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オランダ人と過ごしたヴァンヴィエンでの記憶


昨日からヴァンヴィエンで合流したマイクと私。

特に特別な事はしない。
ゆっくり、のんびりと一緒に時間を過ごしていた。

彼も私と同じくバックパッカーでもある。

私の個人的な実感だとバックパッカーも
大きく分けて2種類存在する。

1つは主にヨーロッパからのバックパッカー達に多く見られるいわゆる''陽キャ''軍団達。

現地での出会いを楽しみ、集団でパーティーへ行ったり飲みに行ったりするタイプ。
特にここラオスではそう言う人達が多かった。

もう1つは私みたいに1人で来て一切人と関わらない訳ではないが大人数が苦手なので出来るだけ集団から離れて1人で行きたい所に行き、やりたいことをやって、食べたいものを食べる。そのスタイル。

彼も同じく私のようなタイプだった。
その為話も合うしやりたい事も合う。

私はあまり人と一緒にいるのが苦手と言うか、
1人の時間も必要。

けど彼とは24時間どこに行くのにもずっと一緒にいても全く苦痛ではなかった。

ヴァンヴィエン滞在中、
私はバイクを借りていたので彼と一緒に目的もなく
適当に色々走り回っていた。

もう後半の方はほぼルーティーン化していた。

まずは朝食。

適当に見つけた屋台。
毎日2人とも同じものをここで食べていた。

午後は適当にバイクでどこかに遊びに行く。

結構水は冷たい


ブルーラグーン。
今だにこれは湖なのか池なのかよくわからないw

一緒にここで泳いだり。

ビール飲んだり。

水より飲んだ


美味しそうに見えるじゃん?


路上で売ってるパイナップルを彼が
ラオ語で値引き交渉したり、

そのパイナップルがめちゃくちゃまずくて
「こんな不味いパイナップル初めてwww」
とお互い大爆笑したり

夜は必ずここで。


店員さんとは完全にもう顔見知り。
いつものちょうだい!で通じる。

隣のコンビニでビールを買ってくる。
コンビニの店員とももう顔見知り。

これが私達の1日だった。
毎日楽しくて仕方なかった。

この日は観光客の行かないところまで走ってみよう、
とこんな奥地まで行ってみたり

ローカルの人達に二度見されたw
手作り謎ドリンク

コンビニで店員さん達が自分たちで作って飲んでた
謎ドリンクを彼が気に入って売ってもらったり

私は何を話してるのか全く理解出来なかったし
無愛想だった店員さんも彼がラオ語を話した途端
ものすごくフレンドリーになったり
こう言う時現地語を話せたらもっと楽しいんだろうな〜と思った。

基本的にずっとこんな道

市内から少しでも離れるとすぐにこんな悪路。
もちろん走ってる時はうるさすぎて会話なんて無理。

お互いバイクで走ってる間は無言。
彼は何を考えていたのかわからないが

私は彼の方に掴まりながら
ずっとこれが続けば良いな〜とか思ってたかも。

彼は既に私がラオスを去る日にちを知っていたが
あと◯日だねとかはお互い暗黙の了解で
何も話さなかった。

けれどやはり別れの日が近づいてる事は
嫌でも分かっていた。


ついに最終日が来てしまった。

朝起きた瞬間のモヤモヤした気持ち。

チェックアウトする為に荷物を
まとめてるときの息苦しさ。

けれど最終日だからと言って特に特別な事はない。
ただいつも通り私達のルーティーンをこなしていくだけ。

いつもの店で朝食を食べて。

適当に遊びに行って、

けどどんどん別れの時間が近づいている。


借りていたバイクを返した。

彼の後ろに乗って適当に走ってる
時間がすごく好きだった。

少しでも別れの事を考えると涙が出てきそうだから
楽しい事を考えていた。

夜ご飯はまたあそこに食べに行くよね!って

これが本当に最後。


この日は何故か2人ともあまり食欲がなかった。
理由はわからない。

2人でシェアした。
何も言わないでも取り皿を持ってきてくれるあたり
本当に気がきく人達だった。

これも最後に一緒に飲むビール


2人ともしんみりして苦笑いしてたのを
今でも覚えている。


ここで緊急事態発生。
私の旅は最後の最後まで何かが起こります。

今日私はこれから夜列車でビエンチャンに行く訳だが、その駅は市内からかなり離れていて車で行かないといけない。

列車のチケットを予約した時に送迎の乗り合いのバンも一緒に予約していたのだが、詳細の理由は忘れてしまったが、私はその乗り合いのバンに乗り遅れてしまった。

ここでその列車を逃す訳にはいかない。
次の予約は少なくとも3日以降になる

ビエンチャンからバンコクに戻るフライトは次の日。

もう本当にこの女時間の管理ができない

私達のあたふたしていた様子を見たオーナー夫婦が
どうしたのかと尋ねてきた。

訳を説明すると「俺が車で駅まで送ってやる」と

本当に良い人。
ビアラオグラスをくれて、
最後は駅まで送ってくれる。

もう既にその親切にも泣きそうだった。
必死に涙を堪えながらバックパックを背負い車に乗る。

車のドアが閉まった瞬間。
あぁ、本当に私出発するんだ、もう戻れない
と思った。

駅に着いた。
かっ飛ばしてくれた為時間にはまだ余裕がある。

早く店に戻らないといけないが
私達の関係を薄々理解していたのか

少し時間をやるから向こうで話してこい、と

もう既に私は泣いていたと思う。

いや、号泣していた。
もう彼と何を話したのかよく覚えていない。

てかこの涙はなんの涙なの?

もう''二度と会えない''事実に涙してるの?

それとも本当に私は彼の事が好きになっていたの?
だとしたらどの瞬間から??

私ってこんなに泣けるほど人を好きになれるの?

もう顔も頭もぐちゃぐちゃにになっていた。

行かないといけない、これ以上待たせられない

思い切って彼の手を振り切って駅へ
向かって歩いて行った。

振り返ったらまだ彼はこっちを向いて立っていた。
もう絶対に振り返らない、私はそのままホームに向かって行った。

駅員さん達が二度見する程私は声を
上げて大号泣していた。

こんなに悲しい思いをするなら会わなきゃ良かった

けどあの時あの時間にバルコニーでビールを飲んでいなかったら彼とは出会っていなかった。

何が正解なのかわからない。

そんなん色々考えているうちに
ビエンチャンに到着した。

空港からは満員のソンテウ(乗り合いのバン)に押し込まれながら市内へと向かった。

もうあまり記憶がない。

もうなんでも良い、何か食べないと
よくわからないけど美味しい

またヴィエンチャンで食べてた様なヌードル。
けど彼はいない。私1人だけ。

もう疲れた、早く寝よう。

次の日。

空港へ

目が腫れている。
泣きすぎた。

重い足取りでソンテウに乗って空港へ。

本当に楽しかった、ラオス。
絶対にまた戻ってくる。

そう思って私はまたバンコクへ向かった。

ラオス編、完。

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