miss iD2020

【本エントリー】

ミスiDの本エントリーが始まったらしい。
アイドルのあいつが応募してた。あいつはすごくミスiDっぽい。
どうせファイナリストまで残ってなんかよくわからない賞でも取るんだろうな。想像つくよ。羨ましいな。



「世界はひとつじゃない ルールも 常識も 女の子も」

これが今年のミスiDのキャッチコピー。
最初見たとき「あ、これはもう私の守備範囲じゃない無理だ」と思ったんだけどよく考えてみたら、小学生の時学年で一番早く「学校に行かない」選択をした時点でルール変えたなと…
小中学生のとき、ピアス何個も開けて茶髪になって好きな服を着る大人になりたかったなと思っていた。私は長女だったからか、わりと厳しく育てられてて、そういうのは無理だろうと諦めていた。
で、今。
過去の自分に見せてやりたい。耳も髪もクローゼットの中も家も。
車の免許もクレジットカードもiPhoneも。
うそついて新幹線に乗って好きな人に会いに行ったこと、夜な夜なクラブで遊んでたこと。
人生になんの希望もなく17歳になったら消滅したいとただ願っていたあの時じゃ絶対に考えられない世界で生きてる。

【もう一つ】

そうだ、もう一つ«私が世界を変えた»ことがあった。

何年も前、勝手にライバル視してたイラストレーターがいた。
その子がだんだん人気になって、いろいろな展示会に出始めたとき悔しかった。だから私も展示に出ようと思って自分に合いそうな展示をやる主催者に片っ端から連絡した。オファーが来るのを待つより自分で探す方がはるかに手っ取り早いから。
で、それが徐々に、出してくれる人を探すより自分でイベントを作ってしまえ!に変わっていった。

それとほぼ同時期にミスiD2019にエントリーしていた。
結果は書類落ち。ミスiDになれなかった。

でもそんなの嫌だからそれっぽいイベントを開催することにした。

~君の存在が尊い~キミソン
ありとあらゆる「私が好きな女の子」に(面識の有無を問わず)オファーした。結果なぜだかミスiD2019のファイナリストが多く集まってくれて、そこで改めて、私が落ちた理由をなんとなくだが再認識させられた。

余談だけどキミソンの時には服飾デザイナーさんにも協力してもらって出演者全員にオリジナルの衣装を用意した。
これはまあ…ミスiDで賞を取ろうが何だろうがみんながみんな縷縷夢兎を着ることはできないっていうところから思いついたやつ。

自分のことを思って作ってくれた衣装ってすごいよね。
私服で来た女の子たちが、衣装に着替えるとなんかパワーアップしてて…さっきまで眠そうだったのにモデルの眼になる子とか。見てて最高に嬉しかったし、その時だけは「私才能ある」と言ってもいい気がした。

ミスiDになれる女はこういう感じか…と…自分と比べるとはるかに上すぎるスペックを持った彼女たちを見て思った。

私には本当に何もないのかな…
ないと理解してるつもりだけど、心のどこかではあってほしいと願ってる。


誰もいない事務所で惰性でラジオを流してる。


外を走る選挙カーが五月蠅い。


ウグイス嬢(60代)の頬のしわにファンデがたまってる。

選挙はよ終われ。