込みチラシだった。いつもならチラシなどというものは、即ゴミ箱行きと決まっているのだが、その朝は少々事情があってチラシを読まずにはいられなかったのである。 事情というのはわが家の電子レンジで、よい歳をしながら独身暮らしのわたしには欠かすことのできない神器ともいえる重要な機械なのだが、昨晩突然ぷつんと音がするとスイッチを押してもうんともすんとも言わなくなり、おかげで近所のコンビニ