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現存する世界最古の国家・日本国の元首「天皇」とはどのような存在か?(後編)ー先生のための『和の国・日本国』講座㉙ー

こんばんは。りたろです。

自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。


今回も引き続き、

「先生のための『和の国・日本国』講座」という主題のもと

「天皇(すめらぎ)」に焦点を当て、

天皇とはどのような存在なのか?

天皇と三種の神器の関係、

皇室に関する様々な問題などから、

『和の国・日本』とは何か?を考えていきたいと思います。



【今日の内容】
現存する世界最古の国家・日本国の元首「天皇」とはどのような存在か?(後編)~先生のための『和の国・日本国』講座㉙〜 

1)「天皇」『血統の原理』である。
2)『女性天皇』『女系天皇』はどう違うの?
3)『女系天皇』はなぜ問題なのか?
4)『女性宮家』はなぜ問題なのか?



前回の記事では、

「譲位」はどのようにして成されるのか?

三種の神器と天皇との関係とはどのようなものか?

ということについてお話してきました。


2680年間。

125回にわたって皇位継承がなされ、

国家とともに世界で一番長く続いているのが

日本国の「皇室」です。


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最近。

わが国の「皇室」は危機を迎えています。


その最たるものが、

『天皇の皇位継承に関する問題』です。


今回は、このお話についてお話していきたいと思います。



1)「天皇」は『血統の原理』である。



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みなさんは覚えているでしょうか?


国連女子差別撤廃委員会が、

平成28(2016)年3月7日。


「皇室典範に『男系男子』の皇族のみに皇位継承権が継承されると規定を有している」と述べられ、母方の系統に天皇を持つ『女系の女子』にも「皇位継承が可能となるように皇室典範を改正すべきだ」


と勧告する文言を発表しようとし、


これを事前につかんだ日本側のジュネーブ代表部公使が

委員会副委員長と面会し、

反論して削除を求めた結果、

最終見解では削除されたという問題がありました。


日本国の建国の経緯や日本国の歴史を

まともに勉強もしていない国際機関が

一国の国家の重大事項に口を出すということが

どれほど愚かなことか。

少し考えればわかることなのですが、

おかしい世の中になっていますね。


これを受け、


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平成28年3月14日。

安倍総理が参議院の予算委員会の中で、


「わが国の皇位継承のあり方は条約のいう女子に対する差別を目的とするものではないことは明らかだ。撤廃委が皇室典範について取り上げることは全く適当ではない。」
「わが国の皇室制度も諸外国の王室制度もそれぞれの国の歴史や伝統が背景にあり、国民の支持を得て今日に至っている。」


と発言し、不快感をあらわにしていました。


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日本国は、

2000年以上の長きにわたり、

例外なく、皇位は『男系』により行われてきました。

125代の歴代天皇の中には、

十代の女性天皇の例がありますが、

いずれも『男系の女子』あって

女系の子が即位したことは

2000年間、一度もありません。



女子差別撤廃委員会の考えは、


「女子だからといって天皇になれないのは可哀想」


という趣旨だと思いますが、

そもそも、天皇になることは「権利」ではありません。

このような浅はかな思考こそ可哀想だなと思います。


天皇は、『血統の原理』で皇位を継承してきました。


天皇に即位するのは、「権利」ではなく、「義務」


なのです。


天皇には、

国民が憲法で保障されている人権

例えば、

言論の自由、宗教の自由、居住移転の自由、選挙権、政治活動の自由

などなど

というものがほとんどありません。


もちろん、

天皇を辞める自由もありません。


それにも関わらす、

私たち国民の事情を広くお知りになり、

国民一人一人の幸せを祈ってくださっているそのお姿が尊いのです。



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世の中には様々な種類の職業や地位があります。


実際にその職業に就けるかどうかは、

本人の実力や運など、

多くの要素に左右されますが、

どんな職業や地位にも方法は必ずあります。


しかし、

「天皇」だけにはなる方法は存在しません。


どれだけ頭が良くても、

どれどけ人気が高くても、

どれだけ努力しても、

どれだけ人格が優れていても、

「天皇」だけにはなることができないのです。


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天皇になる運命の者が、その宿命を粛々と背負っていく。


だからこそ、

「天皇」は尊いのです。


天皇になれば、

好き勝手にできる特別なものであり

その「権利」を女性にも与えるべきだという

女子差別撤廃委員会の考え方がいかに的を得ていないかが

お分かりになると思います。




2)『女性天皇』と『女系天皇』はどう違うの?



この『皇位継承問題』で、

よく聞く言葉として


『男系天皇』
『女性天皇』
『女系天皇』


というものがあります。


少し整理していきたいと思います。


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このことが分かりやすい例として

「サザエさん」の家系図を天皇家の家系図に見立てたもの

があります。



そもそも


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今上天皇はなぜ「天皇」なのでしょうか?





それは、


「父である上皇陛下」が天皇だったから


です。


では、


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上皇陛下はなぜ「天皇」だったのでしょうか?


それは、


「父である昭和天皇」が天皇だったから


です。


では、

昭和天皇は?…とさかのぼっていくと、


「天皇」という地位は
「お父さん」
「お父さんのお父さん」
「お父さんのお父さんのお父さん」
というように
「お父さん」をさかのぼっていくと
初代・神武天皇までつながることができます。


これを、


『男系継承』といい、
『男系天皇』といいます。



「サザエさん」の家系図でいうと

『波平さんからカツオさん』のつながりですね。



次に、

『女性天皇』についてです。


『女性天皇』とは、女性が天皇になること


であり、

歴代八方十代の先例があります。


「サザエさん」の家系図でいうと

『波平さんからサザエさん、またはワカメさん』のつながりです。


有名な方でいうと、


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推古天皇がいらっしゃいますね。



最後に、

『女系天皇』についてです。


『女系天皇』とは、女性天皇の子が天皇になること


つまり、

「お母さん」が天皇の子が天皇になることです。


「サザエさんの家系図」でいうと

『波平さんからサザエさん、サザエさんからタラちゃん』のつながりです。


この時点では、

血統はつながっているかのように見えます。


では、


なぜ、『女系天皇』は問題なのでしょうか?




3)『女系天皇』はなぜ問題なのか?



この問題の理由についてお話ししていきます。



「神武天皇」までの血統が途絶えること


よく聞かれるのがこのような考え方です。


そもそもなぜ、『男系継承』なのかというと

それは、

「父」の血筋をさかのぼると

必ず「神武天皇」までたどり着くからです。


もしも、

『女系天皇』を認めてしまうと、

最初は、家系図を見るとすぐに分かるからいいかもしれません。


しかし、これが

何代か重ねていくと


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いずれ必ず、

神武天皇からつながる「天皇家の血」途絶えてしまいます。


そうなってしまうと

そもそも「天皇」って何?

ということになりかねません。



しかし、問題の本質はそこではありません。


誰でも天皇になることが可能になってしまうこと


ということが問題なのです。


先ほど、

天皇は『血統の原理』で成り立っている

とお話ししましたが、

そもそも

天皇の血筋を引いているから「天皇」なのではありません。


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元をたどれば


日本国民全員の血統をたどれば、
必ずどこかの「天皇」の血筋に行きつくことになります。


そうです。

私の家系も、あなたの家系も

必ず、どこかの天皇の血筋とつながるのです。


家系を20代さかのぼると

約100万人のご先祖様が存在するとされています。


古来、天皇の長男以外は、

昭和時代までは、軍人として務め、

明治時代以前は、出家して民間に出されることになっていました。


そこで、

この日本列島の中で

天皇家の血筋と国民の血筋がつながり、

脈々と受け継がれ、

現在、1億人になるまで広がっていきました。


つまり、


日本国民全員が「天皇とつながっている」ということ


なんです。


つまり、


『女系天皇』を認めることは
私たち日本国民と同じ天皇家の血筋とつながる存在なので、
「誰が天皇になってもおかしくない」ことを認めてしまうことになります。


先人たちは、

その違いを生み出すために、


初代・神武天皇につながる『男系男子の血統』に限定


することにより、

「天皇」や「皇室」をまもってきたのです。




4)『女性宮家』はなぜ問題なのか?


令和の「皇室」にとって

最も重要な課題は、


『皇室の確保』の問題


だと思います。


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このままでは、

悠仁親王殿下がご即位あそばす頃、

皇族の数も宮家の数も今より大幅に減少することが確実になっています。


そうなれば、

皇室の公務の担い手が少なくなる分、

皇族のご活動が縮小することになり、

安定的に皇位を継承していくことが困難になります。



以前から主張されている手段の一つが


『女性宮家の設立』


です。


『女性宮家』とは、
内親王殿下がご結婚になっても、皇室の身分を離れずに
引き続き、皇族としてご活動なさっていただく
というもの。


です。


公務の担い手が必要な状況であり、

将来的に天皇にお成りあそばす悠仁親王殿下を近くで

お支えできればという思いから賛成する人も多いかもしれません。


しかし、

内親王殿下の結婚相手となる男性を皇族にすること

大きな問題が2つあります。


①権力者に「皇室」を利用されること


これまで2000年以上続いてきた皇室の歴史において、

結婚により、民間出身の女性を皇后として

皇族の妃としたことはあまた事例がありますが、

民間の男性を皇族としたことは一例もありません。


もしも、

古くから『女性宮家』を認めていたら、

藤原道長、足利義満、豊臣秀吉、徳川家康

などなどの歴史の中の権力者たちはこぞって、

自分が皇族なることや

自分の息子を皇族にすることを目指していたに違いありません。


「皇室」は、
外の女性を受け入れることはあっても
外の男性を受け入れることはありませんでした。



②『血統の原理』が消滅すること


もしも、

『女性宮家』に生まれた男子が天皇に即位したら、

皇位継承の根本原理である「男系継承」が途切れることを意味します。


例えば、

現在問題となっていますが、


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もしも、『女性宮家』が成立した場合、

眞子内親王殿下がご公務をなされるときに

小室圭氏が付き従う可能性があります。


ひいては、

その子が天皇に即位する可能性があるのです。


もしも、そのように

男系の血筋を引かない者が天皇になれば、

それは、

天皇の血統原理が変更されたことを意味します。


そのような天皇を、

はなして「天皇」と呼んでいいのでしょうか?


ある人は「天皇」だと認め、

ある人は「天皇」だと認めない。


それは、

天皇の「正統性」が揺らぐことになります。



日本国憲法第一条には、


天皇は

「日本国の象徴」であり、「日本国民統合の象徴」である

と規定されていますが、


ある人は認め、ある人は認めないような天皇が

「日本国民統合の象徴」として機能することができるのでしょうか?


私はできないと思います。


『女性宮家』や『女系天皇』がなぜ問題なのか?


それは、


だれもが「天皇」だと認める非の打ちどころのない天皇ではなくなってしまうこと


なのです。


それは、「皇室」批判につながり、

ひいては「皇室」を滅ぼすことにつながります。


つまり、

天皇は存在しなくなり、

今までの憲法も法律もすべて無効となり、

日本国が日本国ではなくなるということを意味しています。




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日本国では、

いつの時代をとっても、

国民が天皇を支えながら歴史を刻んできました。


そして、

現在も国民の圧倒的多数が「皇室」に親しみを持ち、

「皇室」を支持しています。


天皇と国民のつながりは

日本国の「国体」(国柄の根本)そのものです。



「女子が天皇になれないのは差別だ!」

「皇室の女子が自由に結婚できないのは差別だ!」

などという

世界が言う「権利」などといううわべだけの意見で

『天皇』や『皇室』を見るのではなく、

2000年の悠久の歴史の視点から

『天皇』や『皇室』を語る国民が増えること

願っています。



次回の記事では、

【番外編】として、

歴代天皇の国民とのつながりが分かるお話

していきたいと思います。




これまで、
「日本はいい国だ!」というと
軍国主義者と言われたり、
危険思想だと思われたりしていました。


しかし、

2011年3月11日

東日本大震災を契機に外国から注目されてから、潮目が変わりました。


じつは、わたしたちが住んでいる『日本国』はすごい国なんです!!

まだまだ、
歴史の闇に埋もれてしまった「真実」が
たくさんあります。


「日本を知ることは、
       『自分のルーツ』を知ること」


わたしたちの生まれた国をもっと学びませんか?

そして、子どもたちに伝えませんか?

自分の生まれた国を誇りに感じることは、
きっと自己肯定感とか自己効力感につながるはず。


一緒に、『和の国・日本』を楽しく学びましょう!



最後まで、お読みいただきありがとうございました。


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