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七夕賞回顧~雨の悪戯~

◎のクレッシェンドラヴは14着、○アールスターは11着で予想は空振り三振。ここまで真逆の結果になると清々しいですね。
なぜこのような結果になったのは振り返ってみましょう。

当日の福島は晴れや曇りの天気でしたが9レース前からスコール。ただ、雨量としては気象庁のデータベースによると2㎜程の雨量で収まったようです。
なので馬場は稍重で収まりましたが雨の影響があるのか?無いのか?正直分からないことになりましたね。

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パドックはNさんが担当しましたが、自分もパドックを見ていて、どの馬も調子が良さそうで「これは展開次第で結果が大きく変わりそうだなあ・・・」と思っていました。
なぜこの結果になったのかペースは関係していると思います。ただそれだけだと釈然としなかったのでNさんと話しました。

その時に出た話が、「9レース中に起きたスコール」が大きく関係しているのでは?という話。

そこで、先週の土日の福島芝1800m~2000mの未勝利・条件戦の前半5Fを並べて調べてみると一目瞭然でした。

土曜福島7R 59.3
土曜福島9R 59.6
土曜福島11R 1.00.0
日曜福島7R 1.00.3
~スコール発生~
日曜福島9R 1.01.4
日曜福島11R 1.00.8

とスコール発生前は1分を切るタイムで前半流れていたのがスコール発生後は前半5Fが平均1秒以上掛かっています。
ここまで前半が掛かると前残りが発生し、日曜9Rは内番手のエイシンチラーが抜けだし2着は出遅れながらも捲ったコーディアルが2着で結果的には4コーナーで番手だった馬での決着。

おそらくですが、馬場はやや重でも馬場は重かったのだと判断します。七夕賞のリプレイを見ると後続各馬は泥まみれになっていましたし。

もう一つ1秒以上前半が遅くなった理由としては「騎手意識」があったのだと思います。

9Rのあのスコールを見たら馬場が悪くなっていると騎手は思うのでHペースにはしたくない→ペースが上がらない→前残りが発生する。

この図式だったと思います。スコール後はこういう競馬が発生するという事は覚えておきましょう。

日曜9Rと七夕賞の通過ラップを見てみると、

9Rの1000m通過は1.01.4、1200m通過は1.13.2、1400m通過が1.25.3でした。
じゃあ七夕賞はどうだったのか?を見てみると、
1000m通過1.00.8、1200m通過が1.13.1、1400m通過が1.25.1と距離は200mの違いがあるものの、牝馬限定1勝クラスと古馬重賞がほぼ同じタイムで通過していることが分かります。

これだと後続は脚を使っても前の馬も余力が残っているので追いつくことは出来ず七夕賞は前残り、内有利にになったという図式でしょう。

ちなみに七夕賞で先頭・2番手がスタートから入れ替わっただけの決着は記録が残っている86年以降では初の出来事。逃げ切りも何回かは過去には起きていますが2014年以来で珍しい結果だったんです。


勝ったトーラスジェミニはマイル~1800mで近走は結果を残してきた馬。上がりは使えないので上がりが掛かりやすい福島とロングスパートで勝っただけでスタミナを発揮したわけでもありません。
デキは前走と変わらず好調だったのは強調しますが、前記の騎手の意識から来る展開の面が大きかったと判断します。今後は2000m前後の出走でもスタミナ戦になれば引き続き「危険視」したい所です。

2・3着馬もスタミナ歴が無くて展開が味方した上に内を立ち回れて好走できた組。今回のような特殊な状況になれば結果は出るのでしょうが、例年通りなスタミナ戦になればパフォーマンスは落とす可能性があって、今後も状況次第になりそうです。


なので今後役に立ちそうなのは「差し遅れたスタミナ型」で5着のプレシャスブルーは、道中外を回して他馬とは2馬身はロスがあったのでフラットな展開・馬場であれば突き抜けていた可能性はありました。
次走以降はスタミナ戦のハンデ重賞とかに出走すれば面白いかも・・・。

◎のクレッシェンドラヴは14着。全く動けませんでした。馬場や展開も向きませんでしたが、それ以上に昨年よりも斤量増がこの馬場だと響いた可能性はありました。仕上げは良かったのですがこれは見当違いでしたね。
今後はリピーターの馬はもしかしたら状況良くてもパフォーマンスを落とす可能性があると考慮した方が良いかもしれません。それは12着のヴァンゲドミンゴにも言えることでしょう。特にこの馬は馬体重が466㌔と斤量がモロに響く体型・馬体重だったので余計そうだったと思います。TPも上積みは無かったので今後走るタイミングが少ないように感じました。


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