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臆病に

皆が寝静まった刻
私は物語を書くのです
悲哀の話
これが私の全てだとしたならば
私は怖くて
世に出せない

否定的構文に刺されては
命を削られ剥がされます

淀んだ川の隅っこで
光を焚いて書くのです

水面の音が生きていて
私を包み込んだなら
私はひとりじゃないと知るのです

あゝ心の浄化場よ
魂の洗い場よ
私に心地よい布団を用意しておくれ

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