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ワースブレイド d20システムのSRD5.1移行を検討する(1) 準備編

WotCh社が配布しているSRD(System Reference Document)は、日本では「d20システム」と書いた方が馴染みがあるかもしれません。これはWotC社からd20ライセンスを購入することで「d20システムロゴマーク」を商品につけることでWotC社の著作権規約の元に権利が守られていることを示すものです。

d20システムロゴマーク

SRDは2000年にWotCh社が当時のD&D3版をベースにTRPGのルールを公開したことから始まります。規約ではルールは好きな部分だけ採用することが可能で、既存の製品と互換性を考えなくても良いことになっています。また商業展開することについても一切の許可はいらない反面、作成した内容を引用されても文句はいえない内容でした。そこで商業展開したゲームはd20ライセンスをWotCh社から購入しました。日本でも2003~2008年くらいはd20システムをベースとした製品が5タイトル発売されました。そのうちの1つが、「ワースブレイド d20システム」です。

しかしSRDは英語のみで、日本語への翻訳権が開放されていないことも一因なのか、d20システムのライセンス料が高いのか、SRDは2008年にD&D4版をベースに変更、2016年にD&D5.1版をベースに変更されていますが、私の知る限りは日本での商業展開されていないと思います。

このような背景もあり、ダウンロードしたSRDは個々に翻訳する必要があります。今回はD&D3.5版のd20システムを採用したワースブレイドをD&D5.1版に移植できるか判断するため、こちらのSRDを翻訳したいと思います。しかし文書全体で403ページありますので、必要最低限のページを特定したいと思います。

◇ SRD5.1の文書構成

この文書を大きく以下の8つに分割しました。このなかでワースブレイドの移行に必要なところを「Class」と「Beyond 1st Level」に限定しました。また「Legal Information」もこの文書を扱う上で目を通した方がよいので追加しました。これで実質目を通すのは100ページくらいまで絞ることができます。

「Class」はキャラクターの職業に関するルールで、「Beyond 1st Level」はセーヴィング・スローから戦闘ルールまでの基幹ルールです。これらのルールの記述がある区切りの良い章の名前が「Beyond 1st Level」になっています。

  1. Legal Information(1~2ページ)

  2. Races(3~7ページ)

  3. Class(8~55ページ)

  4. Beyond 1st Level(56~104ぺージ)

  5. Spell Lists(105~194ページ)

  6. Traps(195~205ページ)

  7. Magic Items(206~253ページ)

  8. Monsters(254~403ページ)

◇ DeepL proを使って翻訳する

細かいところ、分かりにくいところは個別に見ていくとして、まず翻訳サービスDeepLでダウンロードしたSRDのPDFファイルを日本語に翻訳します。

無料ですと5000文字までの文字制限がありますので、1ヶ月間解約無料のDeepL pro版に契約してサービスを利用します。ただしダウンロードしたSRDのPDFファイルをそのままDeepLにドラッグすると以下のエラーで実施できません。DeepL proでも100万文字の翻訳が上限のようです。

DeepL Proの文字数制限

そこでダウンロードしたSRDのPDFファイルを先ほど紹介した8分割か5分割にします。DeepL Proでは1ヶ月あたり5ファイルまでのPDFファイルの翻訳ができる契約内容のため、全部翻訳したければ5分割が良いと思います。

PDFファイルを無料で分割する方法ですが、PDFファイルを開いて印刷メニューでプリンターに「Microsoft Print to PDF」に選択して、分割したいPDFファイルのページ数を指定して印刷ボタンを押しますとページ指定したPDFファイルを出力できます。

PDFファイルの分割

次回はSRDと比較した結果を見ていきたいと思います。


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