【No.1049】お盆を終えて、親孝行を振り返ってみよう

「補助線を引く」という言葉をもらって、世界が変わって見えるようになりました。

補助線というと、数学の図形問題で使いますね。補助線を引くことで、見えなかった図形が見えてきて、答えにたどり着きやすくなるものです。数学の解説では「ここに補助線を引くと…」というところから始まるので、そんなこと分からんよ!とムカついたものです。「補助線」と聞くのも嫌な言葉でした。

*

でも今は絶対肯定ワードですね。数学ではないけれど、言葉によって補助線を引いてもらうと、新しい視点が得られます。

*

例えば、「親孝行プレイ」という言葉。みうらじゅんさんの造語だそうです。親孝行という言葉には固い印象があって、実行するとなると、恥ずかしいとか、面倒とか感じてしまいますが、「プレイだと思って楽しめ」という意図が込められているそうです。

*

いわく、

・親を喜ばせるという行為に徹底すること
・親孝行は、サービス精神を持ち、接待感覚を忘れてはならない。

親を喜ばせるためには、嘘も厭わない姿勢が必要であるとのことです(笑)

*

例えば、配偶者のお父さんお母さん、つまり義父母に会うときは、「親孝行プレイ」の一環として「殿様プレイ」もしくは「姫様プレイ」を推奨されています。

*

親というものは、自分の子供が特別だと思いたいもの。だから、義父母に会うときはパートナーを褒め讃えるべきだということです。

旦那さんの実家に帰るときは、まるで殿様に接するように旦那さんを持ち上げる。奥さんの実家に帰るときは、まるで姫様に接するように奥さんを持ち上げる。

義父母に「さすがウチの子だ」と思わせるためです。実際の関係はどうあれ「義父母に会っている間だけは」そう振る舞うのです。

間違っても、悪口を聞かせてはいけないし、配偶者に対して「お前はいつもそうだな!」などとマウントを取りにいってはいけない。

それを聞いている義父母はどう思うかが重要なのだそうです。

例えば、あなたが男性なら、奥さんのお父さんお母さんの前で、亭主関白をしていけません。義父母さんは、あなたがいかに素晴らしい男性であるかには興味がありません。自分の子供である奥さんが特別な人間だと思いたいのです。奥さんには気持ち悪がられるほど、優しく丁寧に接してあげることが必要です。

*

事実かどうかは分かりません。倫理的な是非や効果の有無についても、ここでは触れませんw 

でも、親孝行プレイが言いたいのは、いつもと違う「親孝行の定義」です。

現代では義務や責任という側面から見られることが多い親孝行ですが、「親孝行プレイ」という思ってもいなかった定義を聞くことで、義父母と会うことの意味が変わってきます。

「親孝行プレイ」補助線を引いてもらうことで、ちょっと違う楽しみが出てきます。妻をいかに気持ち悪がらせられるかというゲームとも言えそうです。

*

それはまるで、数学の問題の中で補助線を引いて新たな図形を見つけるような感覚です。言葉一つで、見えていなかった世界が見えてきます。

しかも、言葉による補助線のいいところは、どれだけ引いても良いんですよね。

数学のテストで補助線を引きすぎると、どこが必要なのか分からくなって結局バツになることもありそうですが、実生活においては、何重に張り巡らせてもいいんですよね。

例えば、「優柔不断は誤った決定よりなお悪い」「迷ったら怖いほうへ」「嘲笑は偉大な挑戦の始まりの合図」とか、

よく言われていることだと「失敗は成功のもと」「できない理由ではなく、できる理由を探せ」とか、「死ぬこと以外かすり傷」なんて言葉もありますよね。

そもそも「補助線を引く」という言葉自体が、補助線ですね。これからも僕は、新しい言葉や情報を「補助線」として受け取る心の準備をしていきたいと思います。その言葉一つ一つが、未知のものを探求する冒険への道しるべとなることでしょう。


■■今日の教訓(ポイント)■■

言葉は私たちの視点や認識を大きく変える力を持っている。

新しい言葉や考え方に出会ったとき、
それを自分の「補助線」として受け入れ、
新たな視点で物事を見るよう心がけましょう。

■■以上■■

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?