家族やめます


父も母も妹も、祖父母も皆、誰も私の話に興味を持ってくれなかった。
たわいもない話をしてるはずなのに、『何を言ってるのか分からない』というような顔をして曖昧な返事だけする。
だから私の話をするのはやめて聞き役に徹していた。
けれどやっぱり私の意見を聞いてくれないのは凄く寂しかった。

それで今になって思ったのだけれど、
家族っていうものに対して長年理想を抱きすぎていたかもしれない。
辛い時にも何でも話せて、私が一生懸命考えていることを応援してくれる存在が家族だと思っていた。
でも私は家族のなかでも飛び抜けて自分の感性に敏感で、素直な子だった。
家族以外でも私の話に気まずそうな顔をする人がいるのだから、私は結構気難しい人間なのかもしれない。
そうなれば、家族だって私の話が難しかったとしてもおかしくない。
きっとそうだ。

仲のいい家族っていうのもいるけど、全員がそうとは限らなくて、私の家族がその例だったのだ。

たまたま集まってしまった人達の集団だったのだからしょうがない。

だからもう、自分の話を聞いてくれるのが家族だと思うのはやめて、まぁ同居している"管理人"とでも思っておけばいい。

そう思ったら何だか腑に落ちた。

この人たちは家の管理人で、たまたま同居しているだけ。

親族は管理人。
私の話を聞いてくれる人は別にいるのだから、
私の周りにいるのは管理人と友達。

そう思えば、何だか楽になった。

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