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【No.1012】自分は他人にどう見られているか

コミュニケーションて難しいですよね。「コミュニケーション力は現代における武力」という言葉が頭から離れません。

戦国時代では肉体的な力が武力でしたが、現代ではそういった力を直接使う機会は少ないです。その代わり、コミュニケーションにより様々なものを手に入れ、より自由になる感じがあります。

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コミュニケーションにもいろんな定義がありますが、僕は「相手に変化をもたらすもの」という定義が気に入っています。就活時代に聞いた定義でして、相手の行動、考え方、感情、なんであっても変化をもたらせばコミュニケーションとしては成功、という講義が今でも印象に残っています。

この定義からすれば、ただ気を使えば良いというものでもなく、笑わせるだけでもダメです。相手にどういう変化をもたらしたいかの目的意識が前提になります。

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しかし、話し言葉にせよ書き言葉にせよ、自分の意図が正確に伝わらないことがあります。以前の僕は「なんで理解できないんだ」と相手を責めていましたが、最近では「伝え方が悪いんだ」と自分を見直すことが必要だと感じています。

この気付きは、ChatGPTとコミュニケーションを取り始めてからです。自分の指示が明確でないと、機械は理解できず、具体的な指示をくれと言ってきます。

人間同士では、あいまいな表現でも行間を読んでくれるので、伝わったと思い込むことがあります。しかし、実際には伝わっていないこともあるでしょう。というか、伝わってないことのほうが多そうです。

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行間を読むのは、良い面でもありますが、悪い面でもあります。
ChatGPTは、指示が曖昧だと、具体的な指示を求めてくれますが、人間はそうしてくれないこともあります。

先日、コミュニケーションのズレについてのブログを読みました。あらすじは、仕事を指示をしたが部下が思い通りに動かなかったので上司がキレたという話です。

上司の言い分は、こちらの指示の意図を汲み取って、先の先まで完遂しろだったけど、部下の言い分は、言われたことはやった。それ以上は、言われてないからできない。

部下が指示になかったのでと言い返してきたので、上司は腹を立てたそうです。しかし、この上司は幸運かもしれません。その部下は、指示が不明瞭だったとフィードバックをくれたわけですから。

その部下が何も言わなければ、上司はただ怒るしかありません。「使えねぇ部下だ!」と。そして、部下は同僚に「上司の話は分からない」と陰口を叩くだけでしょう。

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毎日、自分はどんな言葉を使ってコミュニケーションを取っているだろうか。

明確な言葉を使って話しているのでしょうか。あるいは、無責任な指示を出しているのでしょうか。もしかしたら、相手の気持ちを配慮しているつもりが、実はズレているかもしれません。

これは恐ろしいことです。なぜなら、誰もフィードバックをしてくれないからです。分からないのです。

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自分が他人にどう見られているのか。"世界は自分を映す鏡"と言われますが、以前の僕のように「なんで理解できないんだ」と相手を責めようとするとき、もしかしたら相手も僕が理解できないと思っているかもしれません。この視点から考えると、「人の振り見て我が振り直せ」はちょっと違う意味を持ちそうです。

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