note見出し画像_1280_670___2_

アウトプットのすすめ

本エントリは、「情シスSlack Advent Calendar 2019#1」の15日目に登録されています。

情シスSlackアドベントカレンダー2枚目です。

年末は今年一年を振り返るのにも良い機会ですね。
今年の自分自身の活動を振り返ると、やはりアウトプット活動を開始したのが一番大きかったように思います。
アウトプットをはじめたのが2019年の5月だったので、半年とちょっと。
今回は自分自身の半年間のアウトプット活動を振り返り、それによって得た物をまとめてみました。
アドベントカレンダーもアウトプットの結晶だと思っているので、ぜひこのまま情シス/コーポレートITのアウトプットムーブメントを加速したい…!

ちなみに12日目のピースオブケイクのヒガシさんのネタと盛大に被ってしまいました。すみません。
こちらも熱い内容なので、ぜひご覧ください。

3行要約

丁寧に書いていたら、めちゃめちゃ長くなってしまいました…
要約するとこんな感じのことを書いてます。

・こんなアウトプット活動をやってきました
・アウトプットを始めたら圧倒的に成長したし、顔と名前も広まった
・コミュニティへの貢献にもなるので、アウトプットしていきましょ!

なぜアウトプットをはじめたのか

端的にまとめると、以下の3つが目的でした。
1.アウトプットによる自身の成長
2.コミュニティへの貢献
3.社外プレゼンスの向上

こちらのエントリに、「アウトプットをはじめよう」と思った経緯についてより詳しく書いていますので、もしよければこちらもご覧ください。

具体的に何をしたのか

2019年5月頃から、具体的に以下の活動をはじめました。

1.情シスSlack
2.note
3.Twitter
4.勉強会・交流会への参加、LT登壇

1.情シスSlack
情シスSlackについては、このアドベントカレンダーをご覧の方は既にご存知かと思いますが、いろんな会社の情シス/コーポレートエンジニアの方々が集まったSlackのワークスペースです。
詳細は発起人の一人であるなーねこさんのこちらのエントリもご確認ください。

情シスSlackは、アウトプットだけでなくインプットとしても非常に有益で、流れている情報に目を通しているだけでも知見が溜まっていきます。

情シスSlackで自分の守備範囲内の質問をしている方を見かけたら、なるべく早めに回答をしてあげるように心掛けています。
自分よりも凄い人たちが多いと萎縮してしまう気持ちもよく分かりますが、「間違っていたらどうしよう」と躊躇するよりも、とりあえず質問/回答してみる方がコミュニティも活発になって良いように思います。明らかに間違った発言をしてしまっても、他の方が指摘してくれるはずですしね。

2.note
noteには自分の今までの経験の中から、ある程度形になった知見やノウハウをまとめていってます。
ドキュメンテーションは元々好きで、以前は会社の社内ナレッジにまとめることが多かったです。しかし、結局転職する度に新しい会社で同じようなことを書いたり、「機密情報でもなく有益な知見は社内だけでなく外部にも共有した方が世の中に貢献できるのではないか」と思い、会社ではなく個人のドキュメトとしてnoteに残すようにしました。

最近では自分のnoteから情シスSlackを知って参加してくれたり、エントリにサポートやオススメを頂いたり、「自社でも参考にさせてもらっています」という声を頂いたり、ありがたい出来事も増えてきました。
とても励みになります!

ちなみにnoteを開始してから現在までの反響はこんな感じでした。
Chromebookのエントリが人気だったのは、情シスというよりもガジェット好きな方々に刺さったみたいです。

スクリーンショット 2019-12-14 13.24.30

3.Twitter
プライベートのアカウントとは別に、仕事用のTwitterアカウントを作りました。
Twitterはちょっとしたキュレーションやアウトプットの補助的な目的でしたが、やはり拡散力・発散力は凄まじいです。
noteのエントリや登壇資料などのツイートがバズって沢山の人の目に届くと嬉しいですし、何度かバズったり情シスSlackでお見かけする方々も増えてきたおかげか、半年で450フォロワーまで増えていました。
フォロワー数が多ければ良いという訳ではもちろんないですが、単純に発信した内容がより多くの人の目に届くようになるというのはありがたいです。
また、沢山の人の目に晒されることで、「間違ったことや適当なことは言えない」という意識が強まり、よりちゃんとした知識を習得しようという良いプレッシャーにもなります。

あとは勉強会や懇親会でハッシュタグ実況で盛り上がったり、Twitterからリアルで繋がるケースもあるので、コネクション形成にも役立っています。


4.勉強会・交流会への参加、LT登壇
情シスやコーポレートエンジニア系のイベントはあまり多くはありませんが、connpassでそういったイベントをフォローして積極的に参加するようにしました。
参加して「ふむふむ、なるほど」と話を聞くだけではなく、「話を聞いて得た気づきや共感」などを懇親会で他の参加者と話をしたりツイートするなり、小さくても良いので何かしらのアウトプットをすることが大切です。
自分も人見知りなので、昔はこういう会に参加しても誰と話すでもなく一人でピザをもそもそと食べてただけみたいなこともありましたが、今思うと本当にもったいないなと思います。
誰かと話題を共有して、「楽しかった、また来よう。」「次は自分も何か話せるようになっておこう。」という気持ちが、次に繋がります。

そして36歳にしてLT初登壇にチャンレンジしたのが、自分の中ではかなり大きな出来事でした。人前に立つのが大の苦手なので毎回死ぬほど緊張してますが、それ以上に手応えややり甲斐を感じることも多いので、今後も機会があれば続けていきたいと思います。

アウトプットにより得たもの

1.圧倒的成長
「アウトプット大全」にも書かれていますが、「誰かにアウトプットする前提のインプット」は知識の定着力が段違いですし、発信する前に自分の知識が間違ってないかどうか確認することで知識が裏付けされていきます。
数年前は「IDaaS…?EDR…?CASB…?」とセキュリティ関連の単語すら分からないほど疎い状態でしたが、実務でセキュリティに携わりつつ社内・社外向けアウトプット資料を作りながら学んだことで、今ではある程度会話ができるレベルまで成長したつもりです。
社外へのアウトプット活動を始める前に比べて成長速度が大きく上がったように感じますし、「もし10年前から活動していたら、もっと違う自分に成長できていたんじゃないか」と思うと、動き出すのが遅かったなと後悔しています。
ちなみにアウトプット先は社外に限らず、「個人」「社内」など狭い範囲でも可能ですが、パブリックに発信した方がフィードバックもプレッシャーも大きいため、効果も圧倒的に大きいです

2.会社を越えた横のつながり
この半年で一気に同職種のつながりが増えました。
これは情シスSlackのおかげでもありますが、「他社の情シス/コーポレートエンジニアの知り合いが沢山いる」というのは本当に心強いです。
ただでさえ導入事例やノウハウがあまり出回らない職種なので、他社のシステム構成や運用の生の声を聞かせてもらえたり、良いツールや業者を教えてもらえるのは非常に助かります。
ひとつの会社の中だけでひとり情シスをやっていたころは、「このやり方で間違ってないのかな」と不安や閉塞感に苛まれることが多かったですが、それが一気に払拭された気がします。

3.社外プレゼンスの向上
自分で言うのはおこがましい気もしますが、対外的なアウトプット活動を開始する前の無名の頃に比べると、社外プレゼンスは飛躍的に向上したように感じます。
ありがたいことに、他の会社さんからお誘いや相談を頂くこともあったり。
今は現職に貢献したい気持ちが強いので転職する気はまったくありませんが、業務時間後や休日に相談に乗る程度の副業は今でも可能なので、何かご用命があればTwitter等でお声掛け頂けると嬉しいです。

また、自社名を公表して良質なアウトプットを残すことができれば会社自体のPRにもなり、採用力の強化にも繋がります。
情シス/コーポレートエンジニアは母数が少なく流動性も低いので採用も非常に困難です。社外プレゼンスを向上させてリファラル採用に繋げることができれば、より会社に貢献できるようになります。
ただしアウトプットの質によってはマイナスの結果を招くこともあり得るので、自分の力量と会社に相談した上で、会社の看板を背負うかどうか検討しましょう。

各種アウトプット活動において地味に重要なのが、各SNS・ツールのアイコンを顔写真にすること
顔出しをすることで、勉強会などのイベントで一緒になった方から声をかけてもらえる頻度が段違いに上がります。
転職先の社内チャットツールなども同様で、とにかく顔と名前を覚えてもらうことが、上手く立ち回るための第一歩だと思います。
私も自分の顔なんてコンプレックスだらけですが、メリットの方が大きいので我慢して顔出しするようにしています。

アウトプットを続けるための5つの心得

アウトプットを続けるためのコツも、少しずつ分かってきました。

1.フィードバックを真摯に受け止める
アウトプット内容に技術的な指摘や反対意見が入ることもあります。
慣れないうちは、反射的にイラッとしてしまうかもしれません。
特にTwitterやチャットなど文字だけで顔の見えないコミュニケーションはドライに感じてしまうので、発言者にそんな意図はなくても攻撃されているように受け止めてしまいがちです。決して人格攻撃されている訳ではありません。マサカリも愛だと思って受け止めましょう。
指摘内容が明らかに正しければ、より正しい情報を発信するための意見として真摯に受け止め、反映しましょう。

アウトプットした内容に大きな反響があった場合は自己肯定感と達成感を得てモチベーションにもなりますし、逆に反響が少ない場合は発信した内容が「既に世に溢れた情報」「共感を得られなかった内容」「おもしろくない」のいずれかです。いずれの場合も、より良いアウトプットを生み出す為の今後の糧にしましょう。

2.完璧を求めすぎない
「間違ったことをアウトプットしないように」と不安になる気持ちは分かりますが、完璧を目指しすぎるとアウトプットへのハードルが上がり、逃げ腰になってしまいます。
万一間違っていた場合も、誰かが指摘してくれた内容を反映して訂正すればいいだけです。恥をかくのを恐れて何も行動しないよりも、思い切って一歩踏み出した方が世界は広がりますよ。

3.やっかみを捨てる
コミュニティ内にはもちろん、上には上がいます。
つよつよエンジニアだらけです。
でもそういう人たちを「自分とは違う世界の人達だな」とか「自分みたいなよわよわエンジニアの気持ちは分からないでしょ」とやっかむのは絶対にやめましょう。
妬みや嫉みは、最も非生産的な感情です
キラキラした眩しい存在から目を背けたくなる気持ちも分かりますが、シャットアウトしてしまうとそこで成長は終了です。
素直に優れた点は認め、すごい人たちをむしろ目標にするくらいの意気込みで成長へのバネにしましょう。

4.アンテナを張っておく
アウトプット活動を開始するにあたり、自分が最も不安だったのが「ネタが続くかどうか」です。
私はスペシャリストよりかはジェネラリスト志向なので、モダンでTechなネタはあまり持っておらず、どちらかというとこういう共感を呼ぶ系の内容が多くなってしまいます。
ただ、そんな内容でも意外と反響があったり、情シス/コーポレートエンジニアとしてそれなりに長く幅広く働いてきた知見は意外と需要があったりするということも分かりました。

とはいえ「あるある」だけで共感を呼ぶだけでは実りが無いので、その先の気づきや行動を喚起させてこそのアウトプットだと思います。
「このノウハウは需要がありそうだな」「この知見は共有しておいた方が良さそう」と思いついたことは、なるべくその場でメモしてネタとしてストックしておき、そういったネタが溜まっていくように積極的に新しいことにチャレンジしたりアンテナを張っておくことが大切です。

5.余裕を持って働ける環境
結局これが一番大切だと思います。
自分がアウトプット活動を開始できたのも、「転職して仕事が落ち着いた」からなんですよね。
前職は常に忙しく、業務時間内にSlackの他のワークスペースを見る余裕も無く、常に仕事に追われていたので精神的にも時間的にもアウトプットをする余裕がありませんでした。残業時間はそこまででもなかったのですが、一日の仕事が終わった後の疲弊感が凄まじく、家に帰ってから何もやる気が起きませんでした。

現職は幸いにも時間的・精神的に余裕があるので、いろんな製品を検証したり、定時後に勉強会に参加したりする余裕もできました。
(情シスSlackに常駐しすぎて「この人、仕事してるのかな…」と思われてそうな気もしますが、ちゃんとやるべきことはやってます…!)
やはり新しい技術や製品に触れる余力が無いと成長も停まってしまうので、適度に余裕を持って働ける環境が理想です。

また、実体験が伴うからこそアウトプットの成果物にも説得力がでます。「調べてみました」「手順書に従って作ってみました」だけの内容では情報として価値はなく、そこに自分なりの見解や学びを盛り込むことが大切です。
決して本業をおろそかにせず、本業で新しい技術や領域にどんどんトライし、そこで得た知見をアウトプットしていけるのが理想です。

おわりに

情シス/コーポレートエンジニアという職種は、仕事柄どうしても保守的になってしまう特性があるように思います。
そのため、ノウハウや知見をアウトプットする人が少なく、多くの会社で車輪の再発明のように同じような製品の選定・検証を繰り返したり、イケてないシステム選定をしてしまうケースも多いのではないでしょうか。

ここ最近は、モダンなベンチャーのコーポレートエンジニアの方々のアウトプットや情シスSlackなどコミュニティも増えてきてアウトプットが活発になってきたようにも感じます。
アウトプットは自分の為だけではなくコミュニティへの貢献にもなりますので、ぜひこのアドベントカレンダーに留まらず、これからもアウトプットを続けてコミュニティを盛り上げていきましょう!


いいなと思ったら応援しよう!