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野菜から作っちゃった贅沢なヴィシソワーズ

私の母は家庭菜園が大好きで、しかもかなりのプロである。

例えば玉ねぎなら、スーパーでは見かけたことのないくらい大きいものがおおよそ軽トラ一台分とれる。でかいものから親戚に箱で送りつけていってもまだまだ大量にある。家族全員でそれを3つづつひもで括り倉庫の天井に吊り下げておくと、風通しが良いので保存が効くし、欲しい分だけ切り取ればよいのでとても楽。

そんな感じで玉ねぎは十分にある我が家だが、この前の日曜にじゃがいもを掘った。私はへたくそなので鍬(いわゆる備中鍬)で土を掘った瞬間、同時にじゃがいも2つに鍬の刃を突き立ててどんど焼きの団子状態になったが、母は全くいもを傷つけることなく順調に掘り出していく。しょうがないので私はここ掘れわんわんスタイルで手で土を掘っていくと、小ぶりのじゃがいもが次々と顔を出す。

小学校2年生(?)の時に学校の授業でじゃがいもを掘ったのだが、ひとつ鮮明に覚えていることがある。いもを植えるときは、切り口に灰を塗った種芋を使う。じゃがいも掘りあるあるなのだが、成長して出来たいもを収穫するとき、栄養を吸い尽くされて腐りドロドロになった種芋が一緒に出土することがある。それを知らなかった同級生が「なにこれぇ!くせぇーっ!」と、出土したドロドロ種芋を手に持ったまま振り回したのである。私の背後で。びちゃびちゃっという音と共に猛烈に臭い液体が背中に降りかかり、着替えを余儀なくされた。最悪だった。

そんなことはどうでもよくて、じゃがいもと玉ねぎを使う料理のなかで私が1番好きなものが

ヴィシソワーズ

=冷たいじゃがいものポタージュ。フランス料理。ハンドミキサーを持っていれば誰でも作れる。いまいち発音が分からない。ヴィ↓シソ↑ワーズ?ヴィ↑シソ↓ワーズ?

【材料】
・じゃがいも・・・・・・・中4個
・玉ねぎ・・・・・・・・・中1個と半分
・バターorマーガリン・・・大さじ2
・コンソメ(キューブ)・・3つ
・水・・・・・・・・・・・600mL
・生クリーム・・・・・・・200mL
・牛乳・・・・・・・・・・300mL
・塩・・・・・・・・・・・少々
・砂糖・・・・・・・・・・小さじ1
・(あれば)乾燥パセリ・・少々
1.玉ねぎを薄くスライスし、鍋を使いバターorマーガリンで炒める。弱火で焦がさないように、しな~っとして茶色っぽくなるまで炒める。
2.じゃがいもの皮をむき、薄くスライス(火が通りやすくなる)する。じゃがいもと水、コンソメを1の鍋に投入し、火にかける。水を沸騰させるため最初は強火で、沸騰したら火を少し弱める。じゃがいもがどんどん煮崩れてくる。煮崩れたじゃがいもは底に溜まり焦げ付きやすいので、度々底からかき混ぜる。
3.じゃがいもが完全に煮崩れる2歩手前、固形が少し残ってるくらいで火を止め、ハンドミキサーでポタージュ状になるまで攪拌する。その後、水を張ったシンクの洗い桶に鍋を浮かせる等して冷やす。
4.ある程度冷めた3に牛乳と生クリーム、砂糖を加え、塩で味を調える。冷蔵庫で冷やし、中央にパセリをちょんと振りかけて(おしゃれになるだけ)完成。

完成

大人気すぎて写真を撮る暇もなく食い尽くされた。

以前作ったときは無脂肪乳しかなく生クリームももちろん無かったためなんだか黄色っぽく、じゃがいもが喉を殴ってくるようなものすごい芋感だったが、今回は贅沢に生クリームと普通の牛乳でつくったため白っぽくなめらかでコクのあるヴィシソワーズが出来た。これだよ求めていたものは!って感じ。前は玉ねぎを炒めずいもと一緒に生から煮たためか、玉ねぎの甘さが足りない気がしたけれど、今回は弱火でじっくり玉ねぎを炒めてから水を加えたからか、ちゃんと甘みが出ている。おいしい~。今は暑いので、さらに完璧な冷製スープを楽しみたければスープの器を冷凍庫で冷やしておくといいかもしれない。

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