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DeFi(Decentraized Finance、非中央集権金融)はブロックチェーンの応用として、 スマートコントラクト により提供される自立した金融システムやサービスのことで…
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DeFi_#1:はじめに

この章の学習目標DeFi(Decentraized Finance、非中央集権金融)はブロックチェーンの応用として、 スマートコントラクト により提供される自立した金融システムやサービスのことです。この章では、DeFiの思想背景、歴史、仕組み、現時点におけるリスク・課題などを一通り解説します。 既存の金融システムやサービスと比較して説明をしているため、専門用語などもあります。難しいと感じるかもしれませんが、まず1回は通しで読んでみてください。なんとなく分かったという水準ま

第7回「Web3ポケットキャンパス」ミニテスト

ミニテストはテーマ別に出題します。学びのキッカケや知識定着の確認として、ぜひご活用ください。 今回のテーマは「DeFi」です。 問題第1問 DeFiの説明が正しいか判定してください。【正答率89%】 「マネーレゴ」とは、DeFiの特徴の一つを言い表した造語のことであり、オンチェーン上で提供される様々なプロトコルを組み合わせることによって、ユーザー自身が望む金融サービスの実現が可能になる特徴のことである。 A. 正しい B. 間違っている 第2問 レンディングプロトコルの

イーサリアムの再ステーキングとは - EigenLayerの事例(コラム)

ステーキングした暗号資産を再度ステーキングして担保にする技術のことを「リステーキング(再ステーキング)」と言います。2023年6月にはETH(イーサリアム)でリステーキングを提供するEigenLayer(アイゲンレイヤー)がローンチされ、2024年2月6日現在、36億4,300万ドル(約2,416億円)ものETHが預けられています。なぜ今、ETHリステーキングが注目を浴びているのでしょうか。EigenLayerを例にして、ETHリステーキングの利点と懸念点を考えてみましょう。

暗号資産に「食べ物トークン」が多い理由 - イールドファーミングとは(コラム)

SushiSwap(寿司スワップ)やPancakeSwap(パンケーキスワップ)といった、食べ物の名前を冠したトークンやトークンティッカーは数多く存在しています。どうしてそんな名前をしているのか、疑問に思う人もいるでしょう。これらは「Yield Farming(イールドファーミング)」という、DeFiプロトコルを支える重要な仕組みが関係しています。Yield Farmingについて、その歴史とともに解説します。 流動性を高めるために「利回り」を提供するレンディングプロトコル

話題のエアドロップで一攫千金? ガバナンストークンとの関係は(コラム)

ユーザーに対してインセンティブとしてガバナンストークンが配布されることを「エアドロップ」と呼びます。ガバナンストークンを用いたDAOをスタートする方法として、今やエアドロップは切り離せないと言えそうです。 Starknet(スタークネット)やZksync(ゼットケーシンク)、LayerZero(レイヤーゼロ)など、エアドロップを狙って新規プロトコルを触る人たちをエアドロップハンターと呼び、SNS上ではエアドロップ獲得方法を投稿するインフルエンサーが誕生するほど、人気になって

DeFiで稼ぐ一つの方法、Web3における「ホワイトハック」とは(コラム)

Web3に関係したセキュリティインシデントによる損失額総額は、暗号資産相場が上向きで数々のDeFiが生まれた2021年に1兆4,000億円を超え、2023年上半期だけでも185件、約1,300億円にものぼります。 プロトコルの多くはローンチ前にテストネットでのチェックや、監査会社によるコード監査が行われますが、必ずしも全てのバグを排除できるとは限りません。そのため、ローンチ後にバグが見つかり、それが不幸な結果に結びつくことも起きています。しかし、全てのハッカーが悪意を持って

価格が99%下落!ステーブルトークンTerra/LUNAの失敗(コラム)

ステーブルトークンとは、米ドルなどの法定通貨の価格に対して固定(ペッグ)させて、ブロックチェーン上で発行されて流通するものを言います。実世界の価値を DeFi の世界に持ち込む橋渡し役として、ステーブルトークンは重要な役目を負っており、常に相応の需要があります。価格の安定のために法定通貨にペッグさせているステーブルコインですが、2022年5月、アルゴリズム型ステーブルコインプロジェクトのTerra(テラ)はなぜ暴落したのでしょうか。 ステーブルコインの種類まず、ステーブルト

イーサリアム以外のチェーンにおけるDeFi(コラム)

主にEthereum(イーサリアム)チェーンにおいて DeFi エコシステムは拡大しており、現時点において過半数以上の総預かり資産が同チェーン上のプロトコルにて預け入れされています。様々なブロックチェーンが存在する今、Ethereum以外のブロックチェーンではどのような取り組みがあるのでしょうか。 Ethereumは開発環境が整っている2023年7月時点、Ethereum上には821のプロトコルがあり、Binance Smart Chain(バイナンススマートチェーン)上に

DeFi_#2:「DeFi」の基礎知識

DeFiとはブロックチェーンの台帳を拡張した スマートコントラクト を用いてオンチェーン上で提供される非中央集権の金融サービスのことです。誰もが自由に使えることを目的として提供されており、ユーザーの本人確認をしないと利用できない既存金融(Centralized Finance)が提供するサービス(CeFiサービス)とは大きく異なります。この単元ではDeFiサービスとCeFiサービスの違いについて解説します。 DeFiとは?近年、DeFiプロトコルが誕生し、それらのプロトコル